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2005.12.11
ITとセンサー技術と医療と
ブラックジャックを読みながらふと思いついたことです。B.J.のすごいところは、手術の腕もさることながら、病状の見立てが的確な点ですね。そして、正しい治療法をその凄腕で実行する、と。で、現代においてB.J.のような医療システムを作る方法について妄想が浮かんできました。
今、X線CTやMRIなどの「観察する」技術はそれなりにできつつあります。そして、体内を3Dでイメージする技術もそれなりにあります。そして、今の医療の問題の一つは、患者が病気になってから初めて診察に行くところ、逆に言えば正常時のデータが無いため、普段と比べてどれ位異常かがすぐ分からない、ということがあるでしょう。であるならば、日常の健康診断とそのデータを個人で決められたフォーマットで持っていて、医療機関でこれがすぐに参照できればより的確な判断が出来ることになります。
これが進めば、日常でモニターするデータを積み重ねる、という方法になっていくわけで、そういうシステムは既にいくつか考案されています。トイレに尿の分析装置を組み込む、というのがそうですね。ただ、いずれもスタンドアロンのため、せっかくのデータが生きない、という問題があります。これは、実は今の医療機関でのカルテが全然リンクできてなく、ゼロから見直しになることなどもあるでしょう。
そして、これらの個人の医療データが蓄積されることで、医療の診断が格段に進歩することもありえるのですよね。センサーのデータや画像などを入れれば、簡単な診断ならば「グーグルメディコ(仮)」で分かるくらいに。
リアルの医療行為自体がロボットができるようになるには時間がかかるでしょうが、せっかく集めたデータを生かさないということは勿体無い、と感じています。データベース化とすれば個人情報の問題が出ますが、「生体情報」と「社会での情報」がリンクしないような工夫があれば、有効性も出てくるのではないか、とも思うのですよね(医療データとしては「40歳男性日本人」は意味あるけど、「住所氏名電話番号」は医療データの積み上げとしては意味が無いと見ていいでしょうから)。
どんな分野でも同じでしょうが、重要である分医療分野でITが生きる要素は大きいと思っています。
2005 12 11 [経済・政治・国際] | 固定リンク
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