« May 2006 | トップページ | July 2006 »
2006.06.25
今週のニュース(6/18~6/24)
今週も気になったニュースを取り上げて行きます。
1.イラク駐留の陸上自衛隊、撤収作業開始
イラク・サマーワに駐留している陸上自衛隊ですが、首相による撤退命令を受けて撤収作業に入りました。撤収には1ヶ月程度かかる予定ですが、とりあえずは「何かあったから」撤退、ということでは無かったことは素直に喜びたいと思います。被害が無かったことは外相も凄いことだとコメントを出しています(この発言自体、以前だったら国会騒動の原因にもなるでしょうけどね)。
で、この駐留が何を意味しているか。一つは日米同盟の一環による軍事派遣の定例化に繋がるでしょう。好むと好まざると、日本が世界でどこかの同盟には属さざるを得ない状況ですので(中立できるほどのパワーも覚悟も無いですしね)、対中国を考えても米国寄りは順当ではないか、と考えます。ただ、では今後どうするのか。ブッシュ・小泉同盟ではなく、日米同盟としてこの形態を続けていく(続けていくよう米国にも働きかける)のか、成り行きによるのか。次期首相への重い課題と言えるでしょう。
2.JAXA、ISS用無人貨物機を発表
宇宙航空研究開発機構は、無人でISS(国際宇宙ステーション)へ物資を送り込める貨物機「HTV」の試作を行い、発表しました。試作機は予定の三分の二程度の大きさですが、構造は同じです。現在、スペースシャトルが老朽化に伴い運行計画が事実上頓挫しているため、ISSを続行するためには物資の補給などをより安価に行うシステムが必要とされています。日本のHTVがソユーズに対抗できるかどうかは不明ですが、実用性という点ではより確実な方向に向かっているものと思われます。
宇宙産業はどうもぱっとしない状況ではありますが、衛星などを安価かつ確実に打ち上げられるシステムというのは今後間違いなく必要性を増していくものと思われますので(通信、探査など衛星無しというのはいまさら考えられない)、宇宙を産業の場として使っていくための、そしてそこに日本が入り込むための一つのステップではないか、と思われます。
3.FIFAワールドカップ、日本敗退
23日行われたブラジル戦で敗れた日本は、これでグループリーグ敗退が決定、ワールドカップも終わりました。見ていて思ったのは、やはり「前を向いて撃つ意識」の重要性でしょう。むやみやたらな猪突猛進は良くないですが、だからといって「自分が決めてやる」という意識が無く、「途中までが自分の役割」というのは日本社会全体に蔓延しているような空気に近いような気がします。まあ、ここまで木っ端微塵にやられればどこが悪いかははっきりしますのでよい教訓として日本人そのものの意識を変えていくきっかけになるのかもしれません(正直、ブラジルが日本に手本を見せているようですらあったし)。
2006 06 25 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.06.24
電子マネーで銭は復活するか
ここ数年で電子マネーも相当の普及を見せてきました。使う、使わないに関わらず、ケータイにも電子マネー機能は標準装備になりつつあります。実際、私もカードでEdyなどを時々使いますが、残高さえ意識していればお釣りの受け渡しなどがいらないレジというのは確かに快適ですね。
さて、電子マネーはたとえばコインで売る自販機やゲームセンターなどでも注目されています。価格の自由度が上がる、おつりの心配が無いなどですが、これを進めていくと、単位を「円」の整数値にこだわる必要すらないのでは、とも
思えます。すなわち「銭」の復活ですね。
企業、特にメーカーなどで活動されている方ならばご存知でしょうが、生産コスト低減はたいてい「銭」単位で行われます。円単位では大雑把過ぎる、購入価格の交渉も円単位では大きくて、ということもありますね。ただ、自動車メーカーなどでは銭単位の積み上げでも部品点数が多いため1台あたりでは1万円近い差になってきます。これは小型車など利益をそうは出せない車種でより顕著になりますね。
これらのことが、個人の買い物においても適用できる可能性があります。現金ならば銭単位では細かすぎて扱えないものが、電子マネーであれば単なる計算結果に過ぎませんから円単位に切り上げ・切捨ての必要もなくなってくるわけですね。
そして、実はこれが一番メリットが大きいのが「消費税」です。今の5%の消費税の場合、20円単位でやっと1円の課金になりますが、銭を導入できれば1円の消費毎に課金が可能になります。ロングテールではありませんが、切捨て分を全部ためれば結構な金額になりそうです。消費者にとっては実質増税になりますが、表面上の税率は変わりません(消費税が今おおよそ10兆円と言われていますので、これの1%分でも増えれば1000億円?)
まあ、単純に増税方向だけでは反発を受けるだけですので何らかの緩和措置(クレジットカード化してポイントバックとか、徴税コストダウンを還元するとか)が必要でしょうが、将来的にはありうる話かも、と思っています。
まあ、税金はともかく、「現金」の通貨そのものにとらわれない発想が電子マネーにはありうると思ってよいと考えています。
2006 06 24 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.06.18
今週のニュース(6/11~6/17)
今週も気になったニュースを取り上げて行きます。
1.酒類販売、完全自由化へ
現在、酒類の販売は免許制となっておりますが、その免許取得はかなり制限がゆるくなっております。かつては既得権と化しており、コンビニチェーンが個人の酒販店を狙って転業させようとしていたのはこの免許が目的でもありました。そして、今は小規模店の経営を保護するような制限法がありますが、この有効期限が8月末で切れる見込みだからです。
これらの販売の免許制、かつての塩や米と同様に戦争対策だったシステムが未だに生き残っていたわけですがまた一つこれでなくなりました。販売店にとってはまた競争が厳しくなるわけです。ただ、地域での繋がりなどがあれば電気店同様生き残っていくことは不可能ではないわけで、ただ売るだけの量販店には負けないことを各商店にはやって欲しいものです。チェーン本部のくびきは無いわけですから。
2.首都高、阪神高速、ETC義務付けと距離料金制導入へ
現在首都高と阪神高速はエリア内均一料金制を取っており、入り口での先払い方式です。これを経営の改善を狙ってか、他の高速道路と同様距離に応じた料金に08年から変更する見込みです。これらは、通過する長距離便にとっては相当の値上げに繋がるため、各所で問題が生じそうです。あと、どうせ導入するならば首都高もETCマイレージにちゃんと参加して欲しいですね。
最近はETCも相当普及していますが、それでも70%程度ということですので、義務付けとなるとまた別のアプローチが必要となるやもしれません。
3.VISAインター、「ビザタッチ」で非接触ICカード参入へ
クレジットカードの2台巨頭といえばVISAとマスターですが、日本国内ではビザジャパンとビザインターナショナルと2つ体制が実はあります。色々な会社がVISAマークの付いたカードを出しているわけですが、元をたどっていくと一つではないわけですね。で、VISAインターの方から今回UFJニコスが行っていたシステムを利用してビザタッチが始まることになりました。後払いでEdy,Suica(ICOCA)が普及していますが、カードを直接使う形でのシステムが争って出てくるようになったわけです。ただ、ハード的には全部SONYのFelicaなわけで、端末機も全部入りが既に開発中、となればユーザーにとっては「どうでもよい」という形になりつつありますね。ただ、非接触にすることでカードを出す、認証して伝票を出してサインする、などの手続が減り、小額決済にも向くようになる可能性があります。領収書などの扱いをどうするかなど、法人向けには壁があるかもしれませんがIT化の恩恵がやっと進んできたのかな、とも思えます。
(どうでもいいけど、JRの券売機はいい加減行き先で切符を発行できるようにして欲しいものである。昔と違って表示が細かく出来るわけだし)。
2006 06 18 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.06.15
チャイルドシートってそんなに面倒?
先日、チャイルドシート装着率の調査結果が出ました。49.4%で3年連続で過半数割れという結果です。より細かく見ると、0~1歳児用のベビーシートは72.4%とさすがに高めですが、学童用となると5歳で28.3%と相当下がっています。私も、最近子供が生まれましたのでベビーシートを買いました。機種はこれです。
退院時に初めて使った際、義母からは縛り付けられてかわいそう、という声も出ましたが、実際の様子を見るとぐずることなくおとなしく座っていましたので案外固定されて落ち着いているのかもしれません。
で、今回ベビーシートとベビーカーを買うにあたり色々と調べました。その結果、我が家での使用を考えるに
1.車での移動第一。電車等での移動は無視(地方ゆえ車があることが優先)
2.車が2台あるので付け替えが簡単
3.乳児は乳児用がベスト
などを条件として考えました。その結果、車での移動にはトラベルシステムが適しているのでは、ということに思い当たりました。
トラベルシステムは、ベビーシートとベビーカーがそれぞれ単体でも合体させても使えるというもので、子供をシートからおろさなくても良い、というものです。まあ、ベビーシートだけならば取り外してバスケット様に使えるというのがいまや当たり前となっていますけど。
ただ、今回購入したGRACOのように自動車のシートへの固定ベースが分離できる、というのはほとんどありません。これは実際使ってみると相当楽です。ベースは小型で子供がいない状態で固定できますので一度セットしておけば緩みの確認だけで済みます。ベースだけ別売りでありますので車を使い分ける際も楽です。また、子供をシートに固定して車に乗せる際も、ベースに乗せるだけでロックが効き固定されますので固定時のミスも防げます。もちろん、シート単体でもベルトを通せば通常のベビーシートとして使えますのでベースが無い状態で出た場合でも問題はありません。
ベビーカーの方は大きい、重い、自立しない、と都会で電車を使って移動するには不向きですがすっかりアメリカ化している地方都市での買い物などには問題ないと判断しています(スーパーも広い平面駐車場に車で乗り付けて、大きなカートで買い物をするような環境ですから)。
まあ、国産のような細かい売り文句は無いため実売も安めですが、使い勝手はまずまずかな、と思っています。
2006 06 15 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.06.11
今週のニュース(6/4~6/10)
1週飛んでしまいましたが、今週も気になったニュースを取り上げていきます。
三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)は、金融危機の際に株の形で投入されていた公的資金を完済した、と発表しました。メガバンクではトップです。一時期、公的資金は税金を投入することで穴埋めになるのでは、と言われていましたがとりあえずはなくなりそうな雰囲気になってきました。
ただ、これらの返済に使われた資金はゼロ金利政策という銀行優遇により、実質的な税金の投入に近いところがあります。本来預金者などに行くはずの資金を振り向けた、とも考えられますので。
過去最高益は貸し倒れ引当金の戻りという本業以外の部分が原因とは言え、これからさらに収益性を上げていくことが求められるなど、金融機関にとってはこれからが正念場とも言えるでしょう。特に本来の間接金融を行うにはリスク管理を徹底する必要があるわけですが過去の土地本位制から脱却できたかどうか。難しいところに向かっているように思えます。
政府内に、年金などの社会保障給付管理のための番号制度を検討する動きが見られます。これは米国では実質的なIDの代わりに使われていることで知られていますが、年金、健康保険など国民に対して義務化されているものについては統一した管理で合理化と漏れをなくしていくことが当然のように思えます。
ただ、個人番号はどうしても管理やプライバシーの問題に結びつきやすいためこれも納税者番号と同様議論を呼びそうです。特に自民党のかつての(今でも?)有力な支持基盤である事業主(大小問わず)にとって、管理されるということがあまり好まれない状況があるため、頭数では多いサラリーマン(こちらはほぼ完全管理)よりも導入に対して抵抗があるかもしれません。ただ、非正規化された労働力が増えてくると安定した納付が望めなくなることもあるため、システム的に事前管理システムを入れることもやむをえないのではないか、という議論もありえると思っています。そうでなければ、誰でも払っている消費税、ということしかなくなってしまうわけですが。
3.FIFAワールドカップサッカー、本選開幕
前回の日韓大会では緒戦でフランスが敗れるという波乱(このままフランスは予選リーグ敗退)がありましたが、ドイツはとりあえず初戦を勝利し勝ち点3をとりました。4-2というのは得点はともかく、守備の点で不安があります。まあ、勝てば良いわけですけどね。で、日本は12日にオーストラリア戦を迎えます。この試合に勝てるかどうかがやはり大きいと思っています。まだまだ不安な点は多くありますがこれはどの国も同じでしょう。ジーコも負けるつもりはないでしょうから、見ているほうも勝つことを前提に応援したいと思っています。