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2004.06.30

投資の民主化が進んでいく

株式投資は、預金と実は本質的に違いません。預金の際発生する「金利」はどこから出てくるのか。これは、銀行が投資したり、融資によって発生する金利の一部を返してくる、と言うものですので、実は「銀行に投資している」のと変わらないわけです。ただ、システムとして「元本保証」が預金保険機構によってされている、という違いがあるだけですね。

となると、「安全」を売り文句として一般のお金を集め、それを投資としてまわしていく、というのが銀行による金融システムになります。「間接金融」というのはまさにこのことをさしていると思います。

さて、では直接金融たる証券市場(社債、投資信託を含む)に一般市民が参入するにはどうしたらよいか。当然、市民の側も勉強の必要はあるでしょう。ただ、市場の側も公正さがこれまで以上に公正さを求められることになると思います。

今日の読売新聞の経済面で、外国為替証拠金取引の問題が取り上げられており、その中で「腐った魚でも腐っていると命じすれば売っても良い」というシステムである、との記事がありました。事実、その通りだと思います。ただ、「腐っている」を小さくわかりにくい表示で、表示してあるからOK,というのがこれまでの市場だったかもしれません。

また、今まで日本の証券市場は、実は企業同士が持ち合っていて、外部からの資金流入がほとんど無かったのではないか、これが持ち合い解消によって初めて市民社会と向き合う必要が生じてきたのでは、という記事がありました。「法人資本主義」から「個人資本主義」への移行、だというのです。

個人資本家の増加=市民化が進めば、市場の民主化も進む、と思われます。以前読んだ本「サンプラザ中野の株本」でも、株式投資が進めば会社の民主化も進む、との意見があります。やっと、日本全体の民主化も進み始めたのかもしれません。

2004 06 30 [経済・政治・国際] | 固定リンク

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