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2006.02.04
災害に対する余裕が欲しい
首都圏鉄道が地震で4時間以上ストップする事態がありました。1日、震度3~4の地震があり、建物等に特段の被害はありませんでしたがJRなどの鉄道が点検のためストップ、大きな影響が出ました。安全第一なので点検自体は当然なのですが、これに対する影響が以前よりも大きくなっているような印象を受けています。
現代社会は色々と便利になっています。各種社会的インフラも安定度を増し、大きなトラブルなどはあまり起きません。停電なんて、30年前は年に数回あったり、テレビの「しばらくお待ち下さい」というのも以前は何度か体験しましたが、今はまず見ることはなくなっています。これ自体は関係者の努力もあり歓迎すべきことです。ただ、同時にこれをあまりにも「当然」と思いすぎると足元をすくわれる、というのが今回の地震の教訓でもあるように思えます。
便利になると引き換えにしたものは何か。鉄道であるならば「時間の余裕」と言う事でしょう。これは鉄道に限った話では無いとも言えます。
便利になり、障害が無いことが当たり前になると、障害に対する備えもなくしていくのは世の常です。ありもしない危機に備えておくのは通常の意識ではないですからね。ただ、これが「危機の確率が下がったからカットし、もしあったときはやむを得ない」と考えてカットする事に対する自己責任というのもあると思うのです。
地震、火事、台風など、予想も出来ない災害は常に起きます。これらに対応するための努力は常にしておかなければなりませんし、忘れてはならないのですが、これは対応する役所なり企業の責任ではなく、ユーザーも含めた社会システムの構成員全員の責任と思っています。非常食もグルメの時代(普段食べつけていないものは喉を通らない為結果的に食料にならない)ではありますが、それでも生きる力を身につけていくのは自分の責任であり、他に当たることのないような心積もりはできるようにしておいたほうが良いでしょう。これが心の余裕になり、パニックや二次災害を防ぐことにつながっていくことになると思っています(鍋でご飯が炊けるとかね)。
2006 02 04 [防災情報] | 固定リンク
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