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2005.03.17
プロのジャーナルメーカーとして成立するには
湯川氏の「ネットは新聞を殺すのか」というBlogにて「プロのジャーナリストでなければできないのか」というエントリが上げられています。ただ、現状のジャーナリズムを売り物にする「プロ」は個人のジャーナリストとして、そしてジャーナルを発する組織としてきちんと機能しているのでしょうか。
新潟中越地震の際発生したメディアスクラムに対しても提起しましたが、その「プロのジャーナリスト」はどのようにしてプロとして訓練され、また組織化されているのか、大いに疑問を持っています。まず、各方面の知識については当然ながらそれぞれの専門家には劣ります。次に、報道速度についてはネットが出てきている以上、必ずしもトップとは限りません。となると、チームとしての分析力、継続性、食い込み、そして企画力がプロの力でしょう。確かに、通常の紙面の質はこれらの条件を満たしていると思います。ただ、重要局面になるほど腰が引けてくることがあるようにも見えるのです。
また、専門家からきちんとした内容を引き出し、これを専門家以外に通用するように噛み砕くのもプロの仕事として重要だと思うのですが締め切りと紙面(放送時間)に縛られた状況ではなかなかうまく伝えきれていないようにも思えるのです。融通無碍なネットの方が報道のメディアとしてマッチしていると思いますし、内部の人も「伝えるだけ」ならば同意されることも多いのではないでしょうか。ただ、「ビジネスとして成り立つ方法が見つかっていない」という致命的な欠点がまだ残っていますが。
ジャーナル、という行為自体はプロだろうがアマチュアだろうができると思います。その上で、「プロなら素人に負けるんじゃない」という色々な意見を跳ね返すだけの力量が見たいと思うのはわがままでしょうか。
2005 03 17 [報道] | 固定リンク
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