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2005.05.26
セントレア、大幅な節約で開港
以前から民間企業のノウハウを用いて安くあげていることで知られている中部国際空港「セントレア」ですが、このたび総事業費が当初予算よりも1730億円も削減できていたことがわかりました。7680億円の見込みが5950億円で出来た、ということだそうです。ただし、増便要請に対する設備増強のためプラス500億円の6431億円の予算はそのまま執行するそうです。ただ、大幅に節約できたということは公共事業としては異例でしょう。
これらの費用の節約は、出来るだけ安価に空港サービスを提供する、とう目的を見失わなかったということではないかと考えています。というのも、公共事業の場合ともすれば「空港を作る」「道を作る」ということが目的化されてしまい空港は移動のための単なる手段であることが忘れられてしまうのではないでしょうか。手段のためには目的を選ばず、というのがいろいろな公共事業での計画の変節に見られます。ダム事業などで、最初は農業用水、次に工業用水、人口増加に対応、などと目的が変わって行ってしまうのが典型でしょう。
また、マーケティング的な視点を持ってつくられたのがセントレアの特徴でもあると思います。最初から物販を前提として作られたターミナルビル、これはコストセンター(単なる乗客の利便性)から、プロフィットセンターに変えていくという民間企業の再構築では良く見られる手段です。ただ、官営ではなかなか単一目的の物ばかり作って複合的にして魅力を増して行くという方法はあまりありません。成田空港も民営化されて多少はこれらの魅力に気づいたようですがまだまだかな、とも思えます。
関空も成田もセントレアという強敵が現れたことにより良い意味での競争が続くでしょう。これらが利用者の利便性の向上にうまくつながって行けば、と思います。
2005 05 26 [経済・政治・国際] | 固定リンク
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