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2004.06.30

お金を考えることは恥ではない

さて、以前の記事でマネープランの教育が重要ではないか、と書きました。これはもちろん、大人になってからの投資教育もそうなのですが、当然のことながらこれは子供のころから行うべきことだと思っています。

たとえば、保険があります。生命保険、どうしたらよいか。あるていど筋だって教育を受けた人は皆無ではないでしょうか。もちろん、どんな保険が良いか、というのは個々人の生き方によって変わりますので一概に言えません。逆に言えば、「私はこう生きるからこういうリスクに対応する」、ということをはっきりさせることができる能力の教育が必要になってくると思います。

 実は、これは日本人が一番苦手としていることだと思っています。ただ、投資先進国と言われるアメリカでも、「株式投資は元本が保証されていると思っている人が4割もいる」という調査結果が出たそうです。ちと耳を疑うような結果ですが、これが現実だとすると相当しっかりした教育システムを作っていかなければならないように思えます。

 自分の目的や意識を明確化し、目標を具体化し、手段を考えて実行し、検証していく。これらはあらゆることの基本だと思います。マネーについても同じことが言えるでしょう。中学生くらいになったら、それこそ家庭科(!)の一つとして金利とは何か、借金をするときの金利をどう計算するか、いくら払っていくら帰ってくる保険がいいのか、年齢別のリスクと保険料と保証額について、具体的な例を挙げて演習していく、というくらいの授業はあってもいいのかな、と思っています。

2004 06 30 [教育] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

投資の民主化が進んでいく

株式投資は、預金と実は本質的に違いません。預金の際発生する「金利」はどこから出てくるのか。これは、銀行が投資したり、融資によって発生する金利の一部を返してくる、と言うものですので、実は「銀行に投資している」のと変わらないわけです。ただ、システムとして「元本保証」が預金保険機構によってされている、という違いがあるだけですね。

となると、「安全」を売り文句として一般のお金を集め、それを投資としてまわしていく、というのが銀行による金融システムになります。「間接金融」というのはまさにこのことをさしていると思います。

さて、では直接金融たる証券市場(社債、投資信託を含む)に一般市民が参入するにはどうしたらよいか。当然、市民の側も勉強の必要はあるでしょう。ただ、市場の側も公正さがこれまで以上に公正さを求められることになると思います。

今日の読売新聞の経済面で、外国為替証拠金取引の問題が取り上げられており、その中で「腐った魚でも腐っていると命じすれば売っても良い」というシステムである、との記事がありました。事実、その通りだと思います。ただ、「腐っている」を小さくわかりにくい表示で、表示してあるからOK,というのがこれまでの市場だったかもしれません。

また、今まで日本の証券市場は、実は企業同士が持ち合っていて、外部からの資金流入がほとんど無かったのではないか、これが持ち合い解消によって初めて市民社会と向き合う必要が生じてきたのでは、という記事がありました。「法人資本主義」から「個人資本主義」への移行、だというのです。

個人資本家の増加=市民化が進めば、市場の民主化も進む、と思われます。以前読んだ本「サンプラザ中野の株本」でも、株式投資が進めば会社の民主化も進む、との意見があります。やっと、日本全体の民主化も進み始めたのかもしれません。

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2004.06.29

役所の意思決定プロセス

大げさなタイトルですが、2004/6/29の週刊!木村 剛「厚生労働省に対して情報公開請求第2弾を発射しました!」へのトラックバックです。

今回、木村氏は厚生労働省へのさらなる情報公開請求を行いました。つまり、先日公開された資料について説明している文書、という形の請求です。欲しいものは、理想を言えば「法案作成稟議書」とでもいうものでしょうか。

さて、私は官庁がどのようなシステムで意思決定をおこなっているか詳細は知りません。ただ、いわゆるハンコ文明を考えると、「提案がされ」、「文書にまとめられ」、「決裁が行われる」というプロセスをたどるのではないか、と推定されます。この「ハンコが押された」文書が果たして出てくるかどうか、興味深いところですね。

さて、またしても「ガバナンス」論になります。木村氏の専門がそうだ、ということもあるでしょうが、「ガバナンスがどうなっているか」をチェックする監査システムに則った攻め方をしているのでは、という印象を受けています。逆に言えば、「日本の官庁は想定されるべききちんとしたガバナンス(意思決定の統治)がされているのか?」という疑問があるからこそ、ガバナンス論による攻め方が有効になるのでは、と思われるのです。

実務を行われている官僚の方々は、おそらく同じような疑問や苦しみをもたれているのでないか、と勝手に想像しています。しがらみが無ければ、きちんとしたシステムを作れるのに、とかこんな無茶な解釈はしなくて済むのに、というような。もし事実を捻じ曲げるようなことが起きているとするならば、その官僚を責める事よりも、「なぜそういう意思決定をしなければならなかったのか」という背景をこそ問うべきなのかもしれません。

2004 06 29 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.28

Non-PC文化はどう発達するか

現在、ITといえば実務上ツールとしてPC(Windows)を使える、ということが前提になっています。ただ、広義のITや、ITを使ったビジネスの展開は必ずしも「インターフェースとしてのPC」は必要ではないでしょう。

今日、面白い商品のレビューを読みました。特殊な紙(座標を読み取れるようになっている)に、この座標を読み取るボールペンを組み合わせたシステムです。そして、このペンで絵やメモを取ると、その動き自体を記憶し、結果としてのイメージを記録として残すことができるようになっています。

さて、PCの操作を覚えなければならない、というのがディジタルデバイドの要因のひとつになっていると思います。特に年配者には、今まで使ったことのないインターフェースであり、それまでの直感が通用しないからです。しかし、このデジタルペンは「書いたことがそのままデジタルとして記憶され、活用できる」ということではタブレットPCよりも人間の感覚にはあっているかもしれません。久々に、物欲を刺激されました。

ただ、私のような悪筆の人間にはキーボードで打つだけできれいな字で文章を書ける、というのは実にありがたい機能だったりしますので、また手書き文化が幅を利かせてくるというのはちとつらいな、と思っています。

2004 06 28 [パソコン・インターネット] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.27

サービス業としての賃貸住宅は成り立つか

フィナンシャル ジャパン・ONLINEにて、持ち家についてのリスクが紹介されています。3つのリスクがあり、あまりお徳ではない、というのが結論でしたね。

リスクヘッジとしては、賃貸は
1.いつでも引き払える
2.所有していないので税金がかからない。
3.負債を負う必要が無い。
ということがいえます。つまり、「機動力を確保できる」わけですね。この低金利の時代に固定金利で定期預金をするリスクと同じ、と考えられます(動けなくなってしまう)。

ただ、住居というのは生活するための基盤であり、絶対に確保しなければならないものでしょう。となると、現状の社会システムは賃貸に対してかなり不利になっている、と思えます。つまり、
1.賃貸住宅の質が良くなく、あまり選べない。
2.貸し手が強く、借り手が客扱いされていない。
3.賃貸のコストメリットが追及されていない。

ということが挙げられます。逆に言えば、サービス業として成り立つのではないか?ということが考えられるのですね。

さて、住居をサービス業として考えた場合、たとえばホテルが考えられます。木村氏の例では、5000万を借りて35年返済だと8000万返すことになる、とあります。1泊1万円のホテルならば、8000日(20年以上!)泊まれることになりますね。しかもランニングコスト込みで。持ち家の場合、ランニングコストがプラス1000万近くかかるでしょうから(税金、補修費等)、確かに必ずしもお得、とはいえないと思います。

で、ホテル並みとは言いませんが、もう少し広くてかついつでも解約できるような賃貸はないのか、ということになります。調べてみるとやはり同じ事を思いつく人はいるようで、古い社宅や寮を改造して賃貸に、ということが進んでいます。これをもう少し進めて、新しい住宅に定期的に移れるくらいのサービスが展開できないか、ということを想像してみたりしました。

まあ、住宅はコミュニティの絡みがありますので早々簡単には動けないでしょうし、不動産ゆえに密度を上げてコストダウンをしていくことで利益を確保する、というのはなかなか難しいかもしれませんが、最初に入会金を思いっきりとって逃げられないようにする老人ホームとは違い、客の機動力を認めたままで競い合うサービス業として育てば、日本の住宅事情も変わるのでは、と思っています。


2004 06 27 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

今週のニュース(6/21~27)

今週も気になったニュースをピックアップしていきます。

1.アメリカ、ビザ更新は外国で
 日本人が観光旅行でアメリカへ行く場合など、短期滞在の場合はビザは不要ですが、業務で長期駐在する場合などにはビザが必要です。従来はアメリカ国内に滞在したままで更新手続きができましたが、今後はいったん出国しなければならなくなりました。テロ対策のために全てのビザに生体認証(バイオメトリクス)情報を盛り込むための人員や設備が米国内では不足しているため、ということですが排他性がより強まっているような印象も受けています。第二次大戦以前から、アメリカには孤立主義がベースとしてあると思いますが、9月11日のテロ以降、この孤立主義の圧力も強まっているように感じます。外国に出て行くと嫌われ、国内にこもっていても文句を言われる。大きすぎるゆえの悩みを抱えているのかもしれません。

2.イラクでテロ多数発生、使者100名以上
 「政権移譲」を前に各勢力の争いが激しくなっています。ここでは、「政権はどのように認められて国家になるのか」ということを考えてみます。
 通常、政府は人々の信任によってなりたっています。ある程度無理やり権力を強制するための暴力装置として警察なり軍隊なりが存在しますが、国民全部を無理やり強制させるための実行力は持ちえません(国民全員が軍隊に入る?ちゃんと言うことを聞くか?)。まさに、「信任」ということが必要になるわけです。これは、実はどんな組織でも言えることで、会社だろうが学校だろうがサークルだろうがすべて「信任」がないと組織としては機能しません。
 これが経済活動であるならば、自分の財産の2割はこっち、4割はあっち、残りは向こう、ということで分割するなりしてバランスをとることが出来ますが、政権については択一しかできません。択一、というのはそれ以外の全てを捨てることでもありますので、どうしても選択の過程で争いが生じてしまうのでしょう。
 「全ての卵を一つのかごに盛らない」というのは投資の大原則ですが、政治についてもこの原則を適用できるうまい方法はないものか、知恵を絞っていく必要が生じていると思います(投票による政権選択と交代可能性はこのための一つでしょうが、現代の社会速度についていけなくなっているように感じますので)。


3.日経平均は株価実態を表しているか
 ニュースというよりコラムですが、現状の日経平均はNasdaq平均に影響を強くうけており、中・小型株を中心とした値動きならばとっくに高値をつけていて好景気ではないか、という主張です。確かに、日経平均は一部のサンプルであり全体をうまく代表しているかどうかはその時々によって変わるでしょう。企業は生き物ですから、あるときは大きな影響を与えていても、何年か経つと落ち込んでいたりもするでしょう。日経平均があがらない、と観るよりも、東証の売買高が多くなっている、という方が実情を表しているのかもしれません。

4.民間宇宙機試験成功
  弾道飛行程度なので、まだ「宇宙船」には届いていないようですが、ここは素直に成功を祝いたいと思います。また、想定だけはされていましたがいまだに実現していなかった空中発射方式の宇宙機としても初成功なんですね。(F15戦闘機から発射する衛星攻撃ミサイル、なんてのはありましたが・・)
このまま、周回軌道まで乗せられるところまで発展を目指してほしいものです。I


5.カープ最下位脱出
 パリーグは合併問題で揺れていますが、セリーグはまだ全体に差がつかず面白い状態が続いています。さすがにカープは7ゲームとなっていますが、なんとか5割復帰をとりあえずの目標として頑張ってほしいものです。


2004 06 27 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.24

老後資金と株式投資

さて、木村 剛氏の著書として、「木村剛の『図解』財産を守るための投資戦略の発想法」が発売になるそうです。

私も昨年から本格的に老後資金を目的とした株式投資を始めました。株式投資自体は99年の金融ビッグバンからはじめていましたが、目的を明確にした投資は昨年からです。

私は今年39歳ですので、昨年からですと60歳まで22年あります。初期投資200万で年利15%複利で運用できれば60歳時点で4000万たまり、運用収入が500万、という計算が成り立ちます。そのために、色々な銘柄やら、投信やらに投資をし、昨年からの景気回復に沿って今のところ目的を上回る運用成績を得ることが出来ました。今後はまた大変ですけどね。

で、こういう本を書く人に聞きたいのですが、実績としてどの程度の運用成績があるのでしょう?本を読んで参考に出来る点があることを期待したいですね。

2004 06 24 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

年金討論会・・行きたいけど・・

週刊!木村 剛にて企画されていた年金問題の公開討論会がいよいよ実施の運びとなりました。初期段階から観ていた私としてはぜひ出席してみたいのですが、残念ながら日程があいません。とっぱずれ在住はこういうときは不利です。ここは、Blog運用の一環として、公式、非公式を問わず皆様のレポートがあがってくることを期待したいと思います。

また、せっかくの機会ですし、こうしてBlogという形で関係が持てる、ということもありますので、私が聞いてみたいことをまとめてみました。出席できない人間が書き込むのもなんですが、一助になれれば、と思います。

1.公的年金は必要か?
 いきなり過激な質問ですが、「年金」を国家が運用するべきか否か、という問題です。生活保護なのか、資金運用なのか。基本スタンスをはっきりさせておくべきだと思います。

2.人口減少局面で世代間相互扶助はどうあるべきか。
 財政均衡の原則からすれば、入ってくるお金(保険料)以上の支出(年金)は払えません。すなわち、

 保険料×支払い人口÷受け取り人口=受け取り年金額

になります。細かく言えば、

 (保険料×支払い人口-システム維持手数料+税補填)÷受け取り人口=受け取り年金額

なんですけどね。

で、支払い人口が減り、受け取り人口が増えれば当然受け取り年金額は減少します。しかも、この変化が恒常的となる場合、相互扶助の精神を生かした形でどういうシステムならば年金保険料支払いを納得してできるか。アイディアがあるならば聞きたいと思っています(私自信のネタはまだありません・・・残念ながら)。

3.システム維持の最適化を図るにはどうするか
 民間であるならば、上記方程式のうち、出力を維持するために維持手数料を減らしていくという努力を当然のように行っています。国家であってもこれは当然でしょう。低コスト運用のための方策(各種合理化、分割民営化による競争・・)をすすめるために、政治としてどのような法案をお持ちか。

とりあえず、上記3点を聞いてみたいと思っています。

2004 06 24 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.22

ITとともに役所も利用しよう

ITと言っても、実のところやり方が決まっていることをより効率的に行うものということだと思います。役所のIT化については、情報の共有化、文書の削減など色々あるはずですがそれでよければ動かない、というのが現実でしょう。

変化は現状に対する否定や不満から始まりますので、現状肯定からは変革は起きてこないと思います。特に、役所は変化を嫌う組織だと思っています。

さらに、ITを導入するにも何をどうすればわからない、という状況では使いやすいシステムの導入・開発は出来ません。IT技術はお役所以上にお役所的(決まったとおりにしないと動かない/受け取らない)ですから。

応用力はお役所仕事の対極にあると思います。本当は、役所をうまく活用するのもIT技術をうまく活用するのも同じなのかもしれませんね。

2004 06 22 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.21

実資料が楽しみ

週刊!木村 剛にて、木村氏が請求した年金の計算資料及び計算プログラムがいよいよ開示されます。それに伴い解析プロジェクトも動き始めました。私も、出来ることがあれば参加したいと思っていますので、参加表明をしております。

まあ、紙で4991枚、というのは予想の範囲内ですね。むしろ、これだけを出す/出さないを見て判断を行った官僚の皆様にはご苦労様、と心から申し上げたいです(これは皮肉なしですよ)。

とにかく、今週末に資料が木村氏の所に届いてそれをご覧になった木村氏がどう思われるか、楽しみにしています。

2004 06 21 [年金] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.20

CGの進化

いや、ファインディング・ニモのDVDを買ってきて、見た感想なんですけどね。Pixarのアニメは、あくまでも「アニメ調」という部分を残した上でCGの表現を使っているので「リアルではない」というのは別にけなす要素にはなりません。むしろ、波や気泡、ゆらめく光が実に自然に表現できているため、技術もここまで来たんだなぁ、と感じたからです。

80年代初期、PC-8001で作ったCGアニメーションがNHKの番組で放映されました。オリンピックの聖火、という演出だったと記憶しています。それから、PCでなんとか3Dがワイヤーフレームで出来るようになり、レイトレーシングの絵を一晩かけて1枚計算させたこともありました。


その後、ポリゴンとマッピング、という手法が開発され3Dアニメーションがずいぶん普及してきました。PlayStationもそうですね。

で、アニメーションとしてみた場合、「リアルならよいのか」ということが別の問題として出てきたと思います。StarWarsも、ファントム・メナス以降はほとんどCGアニメーションになり、戦闘シーンはずっと派手になりました。ただ、たとえば帝国の逆襲の戦闘シーンと比べると緊迫感がぜんぜん足らないように感じます。まだ実写と混ぜた場合の「切迫感」を出すところまでは届いていないのではないのか、という印象です。

文章は文字だけだから迫力が無いか?マンガは動かないからだめなのか?モノクロは色がないからだめ?そんなことは無いですね。演出と世界の表現で、伝えたいことは伝わると思います。

技術はあるに越したことはないですが、技術を使いこなす、というのはまた別物なんだな、とあらためて思った次第です。

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今週のニュース(6/14~6/20)

今週気になったニュースを紹介していきます。

1.クリントン前大統領、ソファで一人寝
 しょうもなさではブッシュ大統領のプレッツェルと同程度と思いますが、クリントン氏が不倫を夫人に告白後ソファで一人寝を2ヶ月していた、と自叙伝で述べたと報じられました(まだ実物みていないので伝聞体)。大統領の私生活というか、プライバシーがどの程度保たれているかは警備上の理由で明らかになることは無いと思いますが、精神的にもひどい状態で執務にあたっていた、ということになりますね。

2.参院選、スタート
 といっても、まだ公示はされていませんけどね。竹中大臣の立候補表明などはありますが、総じて後ろ向きな選挙戦になるように思えます。年金問題でも、「完納」などの「突っ込まれない」ための表明がよくあるという報道があるようでは・・
 竹中大臣は、国会議員ではないことがむしろ強みになっていたと思います。学者が理論を実践する、ということで行政の一員になる、という点では、短期ではあっても選挙のしがらみ(=業界/地域からの借り)が無い分、思い切ったことが出来、うまくやればまた学者としても実績になる、と思ったのですけどね・・



3.FeliCa機能付ケータイ発表
 世間的には、SuiCa付(またはEdy付)という方が通りがよいと思います。SuiCaも実質的首都圏限定、Edyも同様、という状況で、ケータイにFeliCa機能(非接触式ICカード)がつくことは、普及が一気に進む可能性を秘めていると思います。ケータイならば、地方でも使っていますからね。ゲーセンでもコインの枚数にかかわらない価格設定ができるようになるかも、と期待されています。
 ところで、ケータイの機能を見ていますと、都市住民(電車で移動する人たち)を対象にした機能が多くつくようになっているな、という感覚を持っています。電子ブックやミュージックプレイヤーなどがそうでしょう。これらは、「時間取り競争」において、ケータイ側に引き込もうとしているものだと思います。また、GPSによる徒歩ナビも都市住民向けですね。ただ、地方住民(自家用車で移動することが多い人)には、これらの機能はあまり使う機会はありません。むしろ、メールや電話が運転中に着信し、対応することによる事故の発生の方が問題になっています。
 車対応を考えるならば、ミュージックプレイヤーのカーアダプタ位はあっても良さそうに思うのですけどね(BlueToothが発達すればあるいは?)。

変なところで都市と地方での「デジタルデバイド」が出ないかな、とも危惧する点でもありますが。


2004 06 20 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.18

金融リスク商品はどこまで根付くか

経済ニュースでは、株式市場の動き、たとえば日経平均のような指標を目安にした報道が多くされ、話だけは聞いたことがある人が多いと思います。逆に、株式を買ったことのある人はぐっと少ない、というのが現状でしょう。

私自身は、「金融ビッグバン」と言われた頃がちょうどネットで証券会社にアクセスできるようになった頃ですので、当時からゆっくりとですが投資信託や外貨MMF、株式投資などをしてきました。ですので、「やったことがない」というレベルではありません。で、情報ですが、当時から「公式発表」にはあまり信用を置いていませんでした。自分の分析と勘を中心にして、ゆっくりと行っていき、最近少し利益がでるようになりました


さて、IFA(独立金融助言業・・無理があるな)を考えた場合、突き詰めれば「あなたは私を儲けさせてくれますか」ということになりがちです。自己責任でおこなう自覚がある人はよいのですが、市中にあふれると「難しいことはどうでもいいから、儲かる銘柄はなに」とか、「ごちゃごちゃいわんで、預けておくからとにかく利益をだしな」となってしまう可能性があります。その時に、「それは違法行為ですから私はしません」と競争の中で言えるような雰囲気が出来るかどうか、市場立ち上がりの時が重要だと思います。


まあ、今の社会ではライフプランにマネープランを組み込んだ教育はほとんどされていませんので、教育の方面での動きの方がより重要かもしれません。IFAという存在が普通にいて、リスク商品を理解しながら裾野が広がる、という形になればよいのですが。

しかし、コストを考えるとIFAが独立した事業として本当に成り立つの?というのが少し疑問です。たとえば1000万以上を運用している投資家にしても、1%だと10万円、投資効果としてのリターンがそれ以上ないと投資家にとってはメリットがないのですが、こういう顧客を100人近く抱えないと商売として成り立たないような気がするのですよねぇ・・(月10万円とすると、その会費を払えるか?)

ネットでの有料情報、というほうがより現実的かもしれません。

ところで、木村氏が例に挙げた金融広報委員会と電通のアンケートは、捉えかたがちょっと変な気がします。前者は、一般の消費者の多く(7割)が単に「知識がない」という答えであるのに対し、後者は個人投資家へのアンケート(すでに何らかの投資をしている人)ですので、比較がおかしいのではないかと。


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2004.06.17

ついに生データ開示

週刊!木村 剛において、ついにデータ公開がされる、と発表されました。喜ばしいことです。コストは9万9820円。投資金額として安いか高いかは、中身次第でしょうね。

さて、公開情報というと「政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書」を思い出しました。ネットで公開するだけましなのですが、イメージファイルに近いためデジタルデータとしては”使えません”。今回の資料は端から紙ですので、フォーマットがどのようになっているか興味深いですね。

さて、すでにMcDMaster's Weblogでオープンプロジェクトの立ち上げが表明されています。私も、

「単純な打ち込みの分担」(フォーマット決定が先かもしれませんが)、入力されたデータの解析程度ならば、ある程度お手伝いが出来ると思っています。

せっかくの生データ、これを利用しない手はありませんね。

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監査役と審判と

前回の記事で、監査においては内部監査が重要である、との論を書きました。ここでは、「日常的に」監査を続けることで通常業務においても監査事態に慣れていくこと、さらにはチェックを受けることで通常業務事態が監査に適合するようなものに変わっていく、のではないか、ということだと思います。

さて、では監査頻度やチェックのレベルはどの程度がよいのでしょう?全ての行動を逐一チェック、というのは非現実的ですね。かといって、現状の年1、というのは頻度が低すぎるように感じます。

さて、プレイとチェックという点ではスポーツがその形態としてわかりやすく表現されていると思います。たとえばサッカーで言えば、監査役というのは線審なのか主審なのか、という議論が必要でしょう。私は、普通に動いている企業であれば「線審」でよいと思っています。つまり、「オフサイドか否か」をきっちり見て、個々のプレイのあり方や笛を吹いて止める、ということはあまりありません。強すぎると、「じゃあ、監査ではなくて経営すれば」になってしまうからです。(企業活動の本文ではなく、監査に通ることが目的化してしまう)。

また、機械で言えば、監査役というのは警報装置、と言えるかもしれません。単にブザーを鳴らすだけなのか、システムを落として正常になるまで動かなくするか、というのはその機械(=企業)の設計次第です。警報のセンサーがしょっちゅう誤動作を起こして止まっているような機械では使えないし、異常があっても無視されて動いているようではいつか暴走して壊れてしまいます。

難しいのは、「何が異常か」の判断が一義的に決められないということでしょう。法律に照らし合わせて、と言ってもグレーゾーンは結構あります(裁判ですら判決は振れるのだから!)。信頼できる監査役を育てる、ということ自体、その企業のレベルを上げていく重要な活動ではないか、と思います(経営陣もそうですね)。

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2004.06.15

種をまく人、耕す人

高村光太郎の詩に、「道程」という有名な作品があります。「僕の前に・・」という詩ですね。改革という場合、当然人とは違う道を歩く、さらには道自体を作っていくことになりますのでその歩みは遅く、苦しいものになっていきます。

さて、今こうやって普通に使われているPCとネットですが、私が初めて触れた当時というのは手作りであり、設定を苦労して行うものでした。Plug and Playなんて言葉は夢想すらされていなかったのです。ネット社会にしても、ネチケットなんて言葉が出来る以前でしたので、顔文字しかり、ルールしかり、自分達で手探りで作っていきました。もちろん、失敗もあり、遠回りもしましたが、自分達のものである、という実感を得られたものです。

さて、今はBlogがこの黎明期にあると思います。使われ方も含めてみんなが手探りであり、新しい有効な使い方や盛り上げ方がないか、色々なことが試みられています。

木村氏の「月刊!木村 剛」もこの挑戦的な試みの一つでしょう。新しく蒔かれた種がつぶされず、芽が摘み取られないよう、しっかりと活動を行っていき、間違った方向に行かないよう見守っていく、ということが必要になると思います。

20年前から呼んでいるマンガに「風雲児たち(みなもと太郎 SPコミックス リイド社)」という歴史物があります。幕末もののはずですが、最初の20巻は幕末に入るためのプロローグであり、現行幕末編4巻はまだ進行中の長期連載です。
ここでは、まさに死屍累々の「改革者たち」が描かれており、坂本竜馬もその一人です(坂本竜馬主役の「雲竜奔馬」もあったのだが、連載中断・・)。
 この風雲児たちの一人とは行きませんが、せめて邪魔をしないできれば一緒に活動が出来る人間になりたいものだ、と思いました。

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2004.06.14

政治家は正しい判断ができるのか

本日の週刊!木村 剛では、再び年金問題がテーマになっていました。私も含め、木村剛私案についての返答が多く挙げられています。


その中で、気になった一文があります。
木村氏は、「わが国の改革が遅延する一番の理由は、改革派同士が理想像の違いでツマラナイ争いをはじめることにあるからです」と述べられています。さらに、もう一つ問題なのは改革=権力争いになってしまい、案をぶつけ合って伸ばしていくならともかく、権力争いの部分が強くなると「引き摺り下ろす」ことが目的化してしまう可能性があるからです(よく、「政争の具」と言われていますね)。

これが、「小異を捨てて大同につく」という先人の教えに習うべき、という意見につながるのでしょうが、相手の意見を一つでも認めると、権力争いに負けてしまうような風潮はどうか、と思います。

参院は良識の府、とかつては言われていたようですが、あらためて、「議会の存在意義は何か」ということに立ち戻ってほしいものです(と、望むだけではなくてちゃんと投票行動にあらわさんといかんのだな)。

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2004.06.13

今週のニュース(6/8~6/13)

1.日産では隠し事は解雇
 三菱自動車のリコールやら補修やら、ヤミ補修すら途中でやめた、とか色々ありますが、印象に残ったのは上記ニュース。ゴーン社長がインタビューに答えて、のことです。経営的に調子がよいこと、システムの建て直しがうまくいき、社内を掌握していることへの自信の表れ、とも取れますね。こうしてさらに差がついていくのでしょうか(あとは日産は商品力が・・)

2.政治家専門Blogがオープン
すでにあちこちのBlogで話題になっていますが、参院選を控えて政治家専門のBlogがオープンしました。面白いのは、超党派であること。各党で独自に運営してもよさそうなものですが、なぜかばらばら。まあ、今後を見て行きたいと思います。

3.バファローズがブルーウェーブに吸収合併
 命名権を売ろうとして撤回に追い込まれたバファローズですが、今度はブルーウェーブとの合併話が持ち上がりました。これが実現しますと、関西の電鉄系球団はタイガースだけになります(南海→ダイエー、阪急→オリックス)。
親会社で言えば一番小さい阪神だけが残っている、という点に運営の難しさを感じます。また、同じプロスポーツとして野球とサッカーの運営システムの違いも際立たせたニュースかと思います(日本のプロ野球は閉鎖的すぎるか)。
サッカーを見ていますと、野球も2部や地域リーグがあってもよいと思うのですよね。プロとアマの垣根も以前よりも下がっているでしょうし。

4.イオンがシャープ製品の取引再開
 パネルの特許紛争から製品差し止め、その製品を独占販売しているイオンが反発して取引停止、となったのですがシャープが”態度として”謝罪したため(特許紛争が止まっていない)、1日で取引再開となりました。まあ、メーカーとしては特に重視している点については徹底的に戦う方針を取っているため、単に安いから、といって仕入れる商店にとっては足元をすくわれた形になりました。PB製品、特に海外から仕入れる時にはこのような危険性もあるということでしょう。

5.デジタルレコーダ、昨年比3倍の出荷台数
 当初は高価だったりHDD容量が小さく使いづらかったりしてゆっくりと立ち上がっていたデジタルレコーダですが、いよいよ普及期に入ってきたようです。昨日量販店で見たところ、DVDハイブリッドレコーダの型落ち品が安価(6万を切る値段)で売られており、相当買いやすくなっていると感じました。型落ちとは言え、HDD容量も160Gあれば通常地上波を録画するタイムシフト用途には十分でしょう。ついにVHSも終焉を迎えつつあるのかもしれません。

で、私が買ったのはRecPotMなんですよね・・HDのHDD録画が出来る機種が3つしかなく、うちシャープのハイブリッド機はまだ高価なためBSデジタルチューナの外付け機器として買いました。当面はタイムシフト用途に絞って使っていこうと思っています(D-VHSは微妙だし、BDorHD-DVDとのハイブリッドはドイツワールドカップ頃にならないと普及価格にはならないのかな、と思っています)。

2004 06 13 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

順位アップ

週刊!木村 剛での今週のトラックバックランキング、思ったよりも順位が上がっていました。まあ、ある程度長くやっていれば、という面もありますので今後も地道に意見を述べさせて頂きたいと思っています。

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2004.06.11

監査なれが重要かも

昨年、私が勤めている会社でISO14001の認証を受けました。その要求事項の一つとして、法規制の確認とその遵守、ということがあります。もちろん、ISOにかかわらず法規制は守らなければならないのですが、企業における活動で、どのような法律や規制がかかわっているか、ということを学ぶ機会として、大変よい経験になったと思っています。

 また、内部監査、というシステムも重視されるために日常の活動について監査が入り、不具合を直していく、というシステムであることがよくわかりました。

 経営に対しても同じことが本来言えるはずです。ただ、問題は「経営判断」というのは法は守らなければならないのですが法を守っていれば利益が上がる、というものでもない、ということでしょう。

 で、監査役の仕事になります。本来は、こういった内部監査の仕事を日常的にしていれば、問題があったとしても小さな芽の内に摘み取られ、大きくはならないと思います。現場や経営陣にしても、「監査慣れ」をしていないことが却って監査を受けることがプライドを傷つけられるようなことや、人格を否定されるようなことにすら感じられるようになってしまい、チェック機能が働かなくなってしまう要因ではないかと感じます。

 日常の小さなことで修正をする習慣の有無が、これからは重要になっていくのではないかと思います。
 

2004 06 11 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.10

Blogstar 誕生!

今日の「週刊!木村 剛」での記事、皆さんの言われるように、いよいよ木村氏の秘めた野望が見えてきたと思います。まさに、メディアとして社会に影響力を持たせようとしているのですね。そして、Blogという手段を使い、かつ「木村 剛」というネームバリューも利用して、単なる市井のうごめきではなく、ある程度意識をせざるをえない「世論」として育て上げよう、としているのだと思います。


さて、ここでもう一つの問題が出てきます。現在、PCとインターネットが普及したとはいえ、まだまだ「普通にどこにでも」というレベルには達していません。ケータイと、ケータイメールほどには「普通」にはなっていないと思います。デジタルデバイドの問題はまだ解決されているとはいえず、ここに「抵抗勢力」が付け込んで来る可能性があります。

木村氏が「月刊!木村剛」を紙ベースで立ち上げよう、というのは、ここに対する答えなのかな、とも思えるのですよね。「こんな面白い議論がされているよ~」というのを紙のような「誰にでも見られる」メディアで立ち上げ、実際の議論はネットベースで展開する、という。うまくリンクすれば相当面白くなると思います。

懸念されるのは、私もそうなのですが、ネットワークではハンドル使用などの独特の文化があります。2ちゃんねるほどではないにしろ、こういった独自の部分が「一般の」人には距離感を持たせてしまう要因かと思います。ここをうまくやらないと「パソコンおたくどもの妄想」という偏見を読ませたい読者からぬぐわせることができず、入り口で戻ってしまうことになってしまうと思うのですよね。

木村氏がどんな手を使ってくるのか、楽しみです。

2004 06 10 [ウェブログ・ココログ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

日本代表、大勝

サッカー日本代表のインド戦、大方の予想通り大勝でした。しかしまあ、昔のプロ化以前を知っているものからすると感慨深いものがあります。イングランド遠征で引き分けた、というのは10年前だったら大ニュースだったろうに、と思いますと。

で、Jリーグ、日本に「外国はアメリカだけではない」ということを実感させた、というだけでも社会に与えた影響は大きかったんだよな、と思ってます。ユーゴ問題だって、ストイコビッチがいなかったらもっと遠くのことだっただろうし。

オリンピックのような特別な場ではなく、日常でアメリカだけでない世界を感じられるようになったことはJリーグの大きな功績といってよいのでは、と思っています。

2004 06 10 [スポーツ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.08

リアルパワーの見る恐怖

今週の日経BPにおける木村 剛氏のコラムでは、リアルワールド(既存の権力)がサイバーワールドの力を認知し、排斥に動くのでは、と懸念を示されていました。特に2ちゃんねるのような匿名なれど無視できない「世論」について、排除する方向にあるのはよくないことではないか、ということです。

 確かに、匿名(この場合は、意見を表明したものの安全)を担保しながら好き勝手を言ってかつそれが社会的影響力を持つ、というのは実名をさらしながら(すなわち攻撃されるリスクを負いながら)懸命に戦っている、たとえば政治家からすれば許しがたい感情をもつこともあるでしょう。

 私は、明らかに無名の一個人ですのでどちらかというと、サイバーワールドにおけるムーブメントをいかにリアルな影響力を持たせていけるか、ということに興味を持っていました。逆に言えば、サイバーワールドにおけるムーブメントは安全地帯で叫んでいる分、リアルなムーブメントになりにくく、この壁をいかに越えていくか、ということが重要である、と思っていたからです。

 ただ、逆にサイバーワールドが明らかに認知されるようになってくると逆にリアルワールド側から先制攻撃があるのではないか、という懸念が木村氏より示されていると考えます。サイバーワールドを私が過小評価していたのかもしれません。

 確かに、韓国の選挙運動等を見ると(アメリカでも)、ネットワーク上のムーブメントがある程度選挙動向に影響を与えており、これが日本にも波及すると考えると「票の取りまとめ」という言葉が死語になる可能性があり、したがって現在「票をとりまとめることができる」力をもつことで権力に影響を持たせることができる勢力にとっては脅威いがいの何者でもない、ということになってしまいます。

 住民投票と議会での内容が一致しない、という現象がなんどもおきています。どちらが民意を反映しているのか、また将来への判断として今どちらが正しいのか、ということは一概には言えません。
 現在の技術であれば、国民投票の頻度を増やすことはそんなに難しいことではありません。たとえば、有権者全てに携帯電話を持たせてこれで投票すれば、たいした費用もかけずに色々な問題について総投票が可能になります。
(今の携帯電話は7千300万台有権者数は8871万人、たとえば衆院の総選挙の費用は760億円、ということを考えると、あと2000万台をなんとかすればあっという間に投票システムの出来上がりです。1台2万円とみても4000億円、総選挙5~6回分相当の費用でまかなえます。ただ、これがもし記名投票ならば機能しないと思いますので匿名性の確保が極めて重要になります。

ま、これは非現実的な意見でしょうけど、そういう時代になってしまっているのは確かでしょう。この中で、国家という組織をきちんと運営できるか、混迷が却って深まっていかないか、難しいところにあると思います。


2004 06 08 [ウェブログ・ココログ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.07

情けは人のためならず

年金改革法案がついに成立してしまいました。なんでこのような案になったか、という過程がよく見えないので合理性というのも判断は出来ません。

年金は、基本的に「相互扶助」であり、国はその仲立ちをする、というシステムになっています。ここで、仲立ちをする人たちを生かすことが目的化してしまってはいないか、という問題点があります。

まあ、現行システムが破綻しているのは確かですから、負担できる人が負担する、消費税から、というのはある程度自然な考えになるでしょう。ただ、生産性を上げる努力というのは必要だと思います。社会保険庁にしても、実働部隊は民間でOKなのではないかというのは出てきます。

木村私案では、基礎年金(実質年齢による給付だが)を固定し、あとは各個の好きにして、というのが基本案だと思います。この金額が、現在の基礎年金の半額国庫負担(=税金)と比べてどうなのか、というのはありますが、年齢構成しだいではやはり破綻する懸念があります。ま、現在でも保険料という名で強制加入ですから税金と同じなのですけどね。で、新税を創設するにあたって、この徴収額が現行保険料よりも高くなってしまうと実質給付の切り下げになり、脱退権を認めたとしても個人運用による活用すら出来なくなってしまいます。

年齢構成からすると悪いほうに転びそうな予感がしてならないのですが・・

社内で、組合の仕事をしていたとき、団体生命の契約を若年層に増やすことが難しい状況がありました。確かに、単年度で得をするのは高年齢層なんですよね。若年層は入るだけ無駄、というケースが往々にしてあります。これを「相互扶助だから」、「最低限の保障分だけでいいから」と言って最低口数だけでも入ってもらっていました。あとから自分に帰ってくる、というのが相互扶助であり、社会における信頼でしょう。セキュリティもそうですが、各個で完璧な城を作っていく、というのは現実的ではありません(社会的なコストもとんでもなくなりますね)。生物学的に見ても、群れを作ることで社会を作り、分業をすることで全体のエネルギー(=生存にかかる力)コストを下げることで生存競争に勝ち残っていく、というのは合理的なことです(単細胞生物→多細胞生物というのはこれにあたる)。人間の社会においてもこの状況は当てはまると思います。銀行なんてのも「信用」で成り立っているという事実がありますね。

現状のシステムが信頼に値しないために問題がおきているのは確かです。だからといって、自分のためだけのシステムにしてしまうと却って高くつくものにならないか、気をつけていく必要があると思います。

2004 06 07 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.06

GLPゲット

週刊!木村 剛でのトラックバックランキング、先週よりもさらに順位が上がっていました。まあ、こちらからのトラックバックは頑張れば数を打つことはできますが、木村氏からのトラックバック”かめはめ波”については、少なくとも木村氏が読まれてトラックバックを返そう、という気にならないと当然帰ってこないわけで、こちらの発することが多少なりともあたっているのかな、ということで励みになります。


 まあ、かめはめ波に対する「気孔砲」まではいかないにせよ、狼牙風風拳(字はこれでよかったかな?)程度にはなんとかパワーを上げて行きたいと思っています(目指すは気円斬だけどね)。

2004 06 06 [ウェブログ・ココログ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

今週のニュース(5/31~6/6)

今週のニュースで興味を持ったものです。

1.銚子メロン出荷開始
 たまには地元ネタを。銚子というと漁港、魚というイメージが強いと思いますが台地のため農業も盛んです。メロンやキャベツが灯台印で売られており、直売もまもなく始まるでしょう。

2.年金改革法案可決
 5日、年金改革法案が参院を通過しました。ここで、散会する、という裏技を使おうとした民主党ですが、反則だったため不発になってしまいかえって通過を早めてしまいました。暴れたりするシーンはTV向きですが、中身のなさを象徴してしまいました。


3.広島カープ、中国に投手アカデミーを創設

 メッツにいたペレス、ヤンキースにいたソリアーノなどは以前広島カープに所属していました。彼らは、カープが独自にドミニカに作った選手養成所(1990年創設ですから、もう14年ですか)出身(です。同様の組織を、今度は投手専門で中国につくることになりました。中国本土出身の投手が赤いユニフォームを着て投げる日も近いかもしれません。
(買ってくるだけが能ではない、ということで)

4.民間機で宇宙へ
まあ、宇宙といってもまだ弾道飛行に近いようですが、空中発進型のタイプがいよいよ実用化に向かうと面白いと思います。スペースシャトルとソユーズで止まっている(これらは70年代の技術なんだよな・・)今、民間の力でここまで出来る、というのは面白いと思います。


 

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2004.06.05

ささやかなれど勇気あるものは勇者である

最初に知ったのはやじうまWatchの記事でした。そのときは、軽く流しただけできっちりとは呼んでいませんでした。その後、色々なBlogで取り上げられるようになり、改めて読んでみました。

すばらしいです!!

こころやさしいけれどちと気弱な独身男がたまたまちょっとした勇気を出して行った行為、そして彼がたまたま2ちゃんねるの住民であったことが今後の発展につながっていき、そして・・。まさに感動巨編でした。

さて、日常・非日常Blogでも書かれていますが、これって、どこか観たような話、という印象も持っています。私は、たとえばドラゴンクエスト(でもなんでもいいけど)のようなRPGを想像しました。一人の少年が突然勇者になり、周りの人に応援され、期待され、挫折しそうになり、そいて最後に・・という流れです。
 野尻抱介 「ロケットガール」では、逃げようとする主人公に、本当は自分がロケットに乗りたいが病気で乗れないことがわかった開発者が「お前は俺たちみんなの希望なんだ」と語ります。

そして、この「電車男」の”物語”では、主人公は勇気の代償を手に入れ、応援した参加者たちも希望という宝物を手に入れたと思います。


ささやかなれど、「電車男」氏は勇者でした。そして、小さな勇気が自分を変えられる、という結果も見せてもらった、と思います(自分も頑張らねば・・)

2004/11/1追記 電車男が本になったそうで。中身は既に知っていますが、どういう体裁やら

2004 06 05 [ウェブログ・ココログ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.04

安全はどこまで求めていくものか

昨年のアカデミー賞のノンフィクション部門を受賞した「ボーリング・フォー・コロンバイン」という映画があります。この中で、アメリカでは年間1万人以上の人が銃で殺されているのに対し、同じような歴史を持つカナダでは、ドアに鍵もかけていない、この違いはなんなんだ、というシーンがあります。ここでは「一般市民にとっては」恐怖が恐怖をあおり、負の連鎖が続いていくのでは、という問いかけがありました。

もちろん、これは「有名人」には当てはまらないでしょう。テロリストは確かに存在しますし、犯罪者も少なからず存在しています。では、どこまで自分で守ればよいのか?極端に走れば、各家庭に核爆弾がある、ということになってしまったり、ロボットの召使しかいなくて人間同士の接触がない社会になっていったりしてしまいます。

これは、国際社会における武装や仮想敵国論にまでつながってしまうのですよね。非武装中立、なんてのはさすがに非現実的なのですが、マクドナルドの法則(マクドナルドがある国同士は戦争しない)が成り立つ程度の”安全”は期待したいのです。

問題は、2001年の同時多発テロに言われるような”非対称の戦争”(大国対少数のテロリスト)が個人の安全についても成立してしまうことなのでしょう。すなわち、木村氏のような有名人ですと明確な意思を持つもの以外でも愉快犯のような敵まで想定せざるをえなくなってしまうと思います。

一般の「無名人」にとっては、以前にも紹介したように地域での共同体が一定レベルの安全を保つのに有効だと思います。

で、これは実はネット上での”安全”(荒らし対策)にも言える話だと思います。孤立した有名人はとかく狙われやすいと思います。ただ、ネット上でもコミュニティが成立していればお互いに守りあえる状況になるでしょう。

油断はできないし警戒も必要ですが全てが敵ではない、という状況をいかに作っていくか、ということだと思います。

2004 06 04 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.06.03

TVというメディアと報道のありかた

週刊!木村 剛(もうすぐ日刊化)では、Blogが新しいメディアになりうるという可能性を追求されていると思います。で、今一番影響度の高いメディアといえばTVなのですが、Blogがメディアとして一般化するならば、どのような状況においてふさわしいか、ということを考えてみたいと思います。

TVというメディアの特徴は、当然のことながら動画にあるわけです。これは、動く映像と音声によって、「その場で観ているような疑似体験を伝える」ことに本質があると思います。となると、TVが最も効果を表すのはたとえば「スポーツ中継」でしょう。また、バラエティなどもこの種類に入ると思います。逆に、不得手なのは分析を要したり、行きつ戻りつ、と言ったじっくり考えることなどの「一人称」に属することでしょう。また、瞬間に強い分継続に弱いともいえます。
オールドメディアのもう一つの雄である「新聞」に関しては、「数字データ」、「文章化されることによる分析」などの報道に向いています。

では、Blogはなんなのか?単純に考えれば、文字を基本としているため新聞類似なのかな、とも思えます。もっとも、Webでは動画貼り付けなどもできるようになりますからTVに近い部分も出来るでしょう(すっかり古い言葉ですが”マルチメディア”がやっと普通になってきています)。一種のプレゼンテーションメディア、ともいえますね。

記者クラブに代表される、”サロン”化してしまったメディアでは、報道先に遠慮が生じ、緊張感がなくなってしまう弊害があると思います。スクープも重要ですが、きちんとした分析報道をし、その一瞬だけを言えば良い、ではなくきちんとした分析をし、権力を監視するという重要な機能を果たしてもらいたいと思います。
(情報機関の重要な仕事は新聞の分析というけど、それと同じくらいに白書や通常の発表資料を基に分析した骨太な記事がよみたいものである。有料の記事なんだし)

2004 06 03 [メディア] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

原子力発電は割りにあうのか

河野太郎代議士のホームページによれば、今建設が進められている六ヶ所村の使用済み核燃料再処理施設は経済的に割の合わない国家的陰謀だそうです。

私の個人的感覚で言えば、核分裂炉による発電はつなぎのもので、核融合炉ないし自然発電に切り替わるものである、というものでした。核のゴミの問題は以前から言われていたからです。

で、核融合炉については、50年前から21世紀には、と言われていましたが現実にはまだ実証炉が一基も出来ていません(今やはり青森に誘致中ですが、技術的にはまだまだかな)。

学生時代に想像していたのは、太平洋上に太陽電池のいかだを浮かべ、電力で水素を取り出し、この水素を使って燃料(直接燃焼or燃料電池or核融合)なんてのはどうだろう、というものでした。

政治力ではなく、科学と環境負荷のバランスによるエネルギー政策、というのが見たいというのは贅沢なのでしょうか?

2004 06 03 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック