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2005.03.26

企業価値を決めるもの

先月からのニッポン放送株の争奪戦は、企業の所属、その価値を決めるもの、経営のありかたなど色々なものを考えさせるきっかけになったと思っています。今回は、企業価値、ということについて少し考えてみました。

まず、単純に今の「お金」だけで考えるやり方があります。株式会社でしたら株の時価総額ですね。この金額がその企業の「値段」であることは間違いありません。ただ、ここで「値段」イコール「価値」とは必ずしもいえないところが難しいところと思います。

例えば、「なんでも鑑定団」という番組があり、絵や陶器に「現在の市場価格」を判定して値段をつけていきます。ただ、ここでよくコメントがでますが「今はこの値段だが将来的に上がるかもしれない」、「顧客が少ないため値段は安いが物は良いものだ」、「かつてはバブル期で値段が上がっていたが、今はこの値段」などと言われ、価値と現状値段がイコールとは言えないことも示されています。

次に、資産価値ですね。日本企業でよく言われることですが、その企業の資産総額が株価総額を上回っているケースがあり、お買い得となっています。これは「値段」が「価値」を下回っている訳ですね。

そして、将来の収益性を考えた「価値」を考えて見ましょう。株価にはこの将来性を織り込んでいることもありますが、通常はあまり入っていないように思えます。開発力やブランド、人的資産がここに入ってきます。そして、この面に対する考え方が今回の騒動において見方が分かれているケースと思うのです。

 映画会社などでは、「過去の映画とその権利」を資産として考えることは簡単です。ただ、将来その映画会社が名作を作れるかどうか、ということは実は評価不能といってよいでしょう。映画監督がどこで何を撮るか、ということは会社では決められませんからね。あのプロデューサーがいるから、というのは引っこ抜かれれば終わりですし、今持っている有名な原作の映画化権にしたって愚作になってしまうケースはいくらでもありますから(ex:デビルマン)。

 同じことが経営者に言えるでしょう。将来の企業価値を左右するのは、この意味では「経営者」に尽きます。というか、企業価値を上げるための仕事をするのが経営者、ということでしょう。ただ、これはオーナーとイコールである必要はありません。これが株式会社の仕組みの一つであり、経営と所有の分離となっているからです。日産が復活して企業価値が上がったのはオーナーがルノーになったから、ではなくカルロス・ゴーンが良い仕事をしたから、と見るべきでしょうし。(ルノーがオーナーにならなければゴーンは来なかった、というのも事実ですが)。

実は、私が勤めている会社もここ2年程度で所有という面では大きく動きがありました。ただ、現場のプレイヤーとしての私はこの動きはそう不快ではありません。企業価値を高めようとするベクトルが一致しているように感じているからです。リストラ等に会わなかったから言える言動ではありますが。

 どちらにしても、今の「値段」はつけられても、「将来的価値」はプレイヤーが決めるものであり、いいプレイヤーを連れてくる、動きやすくする、というのがオーナーの仕事でしょう。オーナーレベルの手腕はどうか、という事が問われているように今は感じています。


 

2005 03 26 [経済・政治・国際] | 固定リンク

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