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2005.10.08
今週のニュース(10/2~10/8)
今週も気になったニュースを取り上げて行きます。
1.ペット医療保険会社のアニコム、保険会社への組織変更めざし増資へ
ペットを飼われたことがある方はご存知でしょうが、犬や猫も結構病気をします。犬であれば予防注射があり、また各種の病気は人間並みにあります。このために獣医、動物病院があるわけですが、保険等はほとんどなく実費を支払う必要がありました。この市場に目をつけたのがアニコムです。当初は保険に関するパンフレットを動物病院においてもらうだけでも苦労したようですがテレビ番組などでの紹介もあり徐々にユーザーも増え、今回増資にいたったわけですね。民間保険であり、ユーザが少ない分まだ半額保障なのですが、ペット医療保険という市場が認知されるにつれて競争も起き、市場が拡大することも期待できるのではないかあと思っています。
2.国土交通省からの発注工事の指名競争入札廃止へ
公共工事において各種談合が問題になっています。そして、入札者が限られる指名競争入札が談合の温床とも言われています。ただ、今回「工事希望型指名競争型」への変更のため、希望しなくてもとりあえず出しておく、とかが出てくるとか、裏組織があるとすると事前登録自体が談合により制御される可能性があります。地域的には地元の業者を、という考え方が生じるのですが、行政組織が「地域のブロック経済を守る組織」なのか、ユーザー(住民)へのサービス組織なのかによって考え方が変わってくるのでしょう。前者であるならば地域以内のマネーは外に出さない、という発想になりますが同時に他のブロック同士の競争となり、内部での競争が制限される分むしろ地盤沈下が起きてしまう可能性があります。後者はユーザーから得たマネーをいかに良質のサービスに変えるか、という競争になるため調達先に対する制限はありません。一般的にはユーザーと調達先が多少なりとも重なっていますので、どちらの声が大きいか、ということが政治の場で影響してくるのでしょう。
今のバランスはどちらかというとユーザー側に傾いていると思っています。そういう意味では、建設業界全体が「市場化」に対応するべく生まれ変わる必要があるのかもしれません。
3.トヨタ、富士重工と業務提携へ
富士重工(スバル)は水平対抗エンジンなど独自の技術を持ち、市場でも一定の位置を確保しています。ただ、企業規模は小さい為常にどこかの企業との連携をしてきました。かつては日産、そしてGMでしたが、GMの経営不振、製品での連携が進まないことなどを理由に、今回GM保有株がトヨタに移ることになりました。
で、近々としてはスバルのアメリカ工場(SIA)のラインでトヨタ車生産ができるかどうか検討し、スバルの支援という形になっていくでしょう。そして、現レガシィユーザーとしては将来のスバル車がどうなるか、という事が気になります。ただ、商品構成としてはスバルとトヨタは相互補完が結構可能なのですよね。レガシィのようなステーションワゴンはトヨタもありますがレガシィの牙城はついに崩せずにいます。フォレスターとRAV4も同様にフォレスターの圧勝、と考えますとトヨタとしても全体の構成を見直す機会とも取れるのですよね。
逆に、レガシィの設計思想にトヨタ色が入ってくるとレガシィの支持されている部分が無くなる恐れがあることを危惧してしまいます。トヨタの車が売れている理由というのは、「運転することが楽しい」ではなく、「運転の嫌な部分が他車に比べて少ない」からでは無いか、と思うのですよね。レクサス車も「静かだから」で売れていることを見ても判ります。
一般的にはラクチンな車がいい、ボンネットの中は見たことが無い、という人の方が多い為、このゾーンをターゲットとして開発することは開発姿勢として正しいでしょう。ただ、そうでない市場もあり、この市場に受け入れられてきたのがスバルであることを考えると、開発の舵が妙な方向へ向かないか心配ですね。
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