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2005.02.07

娯楽の王様が復権か

最近は大作映画や、複数のスクリーンを持つシネコンという新しい設備の導入により、映画の観客数が増加傾向にあります。ハリウッドもそうですし、日本映画でも、「踊る大走査線」や、スタジオジブリ作品など、ヒット作が複数でています。中には佳作も出てきています。私も、以前よりは映画館に向かう回数が増えたかな、と感じています。

さて、かつて(もう40年近く前)、映画は娯楽の王様と言われており、日本からも世界的に評価される作品が多数出ました。黒澤明の作品、娯楽作品でも、殿堂入りしたゴジラなど、色々ありました。

しかし、70年代~80年代にかけて、テレビの普及により映画は斜陽を迎えます。ハリウッドでもこれは同様でしたが、スピルバーグ監督などの新世代が勃興し、再び復活を遂げました。

しかるに、日本映画はアニメ以外全滅、という状況が長らく続きます。ハリウッドがどんどん新しい映像表現や練りこまれた脚本などで勝負してきているのに対し、安易な続編、気の入っていない脚本、どうでもいい絵作りなど見る前から駄作だとわかるような作品ばかりでした。これは、映画会社が大きくなってしまってから作られるようになってから特に顕著に見られるようです。最近、映画会社系以外の作家が作った作品でやっといくつか良い作品が見られるようになりましたが。

これは、日本によくある「本家」「家元」などという意識が邪魔をしているように思えます。映画に関して言えば、観客は「○○流」に入門したつもりはさらさらなく、洋画も邦画も単に「面白いかどうか」だけが勝負になります。それが社内の政治力やらタイアップのネタだけで作られた日には、映画そのものの魅力が減ってしまうのは当然でしょう。

そして、テレビに今同様の現象が起きているように思えます。今、ドラマにしろバラエティにしろ、テレビで面白いものというのがほとんどありません。CSで「黄金の日々」(昔のNHK大河ドラマ)をやっていますが、これを見ると映像的には荒いものがあるにしろ、面白さに関してはこちらのほうが上なのです。

もちろん、かつてもつまらない作品は沢山ありました。今再放送がかかっているものは風雪に耐えて残った名作ですので、これらと今の新作が勝負して勝つのは難しいかもしれません(過去作には思い出というトッピングもかかってますしね)。しかし、チャレンジャーというよりは、決まったフォーマットにしたがって危険を冒そうとしない作品では、やはり魅力は出てこないと思うのです。

テレビがお茶の間の主役であった時代、というのがかつて映画が娯楽の王様であった、と同じ論調で語られるのは、守りに入ってしまったクリエーターたちの悲劇、といえるのかもしれません。


2005 02 07 [映画・テレビ] | 固定リンク

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