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2006.02.08

「ウェブ進化論―本当の大変化はこれから始まる」を読みました

梅田氏が今までBlogなどで書かれていたことをまとめた本「ウェブ進化論―本当の大変化はこれから始まる」を読みました。既にR30氏山口 浩氏が書かれているように、ネットを使っている人、何だかわからんがネットがすごいらしいと思っている既存エスタブリッシュメント双方に向けて書かれている本でしょう。で、大半がグーグルについて書かれているわけです。

私なんぞは、IT業界の住人だったことはありません。一ユーザに過ぎないわけです。ただ、84年当時から一応PCを使っていて、日本でのパソ通、Win3.1時代からNetscapeを使い、ということでそれなりに見て来たつもりです。で、グーグル、アマゾンの変化を見てみると、ネットの向こう側に全部置いて、というのにまだ不安感を拭い去れないでいます。ツールとして利用するのは良いが、全幅の信頼を置くわけには行かない、と言うところに立ち位地があるためかも知れません。これは、Wikipediaに対する立場と同様ですね。Google検索自身、ユーザーの希望に完璧にマッチするわけではありませんし。このような中で、ミッションクリティカルな局面を預けられるのか、と言う点が「ネットの向こう側」に対する漠然とした不安感と利用法にかかってきます。

極小規模のユーザがAdSenseを使って小遣い稼ぎ、途上国での生計を立てる、というのには確かによいでしょうが、多くの人間の生活や命を預かっている大企業がどこまで当てにして良いのか。日本企業にWeb系で出てくるところが少ないのは、こういう愚直さが出ていることとも取れるのですよね。ユーザの自己責任と投げられない点で(家電使っていて事故っても「それはバグではなくて仕様です」と言えるところは日本企業ではないでしょう)。

また、以前にも書きましたが全員がデイトレーダーになれば社会が崩壊するのと同様、ネットでの活動が大きくなるにしても全員がAdSenseを使って生きられるわけではありませんしね。誰かがモノづくりもしなければならないわけで、その活動はネットによる援助はできても最終的には形にしなければなりません。グーグルが「メーカー」である以上、これも十分理解しているはずです。

ネットと言うカオスの海が少しずつ進化によって色々なものができ、収斂しつつある状況にあるようですが、ここで覇権を握るのがグーグルなのか、それとも単なるツールとして利用されるだけに終わるのか。「グーグルモバイル」とか、Tron構想にあるように全ての物にタグがついて出てくる情報を全て集める「グーグルユビキタス」になって得られる情報が整理されるようになったときどうなるか、という想像もでてくるのですけどね。



(追記:グーグルがSETIプログラムに参加したら面白いだろうな・・)

2006 02 08 [パソコン・インターネット] | 固定リンク

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» [イベント]「ウェブ進化論」出版記念イベント感想 from ガ島通信
「[http://d.hatena.ne.jp/gatonews/20060205/1139142704:title=第一部楽しみ]」とか書いておきながら遅刻しました…。会場に入ったところは、ほとんど第一部終了間際で、R30さんのトークは爆裂しなかった模様?です。第二部で面白かったところは、SNSに関する議論で、オープンとクローズドの違いを梅田さんは指摘していました。 イベントのログは[http://d.hatena.ne.jp/pekeq/20060208/p1:title=こちら] ISB... 続きを読む

受信: Feb 11, 2006, 12:09:41 AM

コメント

私も、手元においとかないと安心できないクチです。でも、性能面では明らかに自分のPCのHDDよりIT企業のサーバのほうが安心できるので、「ミッションクリティカル」なものは、ネット上に分散して保存するようにしています。

「それは仕様です」というのは、なんかソニーのPSPのボタンの不具合を思い出しますね。ソニーは日本企業ではない、ということなんでしょうかね。

投稿者: 山口 浩 (Feb 8, 2006, 11:42:33 PM)

山口様 コメントありがとうございます。「それは仕様です」というのは、かつてソフト業界を揶揄する言葉でしたが、グーグルのサービスのように永遠のベータ版、というのもユーザを選ぶ(わかって使う人はいいけど)、という点では一般化はしないのでは、とも思っています。

投稿者: skywolf (Feb 9, 2006, 9:14:52 PM)

梅田さんがオプティミズムを思想の根幹にすえるのはいいんだけど、それが、即、シリコンバレーが世界の中心であるというオプティミズムだと感じてしまうのは、私だけでしょうか。

マイクロソフトの専横に対して、リナックスが生まれたように
。ボーイングの寡占に対抗して、ヨーロッパがエアバス社をつくったように、グーグルやアマゾンに対抗する勢力が今後は台頭してくると思うし、そのことを捨象することがオプティミズムだとしたら、アランの言葉にあるオプティミズムとは別のものだと思えてならない。

悲観主義は感情のものであり、楽観主義は意志のものである。(アラン)

投稿者: sponta (Feb 13, 2006, 10:00:59 PM)