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2004.07.31

銀行は巨大化したほうがもうかるの?

東京三菱フィナンシャルグループ(以下MTFG)とUFJホールディングス(以下UFJ)との経営統合のニュースが流れてから、今度は三井住友フィナンシャルグループ(以下SMBC)から経営統合の申し入れがあった、との報道がありました。まるで三角関係のもつれのようにも見えます。

さて、この状況、他にも色々類似例があると思いますが、私は自動車業界の動きを思い出しました。400万台クラブ、なんて再編がかますびしかったころの話です。

自動車業界、数年前に400万台規模の生産量が無いと生き残れない、ということで資本参入などが相次ぎました。しかし、実際の各社の状況を見るとダイムラークライスラーはクライスラー部門を生かせずかつ三菱の自爆により空中分解、フォードはマツダやボルボ等を傘下におさめるものの本体が傾いて逆にマツダ経験者が要職につく、GMはもともと緩やかな連合体だからオペルやサーブやスバルやスズキは独自性を強く出している、ということで「でかけりゃいいってものじゃないでしょ」状況を作っています。

翻って、銀行を考えた場合、「でかくなったら儲かるの?」という疑問が生じます。単に「ライバルがいなくなって楽ができる」だけのように感じるのですよね。

小規模の金融業者の方が実は利益は良いのではないか、という気がしてなりません。

ま、普通に考えれば「東海エリアの優良顧客と美味しい取引がしたい」から、旧東海銀行を内部にもつUFJと、とかの話になりますが、今企業(特に優良企業)は、借りるくらいなら市場調達、とか借りてもいいけど金利は下げてね、ということで美味しい市場ではなくなっているように感じます・・やはり信託ですね。金利ではなく手数料で稼ぐ、ということでは。

ただまあ、資産規模では「ゆうちょ」にはどちらの経営統合でも届かない現実があるわけです。で、郵政民営化後に「ゆうちょ」がローンを売り出したりしたら・・えらいことになりますね。

大蔵省vs郵政省(古い名前ですが)で喧嘩している場合ではないと思うのですが、いまだに「商品力で勝負する」という体質に銀行はなっていないように感じます。

いっそのこと、ぜんぶまとめて「日本銀行」と合併しますか。(ゆうちょ民営化とセットなら独禁法もオッケー)

2004 07 31 [経済・政治・国際] | 固定リンク

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木村剛さんとこ経由でぐるぐる回っていたらこういうのにぶつかったので、一応解説。 #あえて固有名詞は出さないようにしてみます。 えー、一般的なものの言い方で申し... 続きを読む

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