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2004.10.16

今週のニュース(10/10~10/16)

今週も気になったニュースをピックアップしていきます。

1.二酸化炭素を出さずに木材から水素を取り出す技術を開発

将来のエネルギー源として、またリサイクル可能なエネルギー源として石油に代わって水素を使う研究がずっと続いています。そして、水素を取り出す方法として、炭化水素(石油など)から水素を取り出し燃料電池に使うシステムが石油会社を中心に研究が進んでいますが、どうしてもこの過程でCO2が発生します。(まとまった記事はこちら

また、水を直接電気分解して水素を取り出す場合は、その分解に使う電力に石油や原子力を使っていては意味が無いため、太陽電池や風力発電とセットが望まれます。

そして、上記記事では、木材(植物が太陽エネルギーを使って固定した水素と炭素と酸素)から水素を取り出す際、カルシウムを使って二酸化炭素を固定することで空気中への放出を防ぎ、高効率の水素を取り出すことに成功したというものです。すなわち、今自然にある太陽光を利用するシステム、ともいえます。

産業的に見た場合は、このような地味なシステムは大きなビジネスにつながりにくいため育たずに終わってしまうことが時に見られます。このような新技術を使って、トータルとして二酸化炭素削減につなげていく方法をうまく育てていく必要があるのではないか、と思います。
(エネルギー収支と二酸化炭素排出でバランスできるような方程式があれば評価がしやすいか?→自分で作れって)

2.住友信託がUFJと東京三菱の統合差し止め提訴
 いまだ決着のメドが見えないUFJの行方ですが、住友と三菱の前面的な争いになってきました。これらをみるに、「予定調和」的な動きはもうなくなったのだなと感じています。
 以前ならば、大体の筋書きがあり、根回しをして、表に出る時点では既に大勢が決まっている、ということが多かったと思いますし、逆にいかに予定調和の状態に落とすか、が政治的な能力がある、とみなされてきました(「落としどころ」という言葉が象徴していると思います)。
 しかし、変化が激しい時代になり、これらの予定調和に持っていくことで見かけの平和を保つことが既に出来なくなっているようにも思えます。役者が自由に出入りするようになっていることもあるでしょう。
 今後の社会、誰も予定調和の状態には持っていってくれないし、それをあてにすることも間違っている世の中に変わっていると思います。自主判断と自主責任、そしてこれをサポートする社会になるように努力が必要と思います。

3.会計検査院、橋脚の耐震補強工事の遅れを指摘
 今年の会計検査院による検査で、阪神・淡路大震災後指摘された古い橋脚の補強工事の進行が思ったほど進んでいないことが指摘されました。改修計画も、期限が定められていないため今後もどうなるかはわかりません。全体としての優先順位はすぐにはわかりませんが、予算配分の硬直化が優先順位の変更が出来ないことにつながっている可能性があると思います。政策決定のゆがみがここにも出ているのではないでしょうか。

2004 10 16 [ニュース] | 固定リンク

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