« 今週のニュース(11/21~11/27) | トップページ | お金の話は汚くない »

2004.11.29

文系と理系はそうは分けられない

毎日新聞の「理系白書」という連載があります。いわゆる理系ということはどういうことなのか、という連載(と理解しています)。

そして、担当記者の11月27日付けBlogで、「文系はフロンティアでは役立たずなのか?」という疑問が呈され、ここから本質的な議論が始まっているように思えます。

私自身を考えると、いわゆる理系だと思っています(専攻は分子生物学だったし)。そして、自分の考え方の基本に理系的なもの、特に定量的に、再現性はあるか、ということを重視するようになっています。ただ、これって別に科学や技術の部門だけでなく、経済やさらには法律にも絡んでくると思うのです。経済は数字を扱いますので、定量的なものの考え方は必然と思います。さらに、法律を作るにしても規準を決めるには科学的なアプローチが当然有効でしょう。

逆に、では科学者は専門バカではこれからの時代はやっていけないと思います。私が知りうるに、一流の科学者は大体において芸術の分野にも造詣が深い人が多いです(私の先生はオザワのファンでバイオリン弾いていたし)。まあ、これはともかく、マーケティングにおける人文的なアプローチ、結果がどう社会に対して意味を持つか、ということの意味づけについては社会のありかた、歴史、文化に対して無知ではいられないでしょう。

どちらにしても「理系だから」「文系だから」は逃げ口上にしてはいけないと思っています。各個人がそれぞれのバックグラウンドがある程度文系、理系のどっちかに偏ってはいるでしょうが人が作っている社会の中で役割を果たしていく上で、文系的な部門にいる人は、この社会が自然の中で営まれている以上自然科学を無視できないし(予算どおりに天気は動きませんね)、科学者、技術者は人間の社会の中で、ということが条件としてあるために、技術的な最適解が社会的には最適ではないかもしれない、ということを忘れないようにしておかなければならいと思います。

お互いがリスペクトしあって解をみつけていくように社会を方向づけられる役に立てれば、と思っていますし、科学報道の方にはこの点を期待しています。


2004 11 29 [科学、学問] | 固定リンク

トラックバック

この記事のトラックバックURL:

この記事へのトラックバック一覧です: 文系と理系はそうは分けられない:

コメント

こんにちは。いつもありがとうございます。
ホント、同感です。
職業柄、いろんな人たちに会いますが、「すごいなあ」と思う人には共通点があります。
・なんにせよ、専門分野や自分の判断基準を持っていること
・社会の出来事に関心を持っていること
・自分の仕事を、社会の中で位置づけられていること
・人ときちんと向き合えること
・自信と謙虚さがバランスよく共存していること
などなどですが、いずれにしても、理系も文系もなく「すごい人はすごい」ですよね。
理系白書ブログでの議論にも、よかったらご参加ください。

投稿者: 元村有希子 (Nov 29, 2004, 8:10:03 PM)