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2006.04.05

双方向性があってこそのBlog

既に大西氏のBlogでも取り上げられていますが、政治アナリストの花岡氏がブログ世界は未成熟である、とのコラムを書かれています。言われていることは至極ごもっとも。特に「大人の社会」に慣れている人には「炎上」は耐えられないことでしょう。ただ、これはいわゆるマスコミ人の共通の弱点のようにも思えます。

現実の世界を動かそうとする場合、きれいごとではすまないことは多くあります。これを身をもって知っている人は「政治家」でしょう。悪いことをしている、ということではなく、常識が通用しない人、利用しようと近づいてくる人に対しても怒りをもって切って捨てると言う事をしてはならないのが政治家です。なぜか。「選挙」があり、どんな人でも1票を持っている、そしてその1票を軽く見るような態度が他の票を逃がすことにもつながるからです。

テレビで見ているような大物政治家はともかく、国会議員でも地元の集会、お祭りなどにはマメに顔を見せ挨拶をしていきます。コミュニケーションこそが理解を呼び、票につながることがわかっているからです。理想を掲げるだけでなく、その理想をわかりやすい言葉にして語りかけて説得する。これがコミュニケーションでしょう。

対して、マスコミ人と言われる人は一方的に語ることになれており、リターンが帰ってくることはあまり想定していない、そして慣れていないように思えます。今回の例では、花岡氏はきちんと取材をされ堂々と論破されており、プロのジャーナリストの力を見せていますが、だからと言って誤解してる読者が悪い、と言い切るのはコミュニケーションとしてはあまり良い手では無いように思えます。

まあ、日経のコラムはビジネスマン向けですのでBlogというのは怖い面がある、という点を知らしめるには丁度良いのかもしれません(Safty Japanですしね)。ただ、民間の玉石混交で石が圧倒的に多いからと言って切り捨てるのは少なくともコミュニケーションとしては最初から投げていると見られてもやむを得ないように思っています。



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我々の国家はどこに向かっているのか(第2回)[花岡信昭氏]/SAFETY JAPAN [コラム]/日経BP社 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/y/02/ 荒川静香選手優勝の時に、日の丸ウイニングランがNHKで放送されなかった話で、あれはNHKの偏向だと批判されたことがあったけど、花岡信昭氏が、放送されなかったのは国際映像の制約であり、故意ではないと書いたら、批判されたそうだ。NHK偏向批判はちょこちょこ見かけたけど、そんなことあったんだ。知らなかった。 ... 続きを読む

受信: Apr 6, 2006, 10:59:56 AM

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