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2004.03.24
年金問題:なぜ公共?
さて、前回に引き続き、「公的年金」について考えてみたい。
なぜ「公的」と書いたかというと、現行の「国民年金」が強制加入であるが、強制である(すなわち加入の自由がない)ところで給付の権利が得られるかどうかがわからない点が問題になっているからである。
以前にも書いたが、「年金」は「今頑張れば働けなくなっても面倒を見るよ」ということであり、「終身雇用(ただし定年あり)」とセットの社会的な仕組みであると考えられる。
なぜなら、当たり前の話だが自営で死ぬまで働いている(収入がある)状態であるならば、年金をとやかくいう必要がないからだ。
今までの企業での「終身雇用」は、若いときに安月給で頑張れば、年取ったときに取り返せる、というものであろう。特に公務員のシステムはこの形にがんじがらめになっていると思われる。で、あるならば、公務員である官僚が考えるシステムが、この形を壊すものにはなるわけがない。
昭和48年というからもう30年も前の藤子不二雄のマンガに「定年退食」というのがある。この作品、ラストで、明確にある一定年齢以上の人口は養えない、という政府見解が出される。年金システムがこうなってしまった今、マンガだからといって軽く見られないのは悲しいものだ。
誰しもみな、「安心」がほしい。ただ、「これをやっていればもう大丈夫」ということは残念ながらない。年金もそうだろう。「お上」に安心を求めるのはもうやめにしないと、「お上」自体も育たないのではないだろうか。
2004 03 24 [経済・政治・国際] | 固定リンク
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