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2004.06.07

情けは人のためならず

年金改革法案がついに成立してしまいました。なんでこのような案になったか、という過程がよく見えないので合理性というのも判断は出来ません。

年金は、基本的に「相互扶助」であり、国はその仲立ちをする、というシステムになっています。ここで、仲立ちをする人たちを生かすことが目的化してしまってはいないか、という問題点があります。

まあ、現行システムが破綻しているのは確かですから、負担できる人が負担する、消費税から、というのはある程度自然な考えになるでしょう。ただ、生産性を上げる努力というのは必要だと思います。社会保険庁にしても、実働部隊は民間でOKなのではないかというのは出てきます。

木村私案では、基礎年金(実質年齢による給付だが)を固定し、あとは各個の好きにして、というのが基本案だと思います。この金額が、現在の基礎年金の半額国庫負担(=税金)と比べてどうなのか、というのはありますが、年齢構成しだいではやはり破綻する懸念があります。ま、現在でも保険料という名で強制加入ですから税金と同じなのですけどね。で、新税を創設するにあたって、この徴収額が現行保険料よりも高くなってしまうと実質給付の切り下げになり、脱退権を認めたとしても個人運用による活用すら出来なくなってしまいます。

年齢構成からすると悪いほうに転びそうな予感がしてならないのですが・・

社内で、組合の仕事をしていたとき、団体生命の契約を若年層に増やすことが難しい状況がありました。確かに、単年度で得をするのは高年齢層なんですよね。若年層は入るだけ無駄、というケースが往々にしてあります。これを「相互扶助だから」、「最低限の保障分だけでいいから」と言って最低口数だけでも入ってもらっていました。あとから自分に帰ってくる、というのが相互扶助であり、社会における信頼でしょう。セキュリティもそうですが、各個で完璧な城を作っていく、というのは現実的ではありません(社会的なコストもとんでもなくなりますね)。生物学的に見ても、群れを作ることで社会を作り、分業をすることで全体のエネルギー(=生存にかかる力)コストを下げることで生存競争に勝ち残っていく、というのは合理的なことです(単細胞生物→多細胞生物というのはこれにあたる)。人間の社会においてもこの状況は当てはまると思います。銀行なんてのも「信用」で成り立っているという事実がありますね。

現状のシステムが信頼に値しないために問題がおきているのは確かです。だからといって、自分のためだけのシステムにしてしまうと却って高くつくものにならないか、気をつけていく必要があると思います。

2004 06 07 [経済・政治・国際] | 固定リンク

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