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2005.07.31

今週のニュース(7/24~7/30)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.道路公団副総裁、独占禁止法違反等の容疑で逮捕

道路公団の橋梁建設に関する談合は、現役副総裁の逮捕にまで至りました。内容その他は報道を見てもらうとして、不思議なのは「OBって何?」ってことなんですよね。先輩として個人的に付き合うのはかまわないのですが、退職した時点で縁が切れている(はず)人間に対して、現役と同様かそれ以上の付き合いをする、という事の方が問題になると思うのです。役所文化は前例肯定のため、前任者否定が一切出来ない、ということを聞いたことがあります。この悪影響かと今回の事件については思っています。で、天下り禁止などと言っていますが、要は、「退職後は部外者」を徹底すれば済む話ではないのかな、と思っています。

2.経済産業省がロボット産業室を新設

従来から産業用ロボットを担当する「産業機械課」があったのですが、今回改めて経産省内で「ロボット産業室」ができることになりました。各社で人型、その他の家庭用ロボットなどのプロトタイプができつつあることを受けたものと思われます。安全性などの評価を行うと思いますが、「ロボット三原則」は家電の三原則とほぼ同じ(安全、使いやすい、壊れない)ですので、導入は案外スムーズかもしれません。


土日は旅行に行っていましたので、今週はこれだけです。


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2005.07.29

言語解析とデータベース

最近はオフィスソフトにデータベースもついてきているので、たとえば蔵書の整理にデータベースソフトを使って行うこともできるようになりました。で、個人的にもやっているのですが、改めて思うのは、今のデータベースソフトって最初の設計がすべてで後からの変更は極めて面倒だ、ということです。意味づけについては最初から行って分類をしておいてから検索、集計を行わなければなりません。当たり前だって?確かにその通りです。既に言語化、区分化された中から検索式に沿って探し出すように作られていますのでそれ以上のことを期待はできません。

でも、すごく違和感を感じるのはなぜか。これを考えてみました。

人間が記憶を探るとき、というのはあらかじめ全部言語で一言一句間違いなく覚えている中で検索をしているわけではありません。どちらかというと、言語化される前のイメージの組み合わせから引っ張ってくることが多いと思います。そもそも、言葉(文字列)にする、という事自体が記号化ですしね。そして、イメージを記号化して言葉にするわけですが、このやり方には何種類のアプローチがあると思うのです。

たとえば、スペースシャトルに関しての「記憶」として考えた場合、たとえば打ち上げ台にあるイメージがあり、ここから「大きさ」、「色」、「補助エンジン」、「外部タンク」、「翼がある」・・などの記号化を行います。フィールド数は後付ですね。ですので、引っ張り出されるイメージから出てくる言葉を検索キーとして考えた場合、そのとき初めて出てくるような言葉だと記号化済みデータ検索データベースでは探すことが困難、となってしまいます。

これをたとえば画像記録と、画像の事後解析が可能になれば人間がコマンドを出すことに対して違和感のない検索結果が出てくるようにも思えます。文章に対しても同じですね。「泣ける小説」を探す、にしても今は「この小説は泣ける!」などの書評があれば引っかかりますが、全文記録があっても誰も読んだことが泣く、文中にこの言葉が無いと文字列検索でも使えないことになります(言語解析、ですね)。

グーグルのえらいひとは既にこんなことは気づいて実施しようとしていると思いますが、このような事後解析型、意味を人間と共有できるシステム、が出来てやっと違和感の無い検索が可能になるのかな、とも思っています。


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2005.07.26

テレビとネットは相性が悪い?

ちょっとしたニュースですが、フジテレビのアナウンサーが買春をしたことを番組中で示唆した、という記事がありました。深夜帯でのトーク番組であり、周りからネタを言うことを強要されるような雰囲気の番組であったと想定できます。話をしたこと自体がネタである可能性は十分にありますが、深夜帯で生であることから酒場で仲間内で話をしているという雰囲気を出そうとした演出だったことだろうと考えています。



こう考えていくと、放送人というのは「ライブ芸人」に近いところがあるのではないか、という気もしてきました。すなわち、「その瞬間のノリを重視」であって、後から繰り返し見ることを想定していない、と。映画ですと1回しか見ないことも多いですが、繰り返し見られることを期待して時間をかけて編集するわけです。脚本も練りこみますしね。しかし、テレビ、特に主流となる報道部門ですとこれは「実況」が基本ですので練り込むことは不可能、準備はするにしろ瞬間的に途切れなく流していくことが重視されるようになります。

これらの文化を持つ放送人が、いつまでも後から繰り返し(ほじくり返されて)見られることに対して本能的な拒否感を持っているのかもしれない、というのはうがちすぎでしょうか。


で、ネットですがこちらはどちらかというと活字文化由来の面が多いため、推敲をすることが前提とされています。ライブで流すことは今まで技術的に不可能でしたし。

ライブで多くの人に芸を見せる事ができる、というのが放送のパワーでしょう。しかし、別の根っこを持つネット文化がこちらの方が優位だといってくることには反発があるように感じます。

ビジネスとかの面ではなく現れる放送人のネット嫌い、タイムシフト嫌いというのはこういうところが本質なのかもしれません。

2005 07 26 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.24

今週のニュース(7/17~7/23)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.陸自、イラクでの第3次支援部隊帰国
イラクに駐留している復興支援の第三次部隊が24日、帰国しました。イラクでの治安は悪化していますが、とりあえず無事に帰れてよかったと思います。
 思えばカンボジアでのPKO支援以来自衛隊の海外での公式活動も随分実績を積んできたと思います。(ゴラン高原では既に10年ずっといますし)。現場もそうですが、後方の指揮・命令をする判断の元となる経験として、海外の色々な箇所で活動したというのは得がたい経験になるように思います。しかも、直接戦闘行為無しで済んでいるのですからある意味世界的にも貴重な経験と言えるのかもしれません。日本国内でも災害支援など復旧、支援のプロとしての役割と経験を積んできている為、戦闘部隊というよりは「武装救助支援部隊」との様相が強まりつつあるようにも感じます。

まあ、今の世界の現状では国家間の大規模戦争はまず起きないと見てよいですし、テロリズムとの戦い、となると警察と軍隊の中間的な今の日本の自衛隊、というのは結果論ですが良いところにいるのでしょう。

(どうでもいいが、富士総合火力演習のポスター、映画と同じようなつくりなのは狙っているのだろうか・・)



2.アスベスト被害、厚労省がミスを認める

 アスベスト(石綿)による中皮腫が多く発生しており、公害と化しています。これは、直接アスベストが毒をもつ、というわけではなく、アスベストの繊維が肺の中に入り込むと出て行かず分解もされずとどまり続ける為刺激を与え続ける結果、細胞のガン化が起きてしまうということですね。

 さて、アスベスト問題は今に始まったことではなく、既に何度も被害報告がされており事実上使用禁止に近い状態になっています。しかし、ここにきて改めて労働者、その家族、使用者など広範囲にアスベストが原因と見られる被害が広がっていることがはっきりして問題が大きくなっています。

 ところで、アスベストへの危険性については当時の労働省が既に問題視していましたが、結果として拡大を防ぐことが出来ませんでした。これについて、現厚労省の副大臣があっさりと(!)失敗である、と認める答弁をしております。これは、今の政治の状況がより実務的な方向に変わっている要素の一つではないか、とも感じているのですよね。今までですと政府答弁で失敗、という言葉が出てくることはめったになかったと思うのですが、今後は失敗もある、その上で直していく、という方向に向かうのか、それとももう責任は取らないから国民で勝手にやれ、という方向なのか、一つの区切りの象徴のようにも感じています。


3.東京で震度5強の地震、各地に被害

23日16時35分ごろ、千葉県を震源とする強い地震が発生し、東京都で震度5強を観測しました。地震そのもの情報は下記を見てください。
 独立行政法人 防災科学技術研究所の発表資料
気象庁のデータ

さて、今回は土曜の夕方ということで都心部からの買い物帰りなどの客を直撃した形になりました。幸い大きな被害はなかったようですが、交通網がマヒし、数時間とは言え都心部ではかなりの混乱が見られたようです。私は、このときちょうど千葉東金道路を千葉方面に走っていた最中で、震源の近くにいたはずですがほとんど感じませんでした。高速の電光表示板を見て始めて気づき、ラジオで情報を知った次第です。

また、ここでもネットによる情報収集は役に立ちました。JRのサイトはアクセスが集中した為かほとんどダウン状態、道路公団もややつながりにくい状態でしたが行動の判断をつけることができます。ただ、これらの情報の入手方法を知っているかどうかが行動の生死を分けることにもなりかねない、と感じました。また、こういう時に交通がどうなっているか分かるポータルのようなものが必要である、とも感じたのです。上記の通り、JR,道路、地下鉄と情報を入手することはできますがその状況はばらばらです。各社がそれぞれやっているだけに当然といえば当然ですが、防災、減災という観点からはたとえば駅などでJRは、こう、地下鉄はこう、道路はこう、とすぐみられるようなことができないか、とも思うのです。そして、これらはネット、放送と併用する形が望ましいでしょう。

この点では地上デジタルに期待が出来ます。モバイル向け1セグ、固定テレビもSDならば3チャンネルあることを考えれば同時に流すことで情報量を上げて画面を大きく使うことができるでしょう。HDで分割でもOKです。

今回程度ならまだよいのですがもう少し大きな地震で寸断、または復旧に時間がかかる際に人々をいかに安全かつ円滑に誘導できるかが都市の場合は重要と思います。そして、大型画面のインフラはそれなりに整っていますので非常時にこれらを利用できる体制を整えられるかが問題点として上がってきたように感じます。



2005 07 24 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.21

デジタルで観客もレベルアップ

ネットは新聞を殺すのか」Blogを書かれてる湯山氏のサイトですばらしいサイトを紹介されていました。"JAPAN-GEOGRAPHIC.TV"です。日本各地の美しい風景をハイビジョンカメラで残していく、というサイトです。見に行きましたが、随分な数となっています。

さて、こういったプロジェクトは技術的には以前から可能でしたが、実質的にコストなどから不可能でした。しかし、昨年からコンシューマー向けのハイビジョンカメラが発売され、今年はソニーからついに普及型のHDハンディカムが発売されています。一昔前のハイエンドDVカメラと同程度の価格で売られており、手が届かない、という感じではなくなりました。

SONY デジタルハイビジョンハンディカム HDR-HC1(シルバー)
画像は上記を見てください。


また、圧縮としてもWindows MedeiaがVersion9からHDに対応しており、インターネットで流すにも現実的な容量まで圧縮できます(プレイヤーも無料で配られていますしね)。

そして、サーバ側も光ファイバーであれば上りも高速で送れるため時間がかからずに供給できます。

これらを組み合わせていけば、機材的にはかなり低価格で高品質の映像を作ることも出来ると思うのです。

もちろ、作成技術と経験はまた別でしょう。しかし、少なくともやる気や夢を阻む壁は事実上なくなったと言って良いのではないかと思います。DLPプロジェクタを組み合わせれば、機動的に上映会を行うことも可能なのです。

今上映されているスターウォーズ エピソード3のパンフレットで、プロデューサーのリック・マッカラムのコメントとして次の文がありました。

「映画製作のプロセスや映像関係のビジネスは、個人のものになっていくと確信している」

放送局というのは、技術的な必然性がかつてはありました。今でも資本力が必要な場合の「枠組み」としては有用でしょう。ただ、製作そのもので考えていけば少なくともアイディアは配信に関しては必然性が減少しつつあると思います。この前のエントリに書いたように、高校の放送部が自校の応援放送を流す事もクラブ活動の予算レベルでも十分可能なのです。

映画は映像の総合芸術ですが、これすら個人のものになるとすると、ビジネスの枠組みとして次に何が来るのか。放送局なのか、配信会社なのか。映画配給会社ならぬ番組配信会社になっていくのか。マーケティング上放送という手段は有用でしょうが、コンテンツそのものとしてみると難しい状況になっていくように感じます。また、やる気のある人にとっては今のうちに先行投資をしておかないと後で泣きを見ることになるようにも思っています。

2005 07 21 [映画・テレビ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.20

高校野球とネットラジオ

梅雨もあけ、夏らしい雰囲気になってきました。こんな時期、地方で話題になることというと、高校野球の予選です。え?いまさらそんなものって?いや、銚子のような有力校がそろっているところですとこれが結構話題としては重要になるわけですよ。ただ、地方大会だと中々自分たちの母校が出る試合を中継してくれるとは限らないわけですね。千葉テレビがかなりの数を中継していますが、同時に数箇所で試合をするケースだって出るわけで、これだとさすがにつらくなります。ここにネットが入る余地があるようにも思えるのです。

ネットラジオに関しては、比較的サーバーを立てるのは簡単になっています。自宅サーバならぬ母校サーバですね。で、球場からの中継をどうするかが最大の難関ですが、たとえばウィルコムの定額サービスを使ってしゃべりっぱなしにする、という手が使えますね。PHSだから電池も長持ちしますし。ノートPC持ち込んでサーバにして、ここにPHSカードつないで、というやり方も出来るかもしれません。

誰がやるんだ?となりますが、各高校には「放送部」という実行部隊が大抵はいるはずですし。母校ストリーム、となると色々とやりようもあるという気がするのですよね。

デジタルにより、「技術的な」敷居は以前と比べて相当低くなっていると思うのです。各校でそれぞれ独自の応援放送があったっていいじゃないですか、高校野球なら。そして、放送部にとっても格好のクラブ活動になると思うのです。

子供達に創造的な体験をさせる、自分達で試行錯誤して物事を作り上げていく、教育的な見地でも地域おこし的な面でも面白いかな、と思っています。



2005 07 20 [パソコン・インターネット] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.18

電気が非力だなんて誰がいった?

石油を燃やすエンジンと電気モータを併用して走る乗用車の市販化で先鞭をつけたトヨタ、もう10年近い実績(とデータ)を持っておりいよいよフルラインアップを図ろうとしています。最初は環境、省エネを切り口としていましたが、モーターをブースター的に使うモードも入れてきました。最近発売になったハリアーハイブリッドは省燃費もそうですが、パワーに力点を入れています。これは2代目プリウスが出た時もそういう触れ込みでした。

ウィキペディアの解説はこちら

さて、最初にややまだるっこしい言い方をしたのは、ハイブリッドはプリウス以前にもトラックやバス用としていすゞが実用化していたりするからです。現在ヨーロッパでは燃焼効率が良い、ということでディーゼルの進化が進んでおり石原都知事が振り回す煤なんて出ないような高性能エンジンを積んだ乗用車が普通に走っています。BMWやダイムラー・クライスラーの高級車にも普通にディーゼルのラインアップがありますし。

で、ディーゼルの弱点は急加速に弱い点ですが、これを補うためのハイブリッドシステムが有効なのは誰でも思いつくこと、先に上げたいすゞのシステムしかり(新型はこちら)、乗用車用としても各社が開発を進めているようです

将来の本命として燃料電池車も開発が進められていますが、低温に弱いこと、充電が出来るわけではないということを考えると、回生ブレーキを有効に使うための充電式電池とのハイブリッドにはならざるを得ないでしょう。水素を使うだけなら、直接燃焼が出来るロータリーエンジンの方が早いかもしれませんし(RX-8ボディに積んで実走テスト中。ロータリーも低回転粋が弱いため、モーターアシストは有効かも)。

また、世界最速の自動車は慶応大学が開発した電気自動車のエリカですね。こちらは燃費云々よりも純粋に性能重視で開発されており、結果的にエネルギーコストが付いて着ている、という感じです。で、8輪車が格好良いの、これが。映画にそのまま出て来れそうなデザインとパワーを持っています。

まあ、制御技術を考えた場合、今のガソリンエンジン車ではタイヤの持つ性能を充分に発揮できないそうで。摩擦の変化にエンジン制御が追いつかないのですね。ただ、電気化した場合タイヤのパターンブロックの一つが動く間での間のモーター制御だって出来てしまうくらいの反応速度を既に持っているようです(電圧で言えば、1Aの範囲で千分の一の1mA単位で制御するなんて朝飯前)。エリカの高加速型の制御はまさにこれで、ホイールスピンを起こさないギリギリを狙ってパワーを掛けられるわけですね。これはエネルギーの有効利用にもつながり、結果的にハイパワーと高エネルギー効率が狙えるわけです。

更に言えば、この手の高出力モーターの制御を得意としているのが重電企業、すなわち日立だったり東芝だったりするわけで(簡易型電気4WDのユニットは日立製)、自動車企業との連合はこれから活発になるでしょう。ロボットも最初からモーター駆動ですので、ホンダやトヨタがロボットを研究しているのはあながち間違いではないわけですね。モーター制御技術の波及を考えれば。

というわけで、環境を切り口にハイブリッドを含めた電気駆動自動車の芽が伸びてきたわけですが、パワーとスピードでも既に電気駆動の方が上な訳です。これは列車と同じということで(インフラが大変でも鉄道に電車が多いのは楽できるからだけではなくパワーが出せるから、という面も大きいわけですな)。環境は単なるきっかけに過ぎないのかもしれません。

まあ、省エネルギーというのはコストダウンに繋がりますから分かりやすい切り口が出来た、ということだけかもしれませんけどね(私が勤めている会社でも環境ISO取得してからエネルギーコストが一気に下がりましたし)。


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2005.07.17

今週のニュース(7/10~7/16)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.経団連、天下り受け入れ停止は再度検討へ
 2週間前に発表された経団連による天下りの受け入れ停止ですが、官庁などの反発もありやや後退した模様です。(経団連からのリリースはこちら

 まあ、単純に受入れ停止というのはせっかくの人材をもったいない、という面は確かにあります。要は役所側がOBに対して部外者扱いをきちんと出来れば何の問題は無いわけですね。民間企業でも、解任された幹部がその日の内にネットワークへのIDが取り消されたり、建物内部へ入れなくなる、ということはありますし、集めた名刺を全部置いていけ、という会社もあるでしょう。

 内部に入れない役所OBを誰が雇うか、というのは「入れる人だから価値がある」という本人ではなく背景が欲しいという面を露骨に出していると思います。これは本人にとっても不幸ではないでしょうか。
 早期退職勧奨をするのならそれでもいいですが、行政官としての実績や能力を生かしていく形での方がより本人にも組織にも幸せに慣れると思うのです。本質的に優秀な人が集まっているはずですから、肩書きではなく本人の実力や経験を売り込めるようにしていければ、と部外者は勝手に考えております。

2.インドとパキスタン、イラン原油のパイプライン設置で合意

インドとパキスタンといえば隣国同士ですがカシミール地域の領有権を巡って何度も紛争を起こし、パキスタンの核武装へと向かわせたことでも知られています。しかし、今回イラン産原油の輸送用パイプラインを設置することで両国で合意に向けて協議が見られたとの報道がありました。

冷戦がすっかり過去のものとなっている今、経済、ひいてはエネルギー問題がもっとも重要であるとの認識の一つではないかと思います。北東アジアでも似たような状況は色々ありますが、トータルで何が重要か、ということと過去にとらわれない判断が見られた一つの例ではないかと感じています。


3.カブドットコム証券とMeネット証券、合併へ
 東京三菱銀行とUFJ銀行の合併に伴い、傘下のネット証券2社も合併することになりました。存続会社はカブドットコムとなり、ネット証券では3位になるそうです。私が利用していたネット証券が合併するのはこれで2回目(最初はセゾン証券がマネックスと合併、次がこれ)で、自分のマイナー好みがもろに出てしまっているな、とは思いますが、これでよりサービスや料金面でよくなれば、と思います(Meネットの各種分析機能は使いやすくて好きなのです)。


4.成田空港第二滑走路、暫定のまま北へ延伸

成田空港は、本来3本の滑走路を持つ国際空港として計画されました。しかし、当時の用地交渉において大きく躓き、当初1本、2本目も中型機までしか使えない暫定滑走路で運用をせざるを得ない状況になっています。そして、第二滑走路については南側の地権者に対して交渉が決着せずとうとう北側延伸となってしまいました。
(衛星写真はこちら
 過去15年以上、近所を道路で通る機会がありその都度道が付け換わったりもしてわかりにくく、かつ以前は交差点ごとに機動隊がいた物々しい場所でしたが近年は比較的穏やかな雰囲気に変わっています。しかし、円満決着が図られないまま終りを迎えようとしていることは交渉ごとの難しさ、役人の面子と責任のあり方を問いかけているのかもしれません(首相が一言特例で言えば済んだかもしれないのですけどね・・特例が難しいのはわかりますが)。


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2005 07 17 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.16

モヒカン族って悪とは思えないけど

近頃はやりらしいモヒカン族、私もテストしてみました。
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村人でした(笑)。

ただ、技術原理主義というのは悪だとは思ってません。素人へのやさしさはある程度必要かとは思いますけどね。

まあ、過去ログ全部読めとは言いませんが基本的なマニュアルやメーカーサイトぐらいは見てよ、と言いたくはなりまますが。その方法すら分からないで迷い込んでくる人に対するヘルプモードが必要かも、という点ではビジネスチャンスがあるのかも、とも言えます。

モヒカン族が跳梁跋扈するサザンクロスシティのガイド、というのがビジネスになるかどうかは難しいところですけどね。ロジックとジャーゴンの迷路で「人間関係」を勝負に生きてきた人たちがどう対処するか、ということでしょうが。

政治は人の力の配分を決めることと思えば、ネットの中の技術原理主義者たちは手ごわい相手に見えるのでしょう。ただ、トータルで見て少数派ですので、兵糧攻めで負けてしまうというのが悲しい運命なのかもしれません。


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2005.07.12

久しぶりに秋葉原

昨日、出張で埼玉方面に行き、ついでに秋葉原にあるオーダースーツの店に行ってきました。ネットでスーツの注文をして、サイズにいまひとつ自信がなかったため、近所に行ったのなら採寸してもらおうと思ったためです。サイズ自体はほぼ予想通りで問題なかったので一安心でした。オーダースーツ自体も作るのは初めてでしたが、店長さんには親切に対応していただき、出来上がりが楽しみになってきました。

さて、秋葉原ですが今つくばエクスプレス(TX)が稼動まで最終段階まで来ており、特に昭和通り側の駅内部が大きく変わっています。以前のイメージだと、昭和通り側は降下があり、階段を下りてもなにかごみごみしている感じを持っていました。しかし、今行くと地下通路がすごくきれいになっており、秋葉の猥雑な雰囲気とは似合わないとさえ思ってしまうような雰囲気です。まさにピカピカ。驚いてしまいました。

また、今回乗り換えに使った北千住の駅もまた驚きです。一大ターミナルとなっており、大規模駅そのものでした。確かに乗り入れ路線の数(JR、東武、メトロ千代田線、メトロ日比谷線)を考えると、東京東北部の基幹と考えるのは当然とも思えます。これにTXが加わりますのでますます便利になるとも思えますね。

千葉県民でありながら東京東北部方面はあまり行ったことがなかったのですが、こちらの変貌も随分大きいのだな、と感じました。


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2005.07.10

スターウォーズ「シスの復讐」を見て

1977年から始まったスター・ウォーズもついに映画6作が完結しました。既にあちこちで言い尽くされていることですが、ダース・ベイダーの転落と復活の物語として再構成されていると思います。

以下、後半ネタばれに続く。


まず今回の映画から。「ジェダイの帰還」でもありましたが、今回の初めて大規模な艦隊戦を見たように思っています。この辺は「宇宙戦艦ヤマト」を見てきた影響かもしれません。大気圏突入がやばい、というは「ガンダム」の影響かな、とも勝手に思っています。

後、各惑星が色々と出てくること。エピソード1,2ともにタトーウィンがメインに近くなってしまった為、銀河系の広がりがあまり感じられなかったのですが今回はテンポよく色々な惑星が出てきており楽しめました。

物語的には前述のようにアナキン・スカイウォーカー中心なのですが、裏から見ればオビ=ワン・ケノービが失敗を取り返す物語とも取れますね。アナキンを最初にクワイ・ガンと見つけ、育てたは良いがダークサイドに転ばれ、銀河帝国を作らせてしまった、という悔やみきれない失敗があるわけです。これを息子を見守り、ベイダーがタトーウィンに来た事をきっかけとして盛り返していく、という話にも取れるわけですね。こう見れば、フォースとしてルークに常に寄り添っていたことも理由となるでしょう(後付ではありますが)。

映像としてみれば、CGの使い方がよりうまくなったな、と感じています。エピソード1の時はまだCG臭さが残っており緊迫感が足らない感じでしたが今回は帝国の逆襲などを超えたかな、とも感じています。

ルーカスがスター・ウォーズを語り終えたことでこれからルーカスフィルムがどうなるか一抹の不安はありますが(コア部分の仕事のやり残しが無くなった)、映画の歴史に残るシリーズに28年をかけてリアルタイムで付き合えた、というのは自分の人生にも結構な影響を与えているのだろうと感じています。最初の作品から全部映画館で見た、ということを含めて。


2005 07 10 [映画・テレビ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

今週のニュース(7/3~7/9)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.アイワイバンクATM、ICカード対応に切り替え開始

セブンイレブン内にあるATMを稼動させているアイワイバンク(セブン銀行へ改名予定)ですが、ATMをICカード、また血流パターンなどの生体認証にも対応できる新型へ順次切り替えていく予定であると発表しました(ニュースリリースはこちら)。全国展開は4年後となっていますが、デュアルディスプレイによる広告配信を行うことで収入を確保、内部処理速度を上げて運用コストを下げるなど意欲的な内容となっています。ATMというのは銀行窓口をロボット化したものですで適宜新型が各行で導入されてきましたが、こういう形で新型を入れて行くというのは中々難しかったのでしょう。このままいくと銀行店舗内以外のATMネットワークはセブン銀行が全部支配する、ということになりかねない状況が生じていると思います。

2.三洋電機、大規模リストラ案を発表

ジャーナリストの野中ともよ氏をCEOに迎えた三洋電機ですが、昨今の業績不振を受けて大規模なリストラ案を含む経営方針を発表しました(新ビジョン「Think GAIA」の内容はこちら)。
 内容を読むと、地球環境、共生などを基本におくようで、具体的な事業展開とすれば「太陽電池」、「二次電池」、「デザイン家電」などが中心になっていくような感覚を持っています。
 で、後半にあるリストラ案で不良部分を切り、ということなのでしょう。
 三洋といえば、いくつかの事業で世界トップレベルのシェアと技術をもっているのですが、コンシューマレベルでは知る人ぞ知る、という状況にとどまっていました(「デジカメ」は三洋電機の商標であるってご存知でした?)。
 小型デジカメのほとんどをOEM生産しているのは三洋ですので、各社の小型デジカメを見てスペックや設計(ボタン配置など)が似ているのは基本設計が同じではないか、とも推測できます。

ただ、それでもブランドイメージの弱さが企業業績の足を引っ張っているのも事実でしょう。今後はブランドイメージを高めて自社ブランド製品を伸ばしていくのか、強い電子部品などを武器に黒子に徹していくのかは今回の発表からは読み取れません(前者のような感じはありますが・・)。面白い発想と性能を持った製品が多いだけに、うまくすれば復活も可能ではないかと思っています。


3.IBM、自立型コンピュータの研究を発表
 昔のSFでは、コンピュータがある程度自立的な判断を行って人間を支配的する、というような光景が良く描かれました(最近ではマトリックスなどがそうですな)。
 こういうことになるかどうかはともかく、自分の保守は自分でやらせようというのが今回の自立型コンピュータの研究の主目的のようです。確かに、OSなどの複雑化、システムの重要度が上がり、かつハードウェアのコストが下がるにつれ保守コストが相対的に増しているように感じています。これに対する答えが今回のオートノミックコンピュータ、なのかもしれません。
 そして、ここにたとえば人型ロボットを組み合わせることでサーバールームが完全無人化できる日がやってくるような気もしないでもないですね。


4.野球とソフトボール、ロンドンオリンピック以降はなしに
 オリンピック種目から野球とソフトボールがなくなることになりました。元々世界的にはローカルなスポーツで、かつ米国中心ということが響いたのかどうかはわかりませんが、ついに種目から落ちてしまいました。確かに、球場は専用化するとつぶしが利かず、かつコスト高であることは事実だと思います。サッカーのように陸上のフィールドで、ともいきませんしね。アメリカのメジャーリーグはともかく、日本のプロ野球については逆風が吹いているのかもしれません。

2005 07 10 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.09

危機管理は根付いてきたか

サミットにあわせて、ロンドンの地下鉄で同時多発テロが発生し、49名の方の死亡が確認されています。卑劣な犯行であり、認められるものではありません。

さて、このような重大事件が起こったときに報道されるのが「首相官邸の危機管理センター」です。以前、えひめ丸がアメリカの原潜に衝突されて沈没した際、当時の森首相がゴルフ中で危機管理センターとの連絡が取れず対応が遅れたことがあり、森内閣の寿命を縮めかつ危機管理センター自体の存在意義が疑われたことがあります。ただ、昨今の状況をみるに何かあったら危機管理センターに情報を集めて首相が判断する、というシステムが機能し始めたようにも感じています。官邸の新築にあたっても、この危機管理機能をどうするかという点が重視されて設計がされているでしょうし。


ところで危機管理というのは、システムや道具もさることながら担当する人間、さらにはその指揮を執るトップの意識と想像力によるところが多いのかな、と思っています。身近な例で言うと、たとえば色々な職場や学校などで作る緊急連絡簿。これを作る立場で考えてみてください。自分達の組織で、誰がどこへ連絡すべきか。順番はどうするか。ツリーの深さはどの程度が適当か。連絡簿一つとってもかなりの想像力が要求されます。そして、これは前例踏襲主義は通用しないのです。危機は予想を裏切るからこそ危機である、ともいえますので。

そういう意味では、今の小泉内閣は比較的危機管理向きといえるのかもしれません。トップの意思が比較的明確であること、閣僚も同様にそれなりの意識を持って仕事をしている(ように見える)ため、質疑応答を見ても受け答えが自分の言葉で出来ているようなことから、突発事態に対しても想像力が機能して決断ができるような雰囲気なのかな、とも感じています。


昨年は多くの自然災害が発生し、色々問題はあるにせよ以前に比べれば対応が迅速になってきたと思います。後は自治体レベル、そして自分達の行動に対する想像力を持って動いていくことが危機対応には大事なのかな、と感じています。拙速でもいいからまず動き出して細かいところはあとから修正していく、というくらいの機動力と柔軟さが大切でしょうから。

(東京メトロでのゴミ箱が撤去されましたが、この決断は朝の会議で決まってその日のうちには主要駅からすべて撤去されたそうです。判断速度が上がっている好例かと思います)。


2005 07 09 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.03

囲い込み思想では発展は無い

最近の読売新聞でトップ記事として「国家戦略を考える」という連載がされています。そのうち、7月2日の記事では日本の「ものづくり」技術が流出の危機にある、というのです。団塊の世代が大量に退職するいわゆる2007年問題において、現場のベテラン技能者に海外企業からのスカウトが多くあり、これにより技術流出が起こるのでは、防ぐ為にこれらの技術者がいた中小企業を保護することを考えなければならない、というのが記事の論旨と感じました。ただ、一つ思うのは「スカウトされるのは悪いことではない」ということです。必要ならばやめさせなければ良いわけですから、裏読みをすれば飼い殺しのススメ、とも取れてしまうのです。これでは現場の技術者はやってられないのではないでしょうか。


もちろん、長期的に見た場合ブーメラン効果として流出した技術が日本国内の企業に影響を与える、ということはあるでしょう。ただ、もともと日本企業にいた技術者達を放流したのは誰か、彼らがいる企業が中小企業でいるようなシステムを作ったのは誰か。ここも重要な点だと思うのです。

経済に国境がなくなっている今、良いものであればその企業の国籍を問うことはなくなっています。飼い殺しをして相手が伸びないようにする、というのは自分達が発展するきっかけすら失っているのではないか、とも思うのです。

同時期に日経産業新聞では「ネジ」の企業についても連載がされておりここではネジを作っている中小企業が色々なアイディアを出して生き延びようとする姿が描かれています。競争力を維持していくというのはこういう企業の「邪魔をしない」ことだと思うのです。

国家戦略として競争力をつけよう、などとするのならば伸びる部分を徹底的に伸ばす、競争の邪魔は排除する、ということが必要だと思うのですが、「保護」という発想では無理なんでしょうね。


2005 07 03 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

今週のニュース(6/26~7/2)

今週も気になったニュースを取り上げて行きます。

1.経団連、天下りの受け入れ自粛を会員企業へ要請

道路公団発注による橋梁工事談合は、発注側の仕切りがあったとして捜査がされているようです。これは従来から言われていた「天下りを受け入れるのは工事を取る為」ということが立件された、ということで別に目新しくはありません。そしてこの事件を受ける形で経団連が受け入れ自粛要請を行ったということは、公務員を縮小していこうとする動きへ弾みをつけるものとしてシナリオが描かれてきたということなのかもしれません。

これが単純に技官と文官の対立の余波だったら仕方がないのですが、経団連の受け入れ自粛は特に省庁を限っていないため官僚システムそのものを壊していくものとして捉えるべきものかと思っています。高官は政治任用、一般は民間からの入札という形を取ることで税金で運営する機関を縮小していく過程なのかもしれません。

2.アクアライン、条件つきながらも利用料金1000円まで値下げ

以前から高いと思われていた東京湾アクアラインですが、ついに1000円で利用できる条件まで出てきました。ETCによって柔軟な料金設定が可能になったこともありますが通行量が増えないことによる圧力がここまでこさせたと言って良いでしょう。利用者数の増加により、「使える」という印象を持たせることも目的でしょうが、道路を通ることは「手段」ですので、双方に通っていきたくなる場所を作っていくことも重要かと思います。房総側もゴルフ場だけでなくね。

3.北陸、中国地方で少雨から一転大雨

 空梅雨気味だった中国地方ですが、先週末から大雨の危険性が出てきました。水不足解消は良いのですが一気に大雨が降ると洪水の恐れがあります。昨年の豊岡市(兵庫県)での洪水は記憶に新しいところです。
防災情報については、ネットではかなり充実してきました。以前も紹介しましたが国土交通省の「川の防災情報」ページでは、主な川にある水位センサーのリアルタイム情報や、川の各地点での危険度の状況、同じ地図での降雨センサーの状況が見られるため上流で水位が上がっているか、出動がかかっているか、などの情報が分かりやすく入手できます。外で降っている雨だけでなく、上流から来る水の状況が予測可能な分、自主的な避難や対応の準備をする時間が得られる可能性があります。当面はネットでしか見られないでしょうが役立ててほしいと思います。

4.タツノコプロ、タカラ傘下へ
 既にトミーとの合併が決まっているタカラですが、ここにアニメ製作会社でありガッチャマン、みなしごハッチなどの人気キャラクターの版権を持つタツノコプロを買収して子会社とすることになりました。トミーとの合併にインデックスが絡んでいた(プレスリリースはこちら)のと同様、こちらもキャラクタービジネス強化の一環としてインデックスの意向があると見てよいのではないかと思います。アニメキャラクターは比較的版権がしっかりしていますから再利用が簡単ですしね。

過去の作品の再利用だけでなく、新作にも色々と取り組んでほしいものです。



機能美を追求した、新世代の多機能ラジオライト- 2004年度 グットデザイン賞 受賞 -マルチパ...

2005 07 03 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005.07.02

郵政民営化の先にあるもの

日経BPでリスクマネジメントを主題に「Safty Japan 2005」という特集サイトが組まれています。この中で大前研一氏が「国境なんて意識するからリスクが生まれる」という論を展開されています。

この中で、「食糧危機は自給率とは関係ない。農業補助金を使えばオーストラリアの農地が全部買える」という一説があります。確かに、農業生産という事を考えればその通りでしょう。では、なぜ各国が農業保護から逃れられないか。有権者=生産者だから、ということが国家の枠組みといえるからではないでしょうか。

国家の意思は基本的には国民の意思の集合体です。最強は消費者である、というのは間違いないでしょうが、逆に言えば純粋な消費者であり続けることはできません。消費する為の代価を無限に持つことはありえないからです。代価を稼ぐイコール生産することですので、生産者としての面を持たなければなりませんし、生産者としての競争力は維持し続けなければなりません。

生産者としての競争力を維持する為の枠組みは、基本的には「企業」でしょう。国家である必然性はありません。しかし、「農業」という分野ではどうか。歴史的な経緯から農業生産を企業的な経営で行われている分野はほとんど無いと思われます。あるとすればいわゆる「プランテーション」ですが、こうなることは今のところ有権者が許さないような状態にも見えます。

先のオーストラリアの農地を買う論では、日本国が食料を入手する、という手段だけを考えれば有効と思います。ただ、国内の有権者を、そして有権者への仲介をすることが権力となっている国家システムにとっては思いもよらないこととなります。さらに、文化論まで飛び出してきた日には手がつけられなくなるでしょう。


郵政も同様ですね。「郵便を運ぶ」、「金融の決済手段を提供する」などだけを考えれば、各自治体の役所にATMと窓口を置いて業務を委託する、ということだってありえるわけです。ATMに関して言えば現在既にコンビニにすらある時代ですから、不可能とは思いません。しかし今争っている本質は違うところにあるのでしょう。すなわり、労働問題です。

農産物を100%輸入で済ませるとして、農業者は全部首にできるのか。彼らの仕事のケアをしなくて良いのか。国家戦略として、という事自体が実は国家を意識している矛盾となってしまいます。すべてを市場へ、ということも出来ますが市場・金融システムは生物ではありませんので生物である人間の生態を考慮しないこととなりかねません。

民営化がすなわち首切りではないでしょうし、より発展することもあると思いますので今回の民営化そのものは私は賛成です。ただ、人が運営している社会という面自体は忘れないようにしないとまずいのではないか、と感じています。

2005 07 02 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック