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2004.11.29

文系と理系はそうは分けられない

毎日新聞の「理系白書」という連載があります。いわゆる理系ということはどういうことなのか、という連載(と理解しています)。

そして、担当記者の11月27日付けBlogで、「文系はフロンティアでは役立たずなのか?」という疑問が呈され、ここから本質的な議論が始まっているように思えます。

私自身を考えると、いわゆる理系だと思っています(専攻は分子生物学だったし)。そして、自分の考え方の基本に理系的なもの、特に定量的に、再現性はあるか、ということを重視するようになっています。ただ、これって別に科学や技術の部門だけでなく、経済やさらには法律にも絡んでくると思うのです。経済は数字を扱いますので、定量的なものの考え方は必然と思います。さらに、法律を作るにしても規準を決めるには科学的なアプローチが当然有効でしょう。

逆に、では科学者は専門バカではこれからの時代はやっていけないと思います。私が知りうるに、一流の科学者は大体において芸術の分野にも造詣が深い人が多いです(私の先生はオザワのファンでバイオリン弾いていたし)。まあ、これはともかく、マーケティングにおける人文的なアプローチ、結果がどう社会に対して意味を持つか、ということの意味づけについては社会のありかた、歴史、文化に対して無知ではいられないでしょう。

どちらにしても「理系だから」「文系だから」は逃げ口上にしてはいけないと思っています。各個人がそれぞれのバックグラウンドがある程度文系、理系のどっちかに偏ってはいるでしょうが人が作っている社会の中で役割を果たしていく上で、文系的な部門にいる人は、この社会が自然の中で営まれている以上自然科学を無視できないし(予算どおりに天気は動きませんね)、科学者、技術者は人間の社会の中で、ということが条件としてあるために、技術的な最適解が社会的には最適ではないかもしれない、ということを忘れないようにしておかなければならいと思います。

お互いがリスペクトしあって解をみつけていくように社会を方向づけられる役に立てれば、と思っていますし、科学報道の方にはこの点を期待しています。


2004 11 29 [科学、学問] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2004.11.28

今週のニュース(11/21~11/27)

今週も気になったニュースを取り上げていきます。
1.ブッシュ政権2期目でアンチ進化論者が勢いづくか
 ブッシュ政権の強力な支持基盤として、キリスト教保守派はかなりの勢力を持っています。そして、彼らの中でも原理主義者のグループは進化論を教えるならば創造説も教えるべき、という主張を従来から行っています。そして、最近は単純な創造説ではなく、現状では進化論は全部説明できない、何らかのデザイナー(=神)がいるのでは、というかたちに戦略を変えているそうです。
 ただ、これを見て思ったのは、地球幼年期の終わりのように、創造者が出てきてそれがオーバーロードのように望まない姿だったらどうするんだろう、と思ったりするのですが・・

2.黒電話ケータイ、巣鴨で人気とれる?
 最近の携帯電話は、通話機能つき総合電子デバイスと化しており便利に使える人には便利になっていますが機能が多すぎて取っ付きが悪くなっている面が否めません。これに対応して、「黒電話」を目標とした通話しか出来ないように徹底的に単純化された「ツーカーS」が開発され巣鴨でロケテストが行われました。
 結果はまずまずのようで、食わず嫌いだった人にもこれならば、という形で好印象を持たれたようです。確かに「通話が出来ればよい」という層はあると思いますのでこれはこれで一定のシェアをとると思います。また、「メール重視」という層も増えているようですが、こちらはユニバーサルデザイン、という形でキートップの文字を見やすくするなどの工夫が必要かな、とも思います(目が悪くなるのは年配者に限った話ではないですし)


3.某巨大青猫、FCCキャラに?
 最近アニメ版の声優交代か、と話題になったネコ型ロボットキャラですが、米国連邦通信委員会(FCC)のイメージキャラに良く似ているキャラクターが使われています。判断は皆さんの目で見ていただきたいと思いますが、政府機関でこういうのは良いのかな、と感じてしまいますね(例えばもし総務省のイメージキャラクターに某ネズミキャラに似ているように思われるキャラクターが出てきたら・・)


4.ヨン様人気、紅白観覧希望者を増やすか
先日来日して成田空港に史上最高の3500人が集結したヨン様ファン、ソウル便の飛行機を満席にしたりして圧倒的な機動力を見せています。彼女らの行動力は生出演があるかもしれないという情報だけで紅白歌合戦の観覧希望ハガキの枚数を増やすなど、社会現象に近づいているようです。私の周りでも同年代の女性ではまっているという人を数人見ますので、当分はこの現象が続くものと思っています(今年の1月にソウルに行ったときには、すでに終わった、と思っていたのですが・・)

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2004.11.27

3万人のお客様

今年の3月からこのブログを始めて、昨日延べで3万人のお客様がいらっしゃいました。1日あたり130人とささやかなこのブログですが、継続できたのも読者の皆様のおかげと思っております。

極東の地から世界を見ていこう、という趣旨で始めた当ブログ、色々と面白い経験をさせてもらっています。今後も出来うる限り色々な視点で書いていきたいと思いますので、今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

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2004.11.26

大きな国は良いことか

昨日、NHKハイビジョンでリヒテンシュタインの歴史について特集をしていました。美術品収集をきっかけに国家を成立させ、周辺の国々と渡り合っている、という内容でした。

外務省のデータによれば、リヒテンシュタインは人口32000人、うち3割が外国人と日本でいえばちょっとした地方都市レベルの大きさです。金融業などを基本として、比較的豊かです。

他にも、ヨーロッパでは単独で日本よりも大きな国は無いと言ってよいでしょう。フランス、ドイツ、イギリスという大国以外にも、独立を保っている国が多数あります。

まあ、ここでは日本の各地方が独立すべきだとは思いません。国際政治でいまさら分裂というのも現実的ではありませんし。ただ、日本の各地方がもっと独立心を持って自治を行ったほうが良いのでは、と思うのです。今日、いわゆる三位一体の改革の案がまとまりました。これは地方に税金と権限を委譲すると同時に補助金を削減するというものです。ただ、逆に責任も重大となり、各地方の競争も激化するでしょう。日本は国としてみれば過去の歴史的、言語などの壁があり人の移出入はごく限られたものでした。しかし、日本の中での転入、転出に関しては壁はほとんど無いと言ってよいでしょう。税金、教育、環境、仕事、それぞれで特徴を出し、住んでほしい人たちが来るような政策を立てていくような方向性がいると思います。

そういう意味では、かつてのふるさと創生資金は使い道を自分で考えて、ということでは画期的であったと思います。単純に同じとはいきませんが、自立を考えていくきっかけになれば、と感じています。

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2004.11.24

投資にはリスクがつきもの

NTTの「加入権」なるものが廃止されようとして社会問題になっています。ただ、この問題は今突然出てきたものではなく、既に何年も前から議論されていたものです(固定電話の加入権不要型が出たのは2002年2月。それ以前に2001年8月には総務省が引き下げ要請をNTTにしています
 つまり、もう3年以上前からこの議論はされているのです。この流れを知っていれば、何をいまさら、という感の方が強いですね。そして、実績としてドコモの携帯電話でも同様に加入権の廃止がなされています。

さて、今回の週刊!木村剛では「国はいつでも約束を反故に出来る」ということがテーマになっています。ただ、法律論から言えばこれもある意味当然のことであり、国に投資するということも、一般企業に投資するのと同様のリスクを抱えていると思っていいでしょう(外国の国債に投資する際、国家だから絶対大丈夫、とは思いませんよね?)。

まあ、私も日本人であり、外国に行く予定も今のところありませんので日本国がつぶれられては困ります。ただ、個人としては国債を買う気にはなれないのです。むしろ、色々な社会活動を通じて良くして行こうとする方が早道かな、とも思っています。

国家だから安全・安心、一般企業だからリスクがある、ではなく、全部リスクがあり、性質によって大小があったりリスク変動パターンが異なる、と構えておいたほうが健全ではないか、と思っています。

なお、私は電話設置負担金は12年ほど前に正規の値段で支払いました。ショップならばもっと安かったのに、というのを知ったのはもっと後で、後の祭りでしたね。

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2004.11.23

風力発電がおかれている場所

私が住んでいる銚子付近は、最近大型の風力発電機が多数出来ており、近くに行くと壮観です。
クリックすると拡大します
かつては2基だった発電機も、順次増えており11機が稼動する状態にまでなりました。合計発電能力は16500kwhです。利根川を挟んで対岸の茨城県波崎町でも、今は風力発電機が多く並んでいます。

上記の能力は、日本全体を考えてみるとまだまだ小さいですが、写真を見てわかるとおり、実は土地利用効率としては結構高いと思うのです。なにせ、風車の土台部分以外はすべて元々あったキャベツ畑ですから、発電所を作ったからと行って立ち退いたり、周辺の土地整備をしたり、という必要はありません。農家にしてみれば一角を間貸ししているようなもので済んでいます。

上記の能力は、JR東日本が使用する全電力の1%だそうで、(地震による小千谷水力発電所被害記事より計算)、銚子だけでもそうそうバカにした数字では無いと思っています。もちろん、自然現象に頼る分不安定な要素はあります。従来の核分裂、火力、水力も色々と合わせていったほうがよいでしょう。ただ、地域によってはこのような自然エネルギーをうまく使える場所がまだまだあると思います。

銚子の場合は、「風が年中強く吹いている(台風以外でも10~15mはざら)」、「台地上が畑などで既に道路が開けており、設置がしやすい」、「市街地、工業地が近く、高圧線も既に敷設済み」などの好条件が重なっており、比較的安価に出来る場所だったと思います。逆に言えば、同じような地方都市がまだ日本の各地にあると思うのです。

市街地から外れた場所でなくても出来る、その下の畑などもそのまま維持できる(うまくすれば、いままで無かった電気が使えるようになる?)、ということが、現地からの報告として理解していただければ、と思います。

(あまり沢山出来るとテレビ電波に障害がでるかもしれない、という話は聞いてますけどね)。

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支援祭りに協賛します

 新潟県中越地震に際し、義援金支援を祭りとして盛り上げていこう、という事がガ島通信さんから提案がありました。できることから、ということで私も参加したいと思います。

何が、と言われると些少な義援金を出すことしかできませんが、それでもゼロでは無い、ということでご容赦願えればと思います。

過去にも色々なエントリをあげてきた中で、「次にもし起きたら」を基本的な考えとしてきました。しかし、今は、まさに今困っている方々に手助けが少しでもできれば、と思っています。

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2004.11.21

今週のニュース(11/14~11/20)

今週も気になったニュースを取り上げて生きます。

1.水素ロータリーエンジン車、公道テストへ
 マツダは、水素を直接燃焼するロータリーエンジンを搭載した自動車の公道テストを開始、2年後の官庁などへのリース販売を目指すそうです。
 現在の車種は、スポーツカーのRX-8ですが、これはロータリーエンジン搭載車がこれしかないからでしょうが、実際に販売の際はもう少し別のタイプになると思います。水素使用自動車に関しては、燃料電池車が本命として言われていますが、低温に弱い、航続距離が短い、インフラが整っていない現状、走れる範囲が少ないという問題があります。マツダの水素ロータリーは燃焼型ですので低温は問題ありません。ガソリンと共用ですので水素が補給できない場所では従来のガソリンで走れます。水素単独での航続距離はまだ100km行かない状態ですのでここはタンクの高圧化など、解決が必要です。現状では、ほとんどガソリンたまに水素、となりかねませんが、インフラが変わるまでは当分こういうタイプのハイブリッドタイプのエンジンが必要なのでしょう。エタノールを使うこともCO2減少のために検討されており、ブラジルではすでに相当数のバイオマス燃料を使った自動車が走っています。これは間接的に太陽エネルギーを使った燃料と言えますので、こちらの普及の方が早いかもしれません。

2.麦芽ゼロの発泡型酒、増税か
 以前発泡酒が増税されたのに続いて、麦芽使用率がゼロで発泡酒にも分類されず「雑酒」扱いされている「第3のビール」についても増税が検討されているそうです。似たようなものは似たような税を、という理屈だそうですが、
アルコール濃度に沿って全部減税、という方が筋なんでしょうね。ただ、これをやると焼酎が増税、ビールが減税となり中小企業が多い焼酎業界が打撃を受け、大企業がほとんどのビール業界が潤う、ということとなると世論(と騒ぎをみつけるのが得意なマスコミと族議員)が騒ぎ出すので手がつけられない、さらには税収減少が避けられない財務省もやりたくない、となりどうやっても理屈が通った形にはできません。
 「ぜいたく品」と「庶民のもの」という概念と「アルコール濃度」という客観的な理屈が相反している例ですが、これは他にも同様の減少があると思います。消費税は、「サービスにあまねく課税する」ということで理屈としてはきわめてシンプルであり公平です。しかし、生活に与える切迫度という点では低所得者ほど打撃を受けるという逆累進性があります。生活おけるコストを考えると、絶対下限ライン(これも「常識」に左右されるあやふやなものですが)と、それ以上に関する相対的な面があり、皆が納得するうまい方法はなかなか難しいと思います(企業への外形標準課税も同様なんだよな・・)

3.iTunes music store、日本でのサービス開始か
 アップルが運営する音楽をネットでダウンロードし、iPodで聞くために販売する iTunes Music storeが日本でもサービスを開始するように検討しているそうです。iPodをはじめとするポータブルプレイヤーの普及は、コピーコントロールCDが事実上無くなる状況を作り出しました。
 作者の立場で言えば、究極は「1回聞くたびにいくら」というビジネスでしょう。これがもし可能ならば不正コピーうんぬんということは一切なくなります。もちろん現実には不可能ですからパッケージとして販売、ということになります。
 翻ってユーザーの立場で言えば、通常は「音楽に対してかけられるコストはいくら」ということで上限が大体決まっています。CDを買って、中古屋に売って、その金でまた買う、というサイクルはトータルのコストを下げて聞ける曲数を増やすためのユーザー側の工夫ですね。これをもって「何曲聴いているからこれだけ損害が」と権利者がいうのは、実市場としては成り立たないでしょう。(中古ゲームも同じですね)。
 1曲100円が日本でもできれば、音楽市場が爆発的に広がる可能性があるのですが、今のCD販売ルートに遠慮している状況ではどうなるか、見て行きたいと思います。

2004 11 21 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.20

マスメディアは被災者向けにできていない

95年の阪神大震災の際、ラジオが有効なメディアとして見直されました。そして、例えば地域FMとしてのコミュニティFMとして神戸・長田地区ではいまでもFMわいわいが活動を続けています。また、被災地でのCATVが地域向け情報を色々と流している、という記事も流れています。

ただ、他の報道やBlogを見る限り、「被災者が今必要な情報」についてはマスメディアはうまく流せていないようです。ガ島通信さんがご自身が台風による水害に合われた際にも水位による避難情報、台風通過後の避難、罹災情報などがまるで入手できなかった、とありました。

これらを考えると、マスメディアもそうですが元ネタを作り出す能力が行政側に防災対策として欠けているのではないか、とも思えます。

例えば地震が起きた際、「何を」「誰に」「どうやって」伝えるか、という事が今後はシステムとして整備していく必要があるでしょう。地元で地方紙やCATVやコミュニティFMやらが機能しているならば、「メディア」としてこれらのシステムが使えます。

防災マニュアル、として書かれている本も少し見てみましたが、「被災者にいかに必要な情報を流すか」という視点は少し欠けているように思えます。これは、被災した後だけでなく、台風や水害時の避難情報の発令にもかかわってきます。普段からのメディア各社との連携も必要でしょうし、防災訓練の中に行政内部だけでなく市民への情報発信をどうするか、ということも必要でしょう。その中で、「防災協定」という形で新聞ならば特定の枠を提供できる形にするとか、フォーマットを決めておくとかしておけばペーパーメディアでも早くて確実な出稿が可能になると思います。

電波メディアで言えば、実はデジタル化によって地域別に細かい放送ができる可能性があるといわれています。データ放送もありますので、災害時により細かい情報が伝えられる可能性があります。逆に言えば、今から準備が必要でしょう。

また、以前書きましたが、ケータイメールでの発信機能は有効でしょう。すでにいくつかの自治体で緊急情報をメールで発信することが始まっています。
(例えば、東京都稲城市会津若松市など)

また、台風23号による水害により大きな被害を受けた兵庫県豊岡市では、ラジオ関西と提携して防災ネットの更新時連絡をメールで行う、というサービスを開始しています。

非常時には、迅速な情報収集および発信が必要なため、メディアが取材して発信、という形ではなかなか追いつかないし漏れも生じるでしょう。そして、発信しないのはメディアが悪い、とは一概に言えない部分もあると思います。防災訓練にメディアも交えて、情報発信、受信、配信ということを進めていくよう、市民も行政に働きかけていくようにしたほうが良いと思います。(銚子市にもメール打つか・・市会議員にも)


2004 11 20 [報道] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.19

オペラを見てきました

先週の日曜ですが、千葉文化会館にモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」を見てきました。クラシックというと堅苦しいとか、判りにくい、という印象があるかもしれませんが、モーツァルトのこの辺の話はほとんど人情喜劇と言っても良い筋書きで、そんなに肩肘張らなくても楽しめます。浮気癖のある伯爵と、振り回される妻と、うまく立ち回る女房、ということですから。また、今は日本語字幕が電光掲示で出ますので別にイタリア語がわからなくたって洋画を見る気分で行けば十分に筋を楽しめます(パンフレットにも、ビール呑みながら見るくらいでちょうど良い(実際はできませんよ)、というくらいの軽さですから)。

値段は確かに高いですが、マイナー系であれば1万円前後、直前の空席をネットで売っているサービスを使えば6千円と、ライブ演劇・コンサートの類としては安く買えます(宝塚や劇団四季も通常は1万円前後なので同程度)。

年に1回くらいはこういう楽しみもあってよいな、改めて感じました。

ただ、オペラグラスを忘れたので表情を見損ねたのは失敗でした。前日までは覚えていたのに・・

何でもテレビで見られるといえばそのとおりですが、「ライブ」で見るということはやはり全然違うものですので、歌舞伎にしろ美術にしろ毛嫌いせずに素直に見ていけば楽しめるのにな、と思いました。


2004 11 19 [文化・芸術] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.18

被取材者はもうからない

ここ何回かメディアの問題について考えてみました。また、興味深い記事がありました。取材にあたり、メールですべてやり取りを行い、その内容を公開した上でないと取材を受けない、というものです。この記事の作者は取材をする側の方が書かれたものですので、取材に対してチェックを受けることに違和感を覚えた、ということが主眼になっています。

さて、一般人がメディア企業から取材の申し込みがあったとします。この場合、取材を受ける「義務」はどの程度社会通念としてあるのでしょうか。また、どの程度まで「粘り強い」取材要請が許されるのでしょうか。

 これを、メディア企業の記者を「営業」と、被取材者を「顧客」に置き換えてみれば話がわかりやすいと思います。企業が記事を取るのは、究極的にはその企業が発行する雑誌なり新聞なり番組なりの売り上げを伸ばすことで利益を得ることです。では、被取材者側にはどんなメリットがあるのでしょうか。取材を受けることは、イコール時間ですのでコストが生じます。経済原則としてはかかるコスト以上のメリットがないと取材を受ける意味がありません。となると、上記の例で言えば、「自分たちの主張をより広く知らしめる」がメリットとなります。したがって、「記事が自分たちの主張を正しく伝える」形でないと取材を受ける意味がないどころか、デメリットとすらなってしまうのではないでしょうか。

地震の際の取材で言えば、取材を受ける側にとっての「利益」は、状況を回りに正しく知ってもらうことにより復興の手助けを早くしてもらう、広義では次の同種の災害の際により被害を小さくするための手がかりにする、でしょう。そして、この範囲を超えた報道は、取材過多となり生活妨害と取られても仕方が無いと思います。

 企業姿勢として、被取材者側の「モノ」(時間、プライバシー、気力、プライド)を取材して報道して与えられるもの以上に奪い取らないようなことができているかが、メディア企業に対する反感として生じているのかな、と思っています。

2004 11 18 [報道] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.17

わしらの愛はもっとでかい

広島カープは、プロ野球の中で唯一の独立採算チームです。そして、本拠地として使っている広島市民球場は、文字通り広島市の持ち物なのですが、いかんせん老朽化がすすんでおり傷みも相当ひどい状況です。

数年前から広島駅貨物ヤード跡地にドーム球場を含めた再開発計画が進んでいたのですが、白紙撤回となってしまいました。そこでついにかつてカープ存続の危機の際に行われた樽募金が復活したのです。(詳細はこちら

私も正月に広島に帰省した際、募金に協力していきたいと思っています。

2004 11 17 [スポーツ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.16

なんでゆとりローンなんだろう

私はまだ、家を建てる計画は無いので、住宅ローンもありません。ただ、シミュレートはしたことがあります。その中では、「元本定額返済」がやはり一番有利だな、ということを痛感しました。一般的な「元利金等返済」では、当初は金利を払うだけで元本がまるで減らないからです。

では、3000万円を年利3%で借りて30年返済の場合を考えて見ましょう。

   元本固定       元利金等
1  190(2900)    153(2937)
2  187(2800)    153(2872)
    ・            ・
    ・            ・
5  175(2500)    153(2666)


10 160(2000)    153(2278)


20 130(1000)    153(1307)


30 100(   0)    110(   0)
総支払額 4395        4575


 元利金等で年153万円ずつでは、初年度は元本60万円の金利90万円で、借金は全然減っていません。これが元本100万円で一定だと、初年度は190万円ときつくなりますが、13年目で逆転、それ以降はどんどん減っていきます。総支払額でも180万円の差が付きます。「複利を敵に回すな」というのがここで効いて来ているわけですね。

これは、電卓でもできますがエクセルのような表計算ソフトを使えば簡単なシミュレートが出来ます。いかにして元金を減らすかが借金返済の肝なわけですが、これはあまり世間では教えられていないようですね。

「実学」という点では、ローンシミュレートというのはとても役に立つと思うのです。これらをきちんと教育していけば、全体として国が栄えていくように思えるのですが・・

2004 11 16 [住まい・インテリア] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

商業メディアが成り立つ基盤

 新潟地震の際に、各メディアが取材を行いその中の一部には地元に迷惑をかけたり被災地の状況を鑑みない行動があった、と聞いています。そして、「受けるためにはどこまでも」という部分があるのではないか、とも感じています。これは、なんでメディア企業が営業が成り立っているか、というところが原因ではないかと思うのです。

 さて、商業メディアと言えば民放が代表です。広告料金がその主たる収入源であり、ユーザーから直接料金を取る形態はとっていません(一部の有料放送チャンネルは除きます)。そして、マス広告である以上、「まず見てもらう」ということに力点を置かざるを得ないと思われています。では、広告なしで成り立つ商業メディアはあるのでしょうか。

 科学雑誌の”Newton"は、かつて「広告なし」を掲げて創刊し、しばらくその状態が続きました。今でも、雑誌全体に占める広告の割合はごく一部です。それで、オールカラーの科学雑誌を成り立たせているのはたいした経営努力だと思います。

 テレビ番組で言えば、例えばガンダムとか仮面ライダーとかは、番組そのものがCMと言えます。キャラクターや関連グッズを売るための。スポンサーが自分で番組を作り、局は流しているだけ、というものと言えます(ガンダムなんて、バンダイの子会社であるサンライズが作成し、親会社のバンダイがプラモデルで売る、という形態ですね)。
ただ、そうであっても作品としてつまらなければ打ち切りなどとなるため、製作者側はシナリオを練り、視聴者に受けるために努力をしています。一般番組も当然手抜きなどはしていないと思いますが二次利用等が難しい状態では、うまくペイできるシステムが成り立っていないのではないでしょうか。

 日本でマンガがこれだけ普及したのは、国民に文化的に受け入れる素地があったから、というものあるでしょうが、それ以前に「マンガは儲かる」「マンガ家もヒットすれば大もうけ」というシステムがうまくできたから、と思います。少年ジャンプなどを見れば判りますが、これらのマンガ雑誌には「広告」はほとんどありません。あってもそれは出版社のものであり単行本が出た、とか新作はこうなる、というものであって中身とまるで関係ない広告は無いと言ってよいでしょう。

 コンテンツそのもので売れる形態が無ければ、広告で成り立つフリーペーパー、となります。現状の民間放送メディアがまさにこうなのですが、これが「視聴者をひきつけなければならない」という構造的な状況を生み出していると思います。

そして、「コンテンツ」として独立して売れるものは単独でも成り立たせていく方向がふさわしいだろう、といえますが、では「報道」にかかるコストは誰が負担するのが「ビジネスとして成り立つ」のでしょうか。

 広告依存型では広告主に対する制限がかかるのと、量的に多くを求められるため今と同様に「マス追求型」になってしまいます。新聞のような「ペイペーパー」の場合、テレビ系で行うと緊急時に「みんなが持っているメディア」にならなくなってしまいます。(限られた人にしか伝わらない、では例えば台風報道などができなくなります。(国が枠を買って流すとしても訓練された人員が急に出るわけではない)。ペイTVの一時無料化もできないわけではないでしょうが、ペイTVだけとなると普及はそうは進まないでしょう。

 公共放送はそのためにある、という見方もできますが、「別に見られなくても良い」、「ネタがないから流しません」とまでの割り切りはなかなか難しいと思います。

 今のテレビにしろ、新聞にしろ、「絶対に全国津々浦々まで伝えるべき」という報道ネタはそう多くは無いと思います。しかし、広告モデルである以上多くに見てもらうことが優先するために必要以上に引っ張り出す、掘り返す、追いかける、などの行為がなされているのでしょう。

 Blogがメディア、ジャーナリズムになり得るかといえば、チェック機関、誰かがどこかで見ている、というレベルのジャーナルは起こりうると思います。また、何かのムーブメントのきっかけになるとか。しかし、1次取材能力や、多くの取材者をまとめて編集する能力は個人ベースで行われているために「組織力」には勝てない部分が生じます。
メディア企業がネットという媒体をうまく使っていく要素と、個人がチェックして暴走を防ぐ、ということでのバランスが取れていく形に落ち着いていくのでは、と感じます。そして、そのコストは個人ベースは相互扶助以上にはならないでしょうが、企業ベースでは広告、マーケティング、ライフラインという観点では場合によっては税金、ということもありえるのかもしれません。(権力チェックにならないという大問題がありますが)。


2004 11 16 [メディア] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.14

今週のニュース(11/7~11/13)

今週も気になったニュースをピックアップしていきます。

1.地方の首長、多選禁止になるか
 現在、地方自治体の首長については多選は特別禁止されておりません。8期32年、なんて長い間首長をしているケースもありますし、3期程度は当たり前です。これを2期8年に制限しようとする法案を自民党が準備しているそうです。確かに、あまりに長い多選はチェックが効かなくなる問題があります。アメリカ大統領が2期に制限されているのもこれが理由の一つでしょう。ただ、今回も自民党案は三位一体改革において権限が地方(特に首長)に移っていけば、「国会議員が県議以下になってしまう」という考えにあるようです。予算を取ってくる「口利き」ではなく、「法案作成能力」、「政策推進能力」で実力を発揮する、という形にはならないところが悲しいところです(じゃあ、自分の選挙区で選んでいる議員はどうだって言われると辛いのですが・・・・・)

2.官民競争入札で社会保険庁業務を一括受注か
 現在行われている役所業務の市場化テストについて、社会保険庁の事務所すべての業務をまるごと委託する形で検討が進んでいるそうです。確かに、例えば窓口だけの委託では、管理まで含めた効率化は難しいでしょうし、自然な発想だと思います。ただ、厚生労働省側は最初の1件が全体に波及しかねないと抵抗の構え、と報道にはあります。
 コンサルタント料金を戻して職員で分配するということも行われていた事があったり、過去にも事務次官が老人ホーム建設で便宜を図って逮捕、ということもありましたので、予算の流れについては色々とキャリア、ノンキャリア含めて不穏当な金の流れがあるようです。(外務省のODAがらみはどうなったやら)
 公務員は公共のために業務を行い利益を求めないからコストが低い、というのが公共機関が存在する一つの理由のはずですが、競争が働かない分却って高コストになったり、予算の使い方に無駄があるというの例はいくらでも出てきています。いっそ、民営化して儲かった分は自分に、という方がトータルで低コストになって良いような気がする、とまで思われても仕方が無い状況に現状はあると思います。逆に言えば、本来の低コストが維持されていれば公務員だろうが民間企業だろうが形態はどうでも良い、といえます。民営化は目的ではなく、予算(経費=税金)の執行の効率化が目的である、ということは忘れないでおこうと思っています。(でも、この余剰予算が権力だからねぇ・・)


3.自動車会社、三菱以外好決算
 9月中間決算において、自動車各社は三菱自動車以外はすべて好決算となりました。マツダは史上最高益、日産も確実に黒字を達成しており、つぶれかけていた2社が復活したことが決算でも明らかです。また、両者はともに外資(日産はルノー、マツダはフォード)を受け入れて内部改革に取り組み、ともに体質改善を行った結果の好決算であることが出てきた新型車を見ても明らかです。単に安売りをしたとか、一時的な取り繕いでは無く、本質的に商品を売って稼いで利益を上げている、という事が明確に見えるのです。
 まあ、上記二社の経営が傾いていたのはバブル期の経営ミスが原因ですので、問題点を整理して本業に集中すればもともとの開発力はあったので復活はある意味当然といえます。ただ、三菱は技術力はあるのでしょうが生産や設計として全体を生かすこと自体ができていないようで、出てくる車がなかなか無いということが問題をさらに難しくしています。
 PSAとの提携も噂されていますが、どうなることやら(現状では、三菱自動車の株は私は買いません。マツダは買い損ねたと思っています)。

2004 11 14 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.12

天然はいいことか

昨日の読売新聞の投書欄に、新潟県中越地震によって起きた地滑りで川がせき止められてできた「天然ダム」について、「天然という言葉は肯定的なイメージがあって、災害を起こしかねないものに対して使うのはどうか」という趣旨の投稿がありました。そして、今日asahi.comに国土交通省が呼称を変える、という記事が掲載されました。投稿の方にも私は違和感を感じていましたが、国土交通省の決定に至っては、いったい何を考えているのだろう、と思ったものです。

確かに、「人工」「合成」に対して「天然」「自然」の方を良いように使ってきた商品や企業が多数あります。しかし、「天然ならば体に良い」なんてのは明らかに行き過ぎだと思うのです。

天然毒と人工毒、どっちが怖い、といった場合どちらも似たり寄ったりですね。毒キノコ、なんてのは間違いなく「天然」ですし。

人間が行うことは自然の営みに比べれば小さいものだ、というのは確かですが(今回の地震は間違いなく「自然災害」ですしね)、だからといって天然、自然を無条件に礼賛するのはそれも人のとる態度としては間違っていると思うのです。

「天然鮎」はうまいかもしれませんが、「天然キャベツ」がうまいという保証はありません。米も麦も人が一生懸命品種改良をして美味しくて食べやすいものを作ってきたわけです。そして、栽培も農家の方の懸命な努力あってこそ、ということですね。これらの人の努力もきちんと評価する、そして自然も天然も怖ろしい面があり、それでも単に怯えているだけではなく、敬意を持って立ち向かう。これが自然科学の基本的な態度であり、科学とは何か、ということを教える基本スタンスであると思うのです。

難しいことではありますが、国土交通省は突っ張ってほしかった、と思うのは私だけでしょうか。


2004 11 12 [科学、学問] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.11

I・リーグになるのか?

合併して球団が減り、1リーグとなるかといわれていたプロ野球ですが、ライブドアの乱入により球団減少が果たせず、新規参入とともにホークス、ライオンズのオーナー企業も変わろう、というところになりつつあります。で、鉄道系が2社去り、新たに入ってくるのが2社はネット企業、もう1社は今のところ不明ですが巷間噂に上がっているのは有線ブロードとか、ライブドアとかテレビ朝日とかのメディア/ネット企業ですね。もしこうなると、パシフィックリーグは食品企業2、ネット企業3、金融企業1という従来とはまるで違う形になろうとしています。

実は、セリーグも現状をみると新聞社2、テレビ局1、鉄道1、食品1、独立1(マツダは大株主ではあるが、オーナー企業とは言えない(金も口も出していない)のでカット)と、メディア企業が半数という状況となっています。

さらに、Jリーグと比べると、Jリーグの方がいわゆる大企業が多いことがわかります。トヨタ、日産、マツダ、三菱自動車、ヤマハという自動車会社、住友金属、古川電工、東京ガスという重厚長大型、松下電器、京セラというハイテク型と今の日本の企業活動に近いのはサッカーの方だな、というのが良くわかる構造になっています(ハード型、とも言えます)

で、野球に戻ると「クラブ活動」がそのまま興行になっているのかな、というのが今までの印象でした。しかし、両リーグあわせると半数がメディア・ネット企業とオリックスを合わせると過半数がソフト産業なわけです。鉄道も入れれば、サービス業がほとんど、ということですね。それなのに今まではサービスのサの字も無かったの今までのプロ野球でしょう。そこへ、新規産業を立ち上げて顧客を勝ち取ってきたネット企業が多く入ることで、「サービス業」として変わってくることを期待したいと思います。

2004 11 11 [スポーツ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.10

著作権とビジネスモデル

地上波テレビのデジタル化が着々と進み、来年末には関東もほぼ全域(とっぱずれエリアはまだだけど)が圏内に入ります。ただ、現状のデジタルテレビでは、コピーコントロールが強力に行われるため今よりも不便な形になってしまうことになります。

この辺りの考え方として、興味深い考えがITmediaに載っていました。私も、一個人として考えるとコピーワンスのみ、ほかは一切認めない、というのはあまりにも依怙地になっているのではないか、と思えるのです。

 上記対談では、「放送業界は文字通り「送りっ放し」だけだったため、旧来のゴールデンタイム編成以外のことができなくなっている」と述べています。そして、視聴率として形が見られるもの以外の方法で広告主を説得する方法が無い、というある種袋小路に陥っているのでしょう。

 ネットの広告については、その広告を見た場合、ということが追跡できるような技術があるため双方向性を武器にできました。ポータルやプロバイダの場合は、接続者の個人情報がある程度使えますから、接続の度にその人の個性に合わせた広告を出す、という形で最適化が図れます。しかし、旧来の放送は、猫が見ていても視聴率としてカウント、という問題があるため、ある程度「適当」な広告しか打てません。逆に言えば、その分広告代理店や放送業界が楽をしていた、とも言えます(CMの視聴率、なんて調べているのでしょうか?)

本来であれば、デジタル放送とブロードバンドでアクセスごとのCM料金、とクライアント側は言いたいのでしょうが「全部まとめてなんぼ」という形でしか営業ができなかった従来の放送企業がついていけなくなっているように思えます。特に、ネットができる以前は事実上独占状態だったのがライバルができたために突然競争状態になってしまったために建て直しができていないと思えるのです。

そのために、今持っている既存の権利を最大限生かそうとしてコピーは許さん、こちらの編成どおり見ろ、とユーザー不在の動きをとっているのでしょう。これは、アメリカのように「とりあえずコピーはOK。でもお金儲けや勝手に配るのはだめよ」という方が現実的だし、ユーザーを敵にまわさないと思うのです。

プロ野球、マスメディア、自治体、政治、とすべて変化は共通の根があるように思えます。従来あった情報や権力の一方通行が効かなくなり、「押さえ込み」もできなくなっている中での変化だと思うのです。

「お客様は神様」という言葉がいよいよ旧来の勢力にも現実として受け取らざるを得なくなっているのでしょう。

2004 11 10 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.09

素人投資家の資産形成

ここでいう素人、というのは私のことです。(笑)

私は、いわゆる金融ビッグバンのころからネット取引を行っていましたが、昨年前半までは事実上休眠状態でした。惜しいことに、ブロードバンドをいれていたにもかかわらず状況を見ることを忘れていたのです。
で、昨年の上昇にあわてて投資活動を復活させました。

で、上げ潮でしたので、それなりのリターンは得られました。が、調子に乗って失敗も多くあります。

ただ、気をつけていたのは「周りの情報は気にしない」、「会社の商品や技術力に対して投資する」ということです。自分がどちらかというと技術系の人間ですので、自分が得意な方面で攻めるのがいいのかな、ということで銘柄選びをしてきました。

 それらを通じて、やはり経験がものを言うな、というのがここ2年ばかりの実感です。短期と長期、なかなか難しいですが「風林火山」の精神が必要なのかな、というのがいままでの経験ですね。

2004 11 09 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.08

情報関所が破られる時

このBlogでは、何回か過去にもメディアについて書いてきました。Blogというシステムなどのネットがなぜ既存メディアからこうも嫌われるのか、と考えてきました。もちろん、今のネット上に流れる記事に入っている「石」が多い、というのはあるでしょう(私が書いているのもその石のひとつかも)。また、著作権を無視したような違法行為もまま見られる、というものあると思います。ただ、本質的な部分で既存秩序を壊すような力を秘めているから、ということが大きな原因としてあると思うのです。

さて、大新聞やTVなどのマスメディアは第4の権力として、情報の流れを仕切ってきました。クーデターなどが起きたときに放送局を押さえることが第一目標としてあげられていることはその重要性を示しているといってよいでしょう。イラク戦争においても、米軍当局において従軍取材に徹底的な制限が加えられたことは記憶に新しいことです。

しかし、今インターネットが発達し始めると、誰でも情報を発信できるようになっています。そして、大規模掲示板などの中央サーバを持つ形ではなく、Blogなどのように確固で独立し、それぞれに論客がいる、というスタイルだとどうなるか。誰にもその制限はできなくなるのです。例えば先のクーデターの例で言えば、プロバイダすべてを押さえて発信を制限する、なんてことはどうやってもできません(NTTの局舎だっていくつあるやら。ダイヤルアップに至っては携帯があればどこだって)。

(実はIXを押さえる、という大技があるんだよね・・だからこそ、IXの分散や冗長性を持たせるということが国家的な防衛戦略の一環として重要なわけなんだけど)。

そして、既存メディアは物理的制限(新聞であれば全国紙を作っていくための投資額の大きさ、テレビであれば周波数帯の制限によるチャンネル数)により、新規参入から守られてきました。競争が無いとは言いませんが、所詮はコップの中の嵐、というレベルでしょう。

そこに、Blogという形で「信頼性が高いかもしれない」ネットが台頭してきました。さらには、ブロードバンド/常時接続の一般化、カメラつき携帯電話の普及によるどこでも撮影できる環境ができ、市民が多く発言するようになって来ました。その中には、従来ネットで文章を書く、なんてことをしなかった層も含まれていると思います。

 こうして、かなり質の良い議論がオープンな形で誰でもできるようになりました。ブロードバンドとマルチメディアのデジタル化により、写真や動画さえ載せることもできます。言ってみれば「悪さをすれば誰かが見ている」ということなのです。そして、誰もこの流れを止めることはできません。(政治力で新聞やテレビで出ることはとめられてもねぇ・・)

 一歩間違えれば、これは相互監視社会による暗黒時代になってしまいます。しかし、きちんと教育を受けた市民が間違った行いをチェックする、というレベルで収まれば、「監査と発展」が続く望ましい社会にできると思うのです(ガバナンスが効いていてかつ伸びる会社、というのと同様ですね)。これが「参加型ジャーナリズム」のひとつの形、と言えるかもしれません。

 しかし、これは情報を制御することで権力を得ている既得権益者にとっては望ましくない動きになる可能性があります。このあたりが、既存のメディア企業がネットに対して本能的に恐怖を覚えてしまうが故の拒否反応、となってしまうのではないでしょうか。

そして、よき社会を作り上げていくための教育が、あざらしサラダさんがいわれる
書き手としてのメディアリテラシー
になっていくのではないか、と思っています。(モラル、とも言いますけどね)

良い役者は良い観客がいて育つ、といわれます。そして、市民というのはこの双方を兼ね備えた存在だと思うのです。役者を揶揄するだけの酔っ払いの観客だけでもなく、誰もわかってくれなくてもいいから、という孤高の芸術家というだけでもない、お互いを意識した建設的な議論ができるように、私も努力していきたいと思います。

2004 11 08 [メディア] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.07

事件における被害者報道

新潟中越地震の被災者に対して、そして被災地でのメディア各社の行動について、一部で問題となりうることが行われた、とネットでの書き込みがされたことについていろいろな有名Blog(ex:週間!木村 剛)が取り上げ、それをきっかけとしてメディア側に属する人が書かれているBlogで反論、実情紹介がされておりなんとか建設的な方向へ向かわせようとする努力が見られると思います。ただ、私が見る限り今ひとつ双方の議論がかみ合っていないように思えるのです。

というのも、例えば「新聞人を笑え」というBlogで幼児が事故で亡くなられた際に顔写真を借りに行け、と新人が上司に言われた時に苦労して説得する、という事が言われます。そして、ガ島通信では、当事者の方は比較的穏やかに接せされ、騒ぎを大きくするのは周辺にいる人間ではないか、とも言われています。

 しかし、今マスコミ批判で問題になっているのは「被害者に対する報道をここまで事細かくしてよいのか」ということではないのでしょうか。

 最近の事件では、長崎の小学校で6年生の女児が同級生を殺した、というものがあります。この事件では、加害者側は少年法のしばりもあり同級生である、という以外の報道はありません。しかし、被害者側は氏名、家族関係、生い立ちまで含めて実に事細かに報道されています。そして、今回はたまたま被害者の父はマスコミ関係者(毎日新聞佐世保支局長)でした。
 この被害者の父の方がインタビューに答えられている状況は実に立派だったと覚えています。ただ、報道する側はこの父親に対して一般の被害者と同様に突っ込んだ取材をしたのか、遠慮はなかったのか、ということを邪推してしまうのです。

 私は食品業界に勤めています。最近、「食の安全を揺るがす自体です」という論調でいろいろと厳しい報道がされました。もちろん、事件そのものを擁護するつもりはありませんし、外部の目が入ったおかげで内部的にもいろいろと改革が進みました。そういう意味での監査者としてのマスメディアの効果は認めます。そして、これらの報道を通して内部の教育に使っている考えは「過去の常識はあてにならない。今まで良かったから、は理由にならない。変わっていく常識に対して追従できないと生き残れない」というものです。

 上記メディア企業にお勤めの方のBlogでは「デスクに言われた」「上司の命令で」という言葉が現場の実情として書かれています。では、その言っている「デスク」や「上司」はどういう判断基準で命令を出されているのでしょうか。法律にのっとってでしょうかそれとも、社会常識をリードするものとしてでしょうか会社の営業方針に沿ってでしょうか。

 食品業界での事件で、もし担当者が「上司に言われたから」「会社の方針だったから」という発言をしたら、どういう対応がいろいろなマスメディアでされるか、ということが容易に想像できます(雪印の社長の「私は寝ていないんだ」発言がどんなふうにメディアに取り上げられたかは皆さんよくご記憶のことと思われます)。そして、事故発生時の「メディア対応技術」はすでに危機管理の一環として企業の活動に組み込むべきものとして捉えられているのです。

 メディア企業の各現場で担当者が誇りと高い意識を持って仕事をされていることは理解できます。ただ、ではその報道記事を選ぶ基準は何か。取材現場で守るべきものは何か。そして守らないものに対して告発して意識を高める努力が「システム」として行われているか。これらは、いろいろな企業の不祥事でマスメディアがその企業に対して突きつけていることです。以前に書いたことの繰り返しになりますが、これらのことをメディア企業は自分たち自身に対しても実効性のある形で行われているか、という事が「阪神大震災の時から変わっていない」とメディア企業が言われていることの理由だと思うのです。

(私が「メディア企業」という書き方をしていることを察してくだされば幸いです)。

2004 11 07 [報道] | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

2004.11.06

今週のニュース(11/1~11/7)

今週も気になったニュースをピックアップしていきます。
1.ヤフーオークション、取り扱い高5000億円超へ

 ヤフーオークションの今年の年間取り扱い高が5000億円を超える見通しです。これを一般小売店と比較してみますと、そごうを抜き、西武百貨店やヨドバシカメラ並み、ということが言えます。オークションですので単純に小売業とは比較できませんが、大手チェーン店並みの物と金額が動く一大市場になった、ということは言えるでしょう。楽天やヤフーが一般的な小売としてショッピングサイトを開いていますが、ここまでの大規模市場にはなっていません。しかし、単純に「物」が動いて、その代価が支払われる、という点ではまさに自由市場が成り立っていることになります。そして、利益が個々人に上がっていれば、個人事業主に近い形で雇用が生まれていることにもなります。今後は、組織に属することイコール雇用、というだけでなく、このような見えない形での生計を立てる足しになる手段、というのも生活の中で結構大きな位置を占めるようになるのかもしれません。

2.IY銀行、順当に黒字化
 イトーヨーカ堂が設立し、もっぱらセブンイレブンのATM手数料収入で稼いでいるIYバンクですが、今年の中間決算で経常利益43億円を達成しました。銀行が融資の利ざやを取らなくても、「お金の出入りを便利にする」ということに特化するだけでこれだけの収益を上げられたわけです。もちろん、これには現金主義でカードの利用が進んでいない日本の特殊性もあるでしょう。ただ、コンビニにATMがあるのは当たり前となると、「現金はいつでもどこでも引き出せる」ということになるため、一般の銀行がATMをもつ意味が次第になくなりつつあるのではないでしょうか。ユーザーから見ると、現行の銀行ATMのメリットは「手数料がかからない」だけになってしまっているからです。この状況では、リテール強化などおぼつかなる恐れがあります。なにせ、店に客が来ないのですから。
 従来は、企業相手に貸付をし、一般個人からは預金だけ引き受けていればよかったのが銀行でしょう。ただ、優良企業顧客は直接金融に乗り出し、よしんば取引が出来ても金利は稼げない、一般個人への融資は与信ノウハウの点でいわゆるサラ金に勝てない、さらには郵便貯金との競争もあるという状況では八方ふさがりのように思えます。
 IYバンクが次にどうでるかはなんとも言えません。カードローンに乗り出す、という話もありますが借金をさせて金利を稼ぐ、というのは個人客を相手にしてきたイトーヨーカ堂の文化には合わないようにも思えます。あるとすると、物品販売におけるクレジットカード事業ではないでしょうか。
 流通系カードはセゾンの一人勝ち状況ですが、ここにセブンイレブンが加わるとどうなるか。従来カードをもてなかった人が代金支払いの窓口として利用し、発達してきたのがセブンイレブンを代表とするコンビニなわけであり、決済機能はすでにあるわけです。「コンビニエンス」と「リアル」をキーワードにカード事業を考えると、色々と面白いかもしれません。


3.新潟県中越地震でのマスコミ対応状況のBlog,日経関連のWeb記事
 上記で紹介した記事は日経のビジネスイノベーターという専門サイトです。その中の一つに危機管理の連載があり、今回の地震もテーマとして取り上げられました。そして、Blogなどのネットを使った情報収集/発信も取り上げられています。いよいよネットも普通になりつつあるのかもしれません。


4.西武ライオンズ、身売りか
 今年はパリーグ再編の年と文字通りなってしまいました。バファローズとブルーウェーブの合併に端を発した形ですが、ライブドアの参入発表、選手会のストと、経営側の思惑がまるで通らなかった年でもあります。理がなかった、ということが言えると思いますが、事業としてきちんと経営を成り立たせるにはどうするか、あらためて検討が必要ということでしょう。野球のワールドカップを行う、という企画も動いているようですから、縮小再生産にならないようにファンとしても試合を見に行くようにしたいと思います。

2004 11 06 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

旅館サービスのソフト

先週の土日、会社の社員旅行(私が勤めているところはまだこういうシステムが生きています)で、山形・宮城方面に行ってきました。宿泊したのは、かみのやま温泉の「古窯」というところでした。

この旅館は、先代の女将が一代で築いたところで決して老舗旅館とは言えません。設備的にも、大型旅館のように、お風呂が10もあるとか、巨大なロビーに噴水が、というところもありません。ただ、サービス、という点については相当行き届いているな、という感想を持ちました。お土産店の店員の対応(果物をお土産に頼んで、翌朝にはバスに積めるように手配。数が多ければ荷造りもしてもらえる。また、ガラス瓶入りのジャムを買ったのですがバラを1本ずつ紙包みにし、さらに割れ防止にクッションを巻く、しかもこの手が早い)、宴会時の仲居(若い女性が多い。ただ、微笑んでコンロに火をつけたり、飲み物を持ってきてくれる)など、社員教育が徹底されていることに感心しました。これは、日本旅館というよりも高級ホテルのサービス、というイメージなのです。

 設備的には特段どう、というところは無い旅館ですが、心地よい、という点では多くの気配りを感じることが出来ました。朝は廊下に香を炊いていたり、朝食もバイキングスタイルとはいえきちんと新鮮なものを出しています(漬物がおいしいのですよね。ヨーグルトも自社ブランドでしたが実に濃厚なものでした)。さらに、自販機で売る飲み物も一般市価と同じ値段です。
 もちろん、宿泊料金は高い(二人1部屋だと二食付きで一人2万5千円以上)ですので、当たり前といえば当たり前かもしれませんが、とかくハードにコストをかけがちな現状、人材教育や細かいソフト(エレベータに腰掛を入れておくとか、個人用の歯ブラシを色違いにして見分けやすくするとか)に金をかけることによって、気持ちよく出立できるような仕掛けが随所に感じられました。「サービス」ということをわかっているプロの仕事、ということだと思います。

サービス業のあり方について非常に参考になりました。

2004 11 06 [旅行・地域] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.04

ネット時代の映像CM

ネット時代、ブロードバンドが普及するようになると既存メディアはどうなる、という話が以前からあります。最近は新聞などの報道メディアがネットでどう変わっていくのか、ということが話題になっている状態ですが、実のところ、一番影響を受けるのは民放のCMではないか、と実は思っています。

というのも、TVCMは限られた時間の枠で最大限の力を発揮するように出来ていますが、ネットでは時間、枠、料金などの制限がなくなってしまい、極端な話、1時間かかるCMだってできるようになるからです。既に実験的に自動車メーカーなどがプロモーションビデオ(ショートフィルム)の作成を行っています(私が知っているのは、マツダのアテンザについてリュック・ベッソンがプロデュースして作った、というものがありました。今は公開されていません)。

さらに、ネット配信でのコンテンツ配信が普及し、リビングPC(のようなもの。ネットからコンテンツを拾ってこれる情報家電でもOK)でチャンネルとサイトがシームレスに繋がるようになれば余計に「コンテンツそのものの魅力」で視聴者を引き付けないと、端から見てくれない、という状況が生じると思うのです。

 通常のテレビ番組も、HDDレコーダのようなタイムシフターが普及すれば、「見たいときに見たいものを見る」が普通になります。麻倉怜士氏は「全録」という言葉を使い、全チャンネルを取り込んで見たいものだけを発掘するという形を提唱しています。これは、放送局の編成権を奪うものですのでそれなりの各局の抵抗はあるでしょうが、デジタルコンテンツでも録画したものの早送りすら許さない、というプログラムは顰蹙をかうだけだと思いますので限界があるでしょう。

 そして、ネットでは個別視聴率をいままでよりも計測することが簡単ですので、企業にとってもよりターゲットを絞り込んだ広告展開が可能になるでしょう。さらに、CMのコストとして大きな要素を占める「電波料」がかからない、ということがコスト構造上視聴者が少なくてもトータルとして計算があう、という可能性があります。

ブロードバンド接続が、電話と同様の「情報ライフライン」というレベルにまで普及したときに大きな転換点がくるように思っています。そして、その時に「時間とチャンネル数で規制された」既存民放が果たしてやっていけるかどうか、難しいところに来ているように思えます。

実験レベルですが、DVDハイブリッドレコーダに光ファイバで映像を配信することが始まります。PCを使わないことで自由度が多少落ちますが、ネットを使って自由に配信、という点では変わりません。

不特定多数に向けて新商品をアピール、とか、知名度アップ、という点では従来型のCMはなくならないと思いますが、ネットでは、どう、という競争相手が出てきているのは間違いないと思います。


2004 11 04 [メディア] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.02

防災に役立つサイト

今日のasahi.comの鐸木能光氏のコラムで、川口町(ほぼ震央)に立てた家が壊滅し、情報が入手できなかった旨の内容で細かく記されています。そして、この中で紹介されている国土地理院の新潟中越地震に関するページの内容の充実が素晴らしいです。逆に、ここが積極的に宣伝されていないのが残念なくらい。地震の翌24日から航空撮影が行われており、現在震災地域のほぼ全域が網羅され、Webで閲覧が可能です。
また、同じ国土地理院では2万5千分の1の地形図もWebで閲覧できるため、必要な地形図を簡単に入手が出来る体制が整っています。

国土交通省も、道路の復旧状況を次々とアップデートすることで、必要な情報を伝えることが可能になっています。

色々批判される行政も、その力を発揮してWebというメディアを使いこなせるようになっているように感じます。特に、政治が絡まない現場レベルで。

行政が集めた情報を国民へ。これがうまく行くようになれば、次につながっていけると思います。

国土地理院必見です。色々と役立つ基本情報が多数。

ウォッ地図 国土地理院が公開している全国地図

気象庁 レーダー画面は15分おきに更新されますので台風などの豪雨接近状況を事前に知ることが出来ます。


他にも、色々と役立つ基礎情報があると思います。


04/11/3  タグミスを修正しました。お読みになった方にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。


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メディア企業に自己追求はできるか

地震の話をきっかけに、またメディア批判が盛んになっています。まあ、これは昔からあるネタ(国が悪い、行政が悪い、新聞が悪い)というように、権力は批判の対象になりやすい、という部分がありますのでやむをえない部分はあるでしょう。ただ、こうして盛り上がっている中で批判をする人、メディア関係者のBlogを読むうちに「なぜ自分はメディア批判の記事を書いたのか」ということがわかった気がしました。

 要は、メディアの報道基準がメディア内部に対してと外部に対してでは違っているダブルスタンダードになっているのではないか、ということです。
 いろいろな記事では企業の内部統制やら、ガバナンスやらに対する批判を多く見ます。では、メディア企業は、自社の製品である記事や番組、そしてその製作過程にきちんとルールを決めて法遵守をしているのか、ということです。

報道の現場において、色々な方が日々努力しているのは知っていますし、理解できます。ただ、たとえば「災害報道」において明確なガイドラインがあるか、違反者を出さないように内部で努力しているか、外注するときにルールの徹底を図っているか、そしてこれらがきちんと検証されているか。「企業」としての姿勢が問われているのです。

これは、別にメディア企業に限った話ではありません。行政でも一般企業でも同じことがいえます。今回の批判も、現場批判もあるでしょうが、最も批判されるべきはこれを許している企業そのものでしょう。

現場で個人が頑張られているのは判りますが、これが次に生かせるようなことを内部で出来ているか。色々と無力感の方が伝わってくるのは気のせいでしょうか。

「大切なことをしているんだからルールは無視してよい」、これが許される時代は既に終わっていると思います。


2004 11 02 [メディア] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004.11.01

「おカネの発想法」読んでいます

出かけている間にAmazonに頼んでおいた「おカネの発想法"」が届いており、半分くらい読みました。自分が経済に関して疑問に思っていたところもそんなに的外れではなかったんだな、というのが半分位読んだ時点での実感です。基軸通貨(ハードカレンシー)を持つことは、おカネ自体を輸出することで貿易赤字を問題としない、というのは面白い視点と感じました。

後半、どんな展開が読めるか、楽しみにしています。資本主義を理解し、その中で勝ち残るために。


2004 11 01 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

報道はだれのために

この土日に出かけている間(山形、宮城方面への職場旅行です)、週刊!木村剛で、新潟中越地震のマスコミ報道のありかたをきっかけとして、マスコミのあり方が強く批判されています。そして、メディアが自分の都合の良いように取材や報道を行っている、ということが問題の中心かと思います。

また、「ニュースバリュー」はどうやって決まるのか。その「バリュー」は誰にとっての価値なのか。全国放送をしなければならないニュースなのか。不思議に思うことが多くあります。
今回の地震で言えば、地震の発生、余震が多く起きている、どこで、というのは大切なことでしょう。ただ、新幹線が脱線した、というのはともかく脱線後の補修作業をあんなに大勢で取材したり、生中継をする必要があるか、というとどうかな、という感じがしています。埋まった土砂から助け出すところも、実況中継が必要か、とは思いません。被災者に勇気を与えた?もし全員お亡くなりになっていたら、避難所が暗くなるだけです。

以前にも書きましたが、テレビというメディアは映像にならない部分を伝えることが非常に苦手だと思います。いきおい、絵が撮りやすい、絵として多くの人が興味を持つ部分をニュースバリューのある物として捉えがちではないでしょうか(世界衝撃映像!なんて番組が典型ですね)。ただ、映像と音声を同時に伝える能力があるメディア、としてはその力を生かしきっていないようにも思えるのです。文字だけでは、音声だけでは、伝えきれない部分を動画を使うことで語ることが出来る、これがテレビというメディアの最大の武器です。それゆえに、使い方を間違えないで欲しい、必要以上に振り回すことの無いようにして欲しいと思います。

あと、各報道メディアの方々に聴きたいのですが、たとえば各企業において「広報室」が、マスコミ対策として危機管理の一環と位置付けられているのをどうお思いでしょうか?極端な話、不祥事を起こした時はいざ知らず、被害者として何らかの事件に巻き込まれたときにやってくるマスコミ自体が「危機」として捉えられているのです。今回の地震に対して、各自治体は基本的に被害者です。事前の準備がどう、というのは今後の反省材料としてあるでしょうが、天災に対して無制限の対応は技術的にも当然限界があります。それを理解したうえできちんと聞いているのか。少なくとも、現場が焦っているときに第三者としての冷静なアドバイスならともかく、単に非難するだけであればこれは有害ですらあります。

ゆびとまさんは、「(メディアは)傍観者として眺め、その内容を広く伝えることが、社会の中で生かされている理由」、と書かれています。これは間違いでは無いと思いますが、傍観者であるならば当事者の邪魔だけはしないで欲しいです。戦場で逃げ回る人を撮るならば、逃げる人、撃つ人双方の邪魔はしない、邪魔者として自分が撃たれたって文句は言わない、という覚悟をもって傍観して欲しいものです。(サッカーでも野球でも審判にボールが当たってもプレーに関しては石ころなみの扱いでしかないのと同じですね)。

メディアの真摯な報道が社会に必要なものであることは疑いようはありません。ただ、少なくとも自分達の取材活動が取材対象に悪影響を及ぼすことのないように、「透明な存在」としてどうあるべきかの努力は惜しまないで欲しいと思います


追記:旅行中に、磐越道を新潟に向かう陸自のトラックと併走しました。自衛隊をここまで頼もしく感じたのは初めてです。また、会社でボランティアに行きたい、という若者がいたので色々と知ることが出来たことを出来うる限り話していました。


2004 11 01 [メディア] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

200件を超えました

人もするブログをいうものを自分も、と初めて8ヶ月、エントリも200件を越えました。読んでくださる方の少しでもお役に立てれば、とは感じています。中には熱くなったり、とんちんかんなことを書いて帰って時間の無駄となってしまうこともあったでしょうが、これからも精進してより質の良い記事を書くことができるよう、努力していきたいと思います。

 今まで読んでくださった方に、深い感謝を申し上げます。また、これからももし興味を持っていただければ幸いと思います。

2004 11 01 [ウェブログ・ココログ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック