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2005.04.29

設計マージンをどう使うか

尼崎での列車脱線転覆事故による死者は100名を超える大惨事となってしまいました。しかも、地震などの外的要因ではなく、直接的には運転士によるスピードの出しすぎ、間接的には運行管理体制が問われるという犯罪要件が成立するような状況のようです。

報道によれば、1秒でも遅れが出れば報告書を書かせ、また懲罰的な「教育」もされていたとか。事実とすれば、あまり効率のよい教育や改善とは思えません。

で、では経営トップは「鉄道の運行に対して現場的な判断を出来る能力を持っているのか」、少し調べて見ました。ソースはJR西日本のIR情報です。このうち、平成16年の株主総会召集通知を見ますと、現在の会長、社長の経歴上鉄道の運行に対する現場経験はなさそうです。(南谷会長は人事・労務部門、垣内社長は広報、財務)。まあ、直接運転しろとは言いませんが、「鉄道事業者」に対して利用者が期待するのは運行の安定と安全ですから(プラス料金競争ですか)、経営側もプロとして応えられるだけの経験があってしかるべきとは思います。

で、運行管理といえばダイヤになるわけです。たとえば新幹線。以前運転士が居眠りをして駅の停車位置を過ぎる、という事故がありましたがATC(自動列車制御装置)によって自動停車したため大事故にならずにすみました。新幹線のATCでは区間毎に最高速度が決められており、運転士が超過しようとしても出来ません。今回の事故のように直線で制限速度ぎりぎりまであげてカーブ直前で減速というような細かいシステムにはなっていないとは思いますが、基本的には遅れたら遅れたなりの運転しか出来ないのが新幹線、ということになります。そして、運転士は当然システムが許す範囲以上に遅れを取り戻す義務はない、と考えてよいでしょう。

そして、JR宝塚線のダイヤは、乗客の乗降に何秒設定されていたのか、遅れが発生した際に取り返せるようなシステムが出来ていたのかということが疑問として生じます。運転士の腕に頼るというのはシステムではありませんね。

ここで、経営としてのコントロールが出来ていたのか、また判断が下せるような能力を経営陣が持っているのか、ということになります。ダイヤは鉄道運行の品質そのものを表していると思うからです。

JR西日本は、ISO9000sの認証は受けていないようです。詳細は捜査機関によって明らかにされるとおもうのですが、人間の能力の限界に挑戦するようなことは、システムとしては行ってはならないと思いますし、現場管理の経験上もいえると思っています。

以前、経営の数値と生物としての人間が分離しつつあるのではないか、というエントリを書きましたが、今回の事故も同様に生身の人間という性質を軽視した結果なのかもしれません。



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2005.04.28

品質管理手法と企業マネージメント

先週、2日かけてISO9000sの内部監査員要請講座に行って来ました。会社の要請なんですけどね。で、品質マネージメントシステムであるISO9000sを叩き込んできたのですが、ここで講師の先生と休憩時間に雑談で出た言葉があります。日本のQCは工場での現場力としてはすごいが、経営としてのマネージメントとは違うため設計力や経営資源を品質に生かしていくということには向いていないということです。

品質マネジメントシステムとしてのISO9000sは、トップマネジメントの関与を必須としています(これは環境マネジメントシステムのISO14000sも同様)。つまり、トップが経営という形を通して組織が作り出す製品の品質を担保し、かつ改善し続けて行くということで発想されているからです。したがって、「私は聞いていない」というトップでは務まらないのですね。

このあたりは、執行役と取締役が分かれているアメリカ式の統治システムと発想が同じかな、とも感じます。上記の日本のTQCは、現場の作業者のレベルを上げ、このことで工場全体のレベルを上げていくことに成功し、よって製品の作りこみでレベルを上げていくことに成功しました。ただ、これは設計レベルを上げていくことにはつながりません。さらには、経営が関与しないため企業価値を高めることにもつながって行かないのです。

単純にものを作る、作られたものがある、というだけの競争ではTQCの形で製品を作って行くことは有効なキャッチアップ手段であったでしょう。しかし、新たな製品を作り出して価値を高めて行く競争では、企業全体の力をいかに有効につかうかという指揮(マネジメント)の戦いが有効ではないか、と講義を通じて感じました。

TQCだけでなく、また単純なトップダウンでもない、両者を組み合わせて行って総合力を引き出して行く、ということでは日本企業もまだ競争力を伸ばす余地もあるでしょう。近年の過去最高益を出している企業が増えていることも、体質改善が進んでいる証拠のように感じました。

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2005.04.25

金を払ってでもほしがる情報

メディアと広告について書いたエントリについてR30氏が取り上げてくれましたので、さらにもう少し考えてみました。

広告主の立場でみれば、前回書いたとおりこれは「売り上げ」(≒利益)を上げるための手段です。そして、方法論としては「数をうつことで知名度を上げて知らないものという違和感をなくす」、「格好いいことを言ってイメージをあげる」、ということがありますが、当然投入した広告費以上の利益につながらなければ何の意味もありません。この点、比較的明快です。では、今度は広告を受けるほうにとっての意味はなんでしょうか。

わかりやすいのはスーパーの特売チラシですね。安いことを知ることで、安価に購入することができる。したがって、チラシを見るか否かは意味がある、と消費者には一般には認知されているでしょう(広告が多いか少ないかで新聞を選ぶ人もいますしね)。メールマガジンの広告もこの類と見てよいと思います。読むことに投入する資源(一般には時間)を回収できるお得度があるから広告を見るわけです。

次に、「作品としての広告」ですね。いわゆるブランドはこのうちに入ると思います。ロゴを身に着ける、ということは広告というよりもファッションとして捉えられてる面があるでしょう。

で、テレビ番組でも同じことが言えるでしょう、というのが昨日の山口氏のこのエントリ。CMを番組とシームレスに作ることでよりイメージアップを図って行くという手段について述べられています。まあ、子供番組では昔からやられていることですけどね(デカレンジャーでは、出演者がそのまま牛角で焼肉食べるCMが流れていました)。

どちらにしても、広告についても「ユーザーの時間をもらっており、それ以上の情報を提供できる」という立場がないと単なる押し付けとなり「スパム」になってしまうと思います。テレビ用ハイブリッドレコーダでCMスキップのための30秒スキップとかのボタンがあるのはスパム扱いされている証拠でしょう。今のDRMでは無理でしょうが、たとえばソニーの楽レコのようなユーザーの好みを見て録画するマシンが進化すれば、今のメーラーに装備されているような「スパムフィルター」ならぬ、「CMフィルター」ができて意味がなくなってしまうことも想像できます。

かつてCMがトイレタイムといわれていたことを、改めてCMを作る側も意識して行かなければいけないな、と思っています(自分の会社で作ることがあってもね)


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2005.04.24

今週のニュース(4/17~4/23)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.ウィルスバスター、最新の対策ファイルでシステムに不具合発生
 ウィルス対策ソフトの御三家のひとつ、トレンドマイクロのウィルスバスターで、4月23日に配布された最新のパターンファイル(ウィルス対策のためのデータが入ったファイル)が原因で、このウィルスバスターが入ったパソコンが動かなくなる事態が発生してしまいました。JR東日本など、大企業などで導入していた場合は被害が大きくなってしまったようです。一般に、企業ユーザでは手間を減らすために部門単位などでまとめて同じソフトを入れてあり、かつパターンファイルの入れ忘れを防ぐ(もし忘れていたら新しいウィルスに対応できない「穴」ができてしまう)ため、親サーバから一括で更新するようになっています。したがって、もしトラブルが起きてしまった場合はその部門すべてに一気に被害が広がってしまいます。原因はチェックミスということですが、大規模化する一方のシステムではこういう事故がまた起こらないともいえません。しかも、今回は事故防止のためのシステムで被害をだすということで、リスクマネジメントをどう考えるかまたシステム担当者は頭が痛いことになってしまいました。

2.日活、USENが買収の動きへ
 ライブドアの買収活動をきっかけに、ネット企業のコンテンツ確保の動きがまた活発化しているようです。今度はUSENが日活株を入手しようと動き始めました。日活の労組は反対しているようですが、これもひとつの流れでしょう。CMを入れたストリーミングによる放送、というのはあってよいと思うのですよね。

(今週はISO9000の勉強していて頭がぼけてきたのでこれだけ)


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2005.04.18

出張の着替え用インナーバッグ

この4月から職場が変わり、以前はほとんど無かった泊りがけの出張も増えるようになりました。ただ、泊りがけといってもあまり大きなカバンを持っていくわけにも行かず、かといって着替えをどうやって入れるかは結構悩んでしまいます。うっかり見えたらみっともないですしね。で、何か無いかな、とトラベル関係の用品を見ているうちに見られても格好が付くインナーバッグを見つけました。

ドイツ製のシャツケースです。合繊ですが手触りもよく、少し大きめのブリーフケースになら十分収まります。トータルでバッグを減らすことができるかな、と思っております。
(写真は下記参照)
出張するお父さんに持ってもらいたいAUTHENTICS(オーセンティクス)IN CASE シャツバッグ

単なる格好付けかもしれませんが、つまらないリスクを減らす、という意味ではこういう商品も面白いかな、と思っています。

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2005.04.16

今週のニュース(4/10~4/16)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.GoogleMaps、衛星写真と組み合わせたサービス開始
 北米地域だけですが、Google社は衛星写真会社を買収し、自社の地図サービスとの組み合わせで写真提供を始めました。この世にあるすべてを検索する勢いのグーグル、今回の衛星写真についてもそのインパクトは相当なものです。肯定的に捉えれば、災害対策や地理研究に大いに貢献するでしょう。保安担当の人は気が気でないでしょうし。普及してきたときに色々な使い方を考える人が出てくるように思います。

2.高松塚古墳、解体保存か
 奈良県明日香村にある高松塚古墳は鮮やかな壁画で有名です。しかし、近年カビの発生や虫の侵入がひどく壁画の傷みが激しくなり、保存のため解体して移設することが検討されるようになりました。ただ、大事な文化遺産であることは理解できますが解体ではなく全体を覆うような形ではできないのでしょうか。まあ、この辺は「公開」によって潤う地元と保存を第一目的とする文化庁との差が出ていることが原因のようです。
 これは、文化財の補完について誰が責任を持つのか、という事にきちんとした考え方が決まっていないことが原因でしょう。総務省が昨年11月に出した「文化財の保護に関する行政評価・監視結果に基づく通知」では、行政がうまく機能していないことが報告されています。ただ、個人の所有物については(例えば古民家)文化財に指定されるのはいいけどその保護はおまかせ、というケースも多く名と実が一致していないことが問題の一因でしょう。「自由に見られる価値ある文化財は欲しい。でも維持費はお任せね」では、国も、その周辺にいる人たちも無責任だし美味しいとこ取りと言われても仕方が無いように思います。コミュニティで責任感を持って守っていたものが行政のようなお墨付きがつくと途端に今までの部外者が出てきたりして壊れてしまう。文化財は誰の物、という意識と絡んで行政は何、という難しいところが出ていると思います。

3.ライブドア、フジテレビと和解か
 まだ決まっていないので、和解案がどうか、やっぱりライブドアはグリーンメーラー(買収した上で高値で売りつけるもの)だったのか、などはなんとも言えません。ここでは、堀江社長が移動時に記者に聞かれている際にカメラを自分で(また部下が回して)、質問者の映像も捕らえようとしていることです。
 ライブドアは自社サイトでストリーミング配信も行っています。ここでの素材用、という見方もできますね。自身の発言の切り方に対する既存メディアへの不満が表れているように思えます。今のところ、まだストリーミング映像や記事に質はたいしたことが無いのですが、今後はどうなっていくか。編集権という名の権力に対抗することが現実化してきたのかもしれません。

(しかし、WMPでもRealPlayerでも動画が出るのはいいけどそこでURLが表示されてもクリックして飛ぶ、ということはできないんだよな・・手打ちしなければならないからストレスが溜まってしまうし。Flashの方がこの点はよりインタラクティブでPC向けなのかもしれない)


2005 04 16 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.04.15

広告産業もメディア業なので

ライブドアがニッポン放送株を買収した際、セットトップボックスとネット放送を組み合わせることでグーグルがやっているようなクリック保証型広告がテレビ型メディア(すいません、まだモデルができていないのと決まった単語ができないので)において可能になるのでは、と書いたことがあります。まあ、ライブドア自体はこういう実務的なことはあまり興味が無いのでしょうが、システムとして広告主の立場では魅力的と思わせる可能性があります。

というのも、今のテレビ広告は「視聴率○○%だから何万人が見た」としかまっとうな評価システムがありません。それで売り上げがどうあがったか、認知度が間違いなく上がったか、というのは単純に計れないところがあるからです。もちろん、効果があることは「なんとなく」認められています。また、知名度が低い企業がテレビという親しみのあるメディアで名前を何度も流すことで認知されることでユーザーの警戒感を下げる、という効果もあるでしょう。ただ、費用対効果の計算が難しいと思うのです。そのため、広告費をかけすぎたゆえにつぶれるパソコンスクールのアビバのような例が出てしまいます。事業としては本末転倒ですね。

 私はメーカー勤務ですので、どちらかというと広告主の立場で物を見ています。マイナー企業故に知名度や個々の商品に対する認知度は上げて行きたいと思っています。ただ、単純に名前が売れていれば良いか、というとそうではなくてみんなが知っているけどコモデティ化されたものとして価値を認めてもらえないケースも多くあります。大メーカーの量産品なんて、メーカー希望価格では絶対売れなくなっていますしね。

で、最近思っているのはワインについてです。私はワインに関しては素人です。ですので、ショップのお奨めを見ながら買うことが多くなっています。もちろん、ショップである、というバイアスはあるでしょうが単純に売らんかな、ではなくきちんと評価して美味しかった、どのようなものである、ということを見せて売る、というのは種類が怖ろしく多くかつ味という個人の評価が大きく分かれる商品には適した売り方だと思っています。数が少ないものであればなおさらですね。


こう考えていくと、ユーザー、メーカー双方がもっとも欲しがっている情報は、「信頼できる第三者による評価」なのでしょう。信頼できる、がどの程度なのかはさておき、某テレビ番組で「××は体に良い」と流れるとあっという間にスーパーで品切れを起こす、これはその某番組がその視聴者にとっては信頼度が高い(またはネタとして使えるというレベルでも)からだと思ってよいでしょう。

つまり、メーカーにしてもショップにしても必要なコンテンツは「適した言葉で語られた言葉」であり、商品設計においてもユーザーをひきつけられる語りを設けられるか、ということが重要になってきます。既にその価値を認知された商品ならば「どこにいくらで売っている」というだけでオーケーですが、新しいコンセプトの商品であるほどユーザーを教育する必要がありますので、語り(イメージでも良い)が必要でしょう。コピーライターという職業はこのためにいるようなものかもしれません。映画の宣伝もこのくくりになるでしょうしね(全部みせてからどうですか、とはいえないし)。

コモデティ化したCMと価値を知らしめるための戦略的CMではメーカーとしては出稿価値が異なっているはずなのですが、今は単純にメディアの特性で価格が決まっているようです。これはやむを得ないことかもしれません。ただ、メディア側もネットという新しいチャンネルを有効に生かした広告戦略を出していかないと、広告産業(企画、制作、露出)自体が広告主の方に握られる、という自体を起こしかねないのというのが、ネットがメディアを飲み込むという事の問題の本質ではないか、とも思っています。


2005 04 15 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.04.12

生きた金の使い方

以前、ゲームで「100万円上げます。ただ、今日中に使ってください。それも自分のために」というのがあったように記憶しています(うろ覚えです。間違いかもしれません)。自分なら、例えばカメラ屋行ってD2Xと高級レンズを買って、などとすれば30分でオッケーですね。人によってばヴィトンのブティックに行って、ということもあるでしょう。では、1000万ならどうするか。1億なら。と考えていくと、確かに大きなお金を使う(それもギャンブルなどではなく)というのは、中々難しく感じます。

お金というのは、何かに対しての対価として持っているものであり、何かがなければただの情報にすぎず持っているだけ無駄、ということになります。ただ、それが欲望を刺激するものに対してだけ使うというケースが多いでしょうが、では100億それに使えるか、といわれると普通の人では無理でしょう。取り巻きの人間が自分の為に使わせようとするケースを除けば。

まあ、それだけ自分に対する欲望というのは意外にそう大きなものではないと思うのです。そういう訓練をされていない限り。まあ、これは慣れの面もあって、私も自分の収入はたいしたことが無いため個人としては庶民レベルを超えることはありませんが、会社で予算策定をする場合は1000万単位レベルでの考え方は出来るようになってきました。

日本という国とその国民は、いうなればずっとお金の使い方を知らずに大きくなってきたと言えるかもしれません。ただ、30年前と比べればずっと社会全体の底上げもありずっと豊かになったと思うのです。少なくとも、外国に対して保護主義を掲げていく必要はなくなりました。

となると、後はお金をうまく使っていくことに慣れていくことが大切になると思うのです。これも、例えばバブルの頃のブランド買いあさり時期と比べれば慣れが生じてきてそれなりに落ち着きが出ているように思います。お金持ちに対して不必要に妬むことも減りつつあるように感じます。

もちろん、すべてがうまく行っているわけも無く問題点も相変わらず山積しています。しかし、なんとなく肩の力が以前と比べると抜けているように感じています。

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2005.04.11

東総地域のお花見

この週末、やっと咲いた桜を求めて花見をしてきました。先週末はまだ肌寒く一体今年はどうなるんだろうとも思っていましたが、先週半ばから一気に暖かくなり春の日差しを楽しむことができました。

今回言ったのは、成田ゆめ牧場と佐原の香取神宮です。ゆめ牧場の中も桜の花が多くあり、子供づれ、犬連れが多く楽しんでいました。有料観光地だけにいわゆる桜の名所的なざわざわ感も無く、ゆったりと楽しめます。実は先週もゆめ牧場には行って来ておりその際に年間パスポートを買っていたのでこれからは比較的割安に楽しめると思っています。桜も綺麗ですよ。

それから香取神宮も今まで行ったときはまだ咲き揃う前が多く中々満開を見ることができなかったのですが、今年は綺麗な桜を楽しむことができました。参道にある茶屋で外で名物の草団子を食べながら桜をめでるというのも良いものであると感じています。

冷静に考えれば、年に1週間のためだけにこれだけのエネルギーを使う日本人はなんだ、という気もしないでもないですが、食べ物や生活に季節感がなくなりつつある今、これだけ明確に「冬の終わりと春の到来」を意識させてくれる桜を愛する気持ちは大切にしていったほうが良いのかな、とも思いました。

(今年は冬が結果的に豪雪やらで寒かっただけにひとしおですね)


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2005.04.10

今週のニュース(4/3~4/9)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.野中ともよ氏、三洋電機CEOに就任

 既にあちこちで書かれており違和感を感じられているケースが多いようです(R30氏のところとか)が私もその一人です。野中氏についてはジャーナリストとしてはテレビ放送等で知っていますが、経営者としては未知数としか言えません(各社の社外取締役はしているようですが)。CEO=代表取締役である必要は無いでしょうが、単なる箔付けなどで済まず、大赤字を回復軌道に乗せて欲しいものです。

2.郵政民営化、政府案まとまる

 小泉改革の本丸と称される郵政事業の民営化について、政府案がまとまりました。この問題については、民営化論者にしろ、反対論者にしろ、「郵政事業そのもの」についてはどちらも必要である、ということで一致していると思っています。議論の対象になっているのは運営方法という手段であるため、ユーザから見ると「どっちでもいい」という結論になってしまうのでしょう。ただ、その手段の変更によって影響を受ける人が多いためもめているということでしょうね。「政治的解決」というのも、日本では「政治的」=「非合理的」というように翻訳可能ですので、余計ややこしくなっていると思います。


3.原油価格高騰、デフレの終わりが来るか

 原油価格が再び高騰しています。ガソリン価格の値上げ、という形d市中では表現されていますが、各企業の業績回復、不採算部門の切捨てによる過当競争の減少により、各種値上げが交渉されています。さらに、原油価格が高騰することにより、原料価格がアップする、という形で値上げ交渉がしやすくなる下地ができつつあるようです。ここ10年近く、値段は下がる、という方向でデフレとなっていたようですがいよいよ上がっていく圧力が強くなっているようです。ただ、以前の成長期と違い今度は個人すべてに帰っていくのではないためより勝ち負けが鮮明になっていくきっかけになっていくかもしれません。



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2005.04.07

ネットで地方メーカーは復権するか

サンライズファーム成田ゆめ牧場、どちらも楽天でそれなりの有名店となっています。私はたまたま比較的近所に住んでいますので、実店舗に行くこともあるのですが、実店舗的にはものすごく大きいわけではなく、前者はよくある道の駅的な店、後者はこじんまりした観光牧場であり、特段すごい、というわけではありません。しかし、楽天のグルメ部門ではそれなりに知られた店であり、人気商品は数分で売り切れる実力を持っています。これらを考えると、地方の高品質品を持つメーカー(ショップでも可)は、ネットとの融合でうまくいかせる可能性をもっているのではないか、と感じさせるのです。

知名度と品質が揃えば、土地等のコストが低いことが有利に働きます。また、直売とネット販売ゆえに小ロット生産と「在庫切れ」が許される点も大きいでしょう(大手量販店に出すためのネックがこの両者にあります)。

もちろん、ユーザに受け入れられるかどうかが一番のポイントとなりますので、品質維持は大切でしょう。また、ネットの速度は飽きられることも速い可能性がありますので戦略も重要となります。ただ、逆に地域性を前面に出すことで希少性をうまく演出できる可能性もあると思っています。

前記の両店のユーザとしては、育ってきた過程を見てきたこともあり、今後も使っていけるような店であって欲しいと思っています。


(個人的には、サンライズファームがある風土村で食事をして(ここのバイキングは以前にも書いたが安価でうまい)、ゆめ牧場(年間パス持っています)に行って動物と遊ぶ、というパターンが好きです)。


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2005.04.06

春は動きの季節

さて、いよいよ4月です。私も職務の異動があり、この4月から新しい職場で働くことになりました。といっても、同じ敷地内の異動であり別に知らない人たちの中に入るわけではありません。とはいえ、別の立場からまた仕事を見ていくというのは新鮮な気持ちになっています。

また、各社で入社式の放送もありました。ソフトバンクが大人の会社扱いされるというのは時代も変わったな、と感じています。また、他の色々な企業の特色も見られているようです。

ただ、思うに「新卒」の採用、という形、学生と社会人をきっちり分けていくというのはこれからは少なくなっていくように感じます。というのも、別に学生をしながら企業に勤めていたってべつにいいじゃないか、とも思えるからです。スポーツの面で言えば野球はドラフトがあり、また過去のトラブルでアマチュアとプロとで断絶状態にあります。しかし、サッカーは学生がそのままJリーグに参加していてもいいわけです。学生が企業に勤めてはいけないという法はありませんしね。

学生が勉学に励み、卒業して企業に勤めたり、役所に入る、というのは一つのパターンとしてこれはこれで変わらないでしょう。しかし、学生をしながらキャリアプランを考えたり、色々な職種を体験したりしながら適当なときに職業として契約する、という形もまたありなのだろうと思っています。

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2005.04.02

今週のニュース(3/27~4/2)

1.桜の開花、例年より遅れる
 今冬季は、当初暖冬と言われており12月中は確かに全く気温が下がらず冬物商戦に大打撃を与えました。ただ、年を明けた後は一気に気温が下がり、今度は豪雪と厳冬となって4月になったがまだ気温が不安定となり桜もやっと咲いただけ、という状況になっています。こういった中、損保会社各社が>天候デリバティブとして桜前線向け、プロ野球向けとリスクヘッジ商品を出しています。ただ、契約料も高いため150万払ってはずれ1日あたり45万戻ってくる、というものですから大はずれの被害は防げるけどね、というレベルでしかありません。それだけ保険会社にとってもリスクが大きい、と言えるかもしれません。
 自然現象に対するヘッジはそれだけ難しいと言えると思います。


2.愛・地球博への弁当持込が許可へ
 他にネタは無いのか、というくらい騒ぎになった弁当持込、とうとう首相発言まで飛び出してしまいました。開幕前にはあれだけ紹介番組を多く流していたマスコミ各局も、始まるととたんに問題点の穿り出しをはじめており、報道姿勢も首尾一貫していません。トヨタの広告出稿に関する点が怖いとかいうのは単なる風説ですので突っ込みませんが、企業館やわかりやすいところだけでなく、国際博故の各国の展示をきっちりと紹介していくような形が望ましいと思います。

3.ローマ法王死去
 20世紀後半の一つの象徴であったと思います。長い間お疲れ様でした。

4.カープ、開幕2連勝
 久々にテレビで野球観戦をしました。嶋がまだノーヒットというのが気がかりですが、守備の動きを見る限りは大丈夫そうですね。5月で勢いが止まらないよう、期待していきたいものです。


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2005.04.01

国家がマネージする社会

犯罪について、犯人がつかまり裁判で有罪が確定したとしても、これは刑事事件であり犯罪被害は別途被害者が犯人に対して請求する形になります。しかし現実は犯人が賠償できることは少なく、被害者は泣き寝入りとなることが多いと聞いています。つまり、この場合国家が税金を使って行っていることは秩序の維持であり、犯罪者を捕まえ罰を与えることで次の犯罪を抑止するところまでであり、被害を回復することは管轄外、となっています。

これは、社会の「秩序」のレベルをどうみるか、ということにも関わってくるでしょう。憲法でいうところの「安全で文化的な生活」がどういうものか、が社会の変化によって変わってくること、生活保護を受ける人がエアコンや自動車を持つことがふさわしいか否か、という議論と同じことになってくると思っています。

そして、これらの要求レベルの変化についていけなくなっているのが教育であったり、医療であったり、治安維持であったりするのではないでしょうか。

今の憲法が想定しているのは「教育を受けられる状況を作る」までだったり、犯罪者を捕まえて法に基づいて処罰するまでだったりするわけで、それ以上は考えていないのですよね。

医療についても同様でしょう。保険により、経済的に医療行為を受けられない、ということは避けられるようになりましたが、そのレベルについては特に管理はされていません。過去においては贅沢だ、思われていたことが状況の変化により常識になり、そして無いとおかしいものにまで変わっていく、法は絶対値しか規定できないが価値は相対的なものですので管理レベルを変えていかなければならないが法的、経済的な手当てはできていません。

管理するかどうか、ということも政府のありかたとして当然決めていかなければなりませんが、管理するならするでそのレベルを社会に対してどの位置にするべきか。こちらも同様に議論の余地が大きいと思います。

2005 04 01 [文化・芸術] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

イーグルスは根付くか

プロ野球の新規参入球団、東北楽天ゴールデンイーグルスは、地元で初勝利を飾りました。なんか、岩隈でしか勝てないのでは、という不安もありますが、まずは仙台に「地元で勝利」の感覚を植えつけられたのでは、と思います。

さて、このイーグルスですが、当然ながらまだ「おらがチーム」とはなっていないでしょう。まだ1試合しかしてませんしね。しかし、Jリーグのホームタウンで見られるように、地元でプロのスポーツが見られ、かつこのチームが自分達のもの、と思える状態では、地方都市では大きな力を発揮すると思います。私が住んでいる近所に鹿嶋市がありますが、アントラーズの根付き方はたいしたものだと思っています。最近ではアルビレックスの観客動員トップというのも挙げられますね。

地元に根付く、というのは、中高年層がスタジアムに行き「あの子は前から頑張っているから」とかの台詞がでるようになるのが一つの目安だと思っています。今はまだよそから来た流れ者のような落ち着きの無さがありますが、来年の今頃に、どれだけわかってもらえるようになるか、これからが大切だと思います。


2005 04 01 [スポーツ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック