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2005.07.03

囲い込み思想では発展は無い

最近の読売新聞でトップ記事として「国家戦略を考える」という連載がされています。そのうち、7月2日の記事では日本の「ものづくり」技術が流出の危機にある、というのです。団塊の世代が大量に退職するいわゆる2007年問題において、現場のベテラン技能者に海外企業からのスカウトが多くあり、これにより技術流出が起こるのでは、防ぐ為にこれらの技術者がいた中小企業を保護することを考えなければならない、というのが記事の論旨と感じました。ただ、一つ思うのは「スカウトされるのは悪いことではない」ということです。必要ならばやめさせなければ良いわけですから、裏読みをすれば飼い殺しのススメ、とも取れてしまうのです。これでは現場の技術者はやってられないのではないでしょうか。


もちろん、長期的に見た場合ブーメラン効果として流出した技術が日本国内の企業に影響を与える、ということはあるでしょう。ただ、もともと日本企業にいた技術者達を放流したのは誰か、彼らがいる企業が中小企業でいるようなシステムを作ったのは誰か。ここも重要な点だと思うのです。

経済に国境がなくなっている今、良いものであればその企業の国籍を問うことはなくなっています。飼い殺しをして相手が伸びないようにする、というのは自分達が発展するきっかけすら失っているのではないか、とも思うのです。

同時期に日経産業新聞では「ネジ」の企業についても連載がされておりここではネジを作っている中小企業が色々なアイディアを出して生き延びようとする姿が描かれています。競争力を維持していくというのはこういう企業の「邪魔をしない」ことだと思うのです。

国家戦略として競争力をつけよう、などとするのならば伸びる部分を徹底的に伸ばす、競争の邪魔は排除する、ということが必要だと思うのですが、「保護」という発想では無理なんでしょうね。


2005 07 03 [経済・政治・国際] | 固定リンク

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