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2004.07.03

外部記憶の一般化と常識の変化

携帯電話には、カメラがついているのが今では普通です。最初は「電話とカメラ」の合体にすごく違和感がありましたが、「いつも持っているもの+画像記録装置」というように考えれば、普及も当然のことかもしれません。以前、小型のフィルムカメラ、さらにはデジカメをカバンの中に常時入れていつでも撮影できるように、としていたことはありますが、今のケータイのカメラほどは気軽に使えませんですから。

また、同時にカメラを持っている人がたくさんいることが普通になると、企業等での機密管理のためにカメラ付ケータイ禁止、という動きは当然出てくるでしょう。色々と対応策はあるでしょうが、最近では「カメラ部分に貼り付けるシール」が開発されています。入館時等で貼り付けてもらって、再び出るときにチェック、ということですね。

で、以前私はV-601SH(ボーダフォンの当時の最新機種)を買った、という記事を書きました。この機種は、

1:カメラ(静止画と動画の両方)、2:ボイスレコーダの両方の記録装置として機能します。実際、会議等でボイスレコーダとして使ってみましたが十分録音できます。しかも、これってカメラと違って気づかれにくいのですよね。作動させて机の上においておくだけで、メモリカードに10時間以上録音できますから。

さて、今回の本論は気づかれずに記録できる云々ではなく、社会全体でみんなが外部記憶を普通に持っている社会はどうあるべきか、とういうことです。

人間の記憶は、当然その人だけのものであり外部に持ち出すことはできません。記憶が薄れても、改めて再確認、ということはできないわけです。しかし、カメラが小型化し、デジタル技術によって記録媒体も小型化すると、「24時間つけっぱなしで見たままをずっと記録していく」、人にとっての「外部記憶」も夢ではないところまで来ているでしょう。
実際、今ある部品を組み合わせるだけでもベルトポーチ程度のサイズで「常時記録」を実現することは十分可能と考えます。(HDDレコーダで、まあ、見られる画質で1時間/1GB程度の容量。iPodが40GBの容量を持つことを考えると・・)さらに、安価で大容量のメモリも開発されていますから、技術的には十分手が届くところに来ています。

さらに、単に記録するだけでは再生するために同じ実時間がかかってしまうため実用的ではありませんが、画像/音声認識ソフトが発達し日付とともに状況インデックスと検索機能がつくとどうなるか。「えーと、先月あったあの課長はどんな顔だっけ・・」とか、「彼女、あの時なんて言ったかな」ということを瞬時に検索・再生が可能になります。まさに「外付けメモリー」として機能するわけです。

ただ、社会はそうは行きません。というのも、「人は忘れるものである」「人の記憶は他の人には見えない」ということが今の社会の前提となっているからであり、プライバシーという概念も、この生物学的事実を前提に成り立っているといって良いでしょう。

今のケータイカメラの普及は、前提が崩れつつあることを示しています。となると、どういう社会が望ましいのか。マナーだけで済むのか。外部記憶をみんな持っていることが普通になって、第三者に見せる/見せないを法律や倫理で規制できる社会がうまく作れるのか。難しいところに来ていると思います。

2004 07 03 [携帯・デジカメ] | 固定リンク

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