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2006.09.24
今週のニュース(9/17~9/23)
今週も気になったニュースを取り上げて行きます
1.ケータイ料金、物価指数に影響を
物価の状況等を調べるため、総務省は消費者物価指数を調べています。この指数の今年7月分が発表されましたが、この数値、当初予定よりも0.4%低めであり、この要因の3分の1(0.13%相当?)はケータイ通話料金等の値下げが原因だそうです。結構な影響力ですね。
デジタル関係のサービスは、技術の進化、競争の激化もあり価格はある意味あってないようなものでどんどん変化しています。また、ユーザからの要望も変化していっている中、「通信費」と一からげにくくられても、という面はあるかもしれません。ただ、これはある意味現代社会の必需品であり、いわゆるQOL(生活品質)を上げるために必要な「コミュニケーションコスト」の一環ですから、決して無視できないことだと思います。生活苦、といって堪えるのが「付き合いが出来ない」だそうですし。
2.湾岸諸国とのFTA交渉が開始
日本は既にチリ、メキシコ等とFTA(自由貿易協定)を結んでいますが、これに加えてペルシャ湾岸諸国との交渉も開始した模様です。目的は原油の安定調達だそうで。ただ、農産物も実は輸出している(オマーン産の鞘インゲンなどが店頭にならんでいます)こともあり、将来的には食料調達先の一つとなるかもしれません。
NTT東日本エリアで、22日、光ファイバーを使ったIP電話である「ひかり電話」に障害が発生し、つながりにくい状態が続きました。プログラムミスがあった、ということだそうです。NTTはこれからすべて電話をIP化する方針だそうですが、基礎インフラとして認知されている音声通話、それもADSLと違ってノイズなどの影響も受けにくい光通信なのですが、サーバ部分で引っかかりがあるとまだまだ発展途上、ということなのでしょう。個人的にもSkypeを使っていての経験ですが、PCの能力(仮想メモリなどへのアクセス)に結構影響されます。専用システムによる快適さから、汎用システムへの便利さと不安定さということへの移行はなかなか難しいでしょうが、日常のみならず緊急時にも使えるシステムとしての設計をNGN(次世代ネットワーク)についても考慮して欲しいと思っています。
2006 09 24 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.09.18
液晶ビューワの功罪
写真の話です。今のデジカメはQV-10以降液晶ビューワが標準となり、その後覗き込むタイプのファインダーは無いほうが普通になりました。ビューワに写っている通りに写真を撮る、と言う事ですね。この文化は、デジカメ以前のビデオカメラ「液晶ビューカム」や、ケータイのカメラによっても助長されているのでしょう。いまや、写真を撮って、とお願いするとカメラを離してモニターを見る、と言うように動くようですから。
で、このモニター兼ファインダーというのは、写真をカジュアルなものにし、裾野を広げるという点では効果があったと思います。ただ、逆に作品作りという点では後退しているようにも思えます。というのも、先の液晶ビューカムから始まったビデオカメラのモニターですが、その後本家シャープですら通常の覗き込むタイプのファインダーをつけたシューティングスタイルを復活させていることからも伺えます。これはなぜでしょうか。
自分で、久々に一眼レフを使って見た時、やはりフレーミングがファインダーを使ったほうが決まるのですよね。隅々まで一瞬で気が配れ、どこまで入れる、あそこは切る、という事が。これはモニターではどうしても散漫になってしまうという感覚を持ちました。目から遠い、というのもありますし、どうしても動いてしまって決まらない、と言う感覚です。
写真では、フレームというのが作品作りに大きな意味を持ちます。隅に木を1本入れるか入れないかで、広がり感覚が大きく違ってきます。良くある旅行のカタログ写真がすごくきれいに見えて、現地ではあれ?と思うのも、別に合成云々ではなくちゃんとそこでその風景を撮っているのだけど、フレーミングによって与えられる印象が違うという例でしょう。それくらいフレーミングというのは写真撮影には重要な意味を持ちます。
これはビデオでも同様ですね。それゆえ、大型モニターが着けられるようになってもシューティングスタイルがなくならなかった要因と思います。視界=フレームとすることで作品の印象を制御できるようにする。ファインダーというのはそれくらい重要な意味があります。
カジュアルな「写っている」という写真を撮るだけなら不要でしょうが、「一味違う写真」を求めるならば、ちゃんとしたフレミングができるモニターと撮影時の意識が大切だと思っています。
2006 09 18 [携帯・デジカメ] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック
2006.09.17
今週のニュース(9/10~9/16)
今週も気になったニュースを取り上げて行きます。
現在、農業は産業といいつつ実のところ農家という個人経営でしか事実上認められていません。終戦時の農地改革が発端とは言え、その後の社会の変化には追いつけていないのが実情です。最近、規制緩和と特区という形で農業法人がやっと動き出しましたが、耕作放棄農地などが対象で産業を育てるというよりも既得権の保護という側面が強かったのが実情でした。
今回、改めて発展させる形で優良農地についても企業の参入を認める方向で農水省が検討したとの事です。現在、農薬のポジティブリスト制度など一農家では対応しきれない部分が出てきています。また、水耕栽培などの野菜工場など、新しい食糧生産システムが動き始めていますがこれらは単なる農家では対応できません。将来の食糧生産や発展を考えるに、ある意味望ましい方向に動き出したといえるでしょう。と同時に、これは20世紀以前から続いてきた農業を核とする地域形態の終了が始まった、とも思われます。
2011年に現行アナログ地上波が終わりになります。そして、ネットを通じた「番組放送」の動きも本格化し始めました。ただ、ネットで地上波デジタルを送信する場合も、同時間に同放送を流すサイマル放送であり、かつ県域制限ものこるという状況は変わりません。この場合では「意味が無い」ことになってしまいます。
まあ、ネットで全世界どこでも見られるということになると、特にスポーツ放送などのライセンスが厳しい番組で問題が起きてしまうのですが(例えばオリンピック)、少なくとも日本国内のでは同じにして欲しいな、と思うのですよ。そして中身で勝負できるようにして欲しいと。別にコピーだ、著作権法違反だ、ということでは無く、「あそこで放送しているのに何故見られない」という不満を募らすだけになってしまうと思うのです。
不満の中にニーズを強化する、というのもマーケティングの方法でしょうが、行き過ぎると反感を呼ぶでしょうし、いまや裏事情もすぐに知れ渡ってしまう状況です。正攻法で勝負して良いものが生き残る、という事を素直に進めてほしいと思っています。特にこれからネットだ、SNSでのマーケティングだ、と言うのならば、品質あってこそ評価してもらえるのですから。
3.NTT、Lモード撤退へ
NTT東西は固定電話で専用端末を使ってメールの受送信などができるサービス「Lモード」を終了する方針です。元々、ドコモのiモードの固定版として始まったのですが、やはり無理があったのでしょう。メールを使おうという場合、ライトユーザーは携帯を使うでしょうし、個人用としてはやはり携帯の方がなじみます。大きな画面で使いやすく、というのならばPCを使うほうが素直ですし。最初がLモードならばまだ対抗できたでしょうが、後追いはやはり難しかったということだと思います。
まあ、FAXとセットゆえに「同報FAXが簡単に出せる」というメリットはあったのですけどね(個々に電話番号で出す必要が無い)。
2006 09 17 [ニュース] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.09.16
お金持ちとお金稼ぎとの違い
日本の個人金融資産は1400兆円と言われ、金融危機といわれてもこれがあれば大丈夫、なんて声がありました。ただ、これらを持っている人たちを考えるに、自分達の安心料としての「ストック」であって、フローとしては小さいというのが実情かと思われます。これから団塊の世代が大量退職して小金持ちが増えることを当てにしている業界もあるようですが、このストックとして持たないと安心できないような日本社会を考えると先行きを間違えてしまうように思えます。
例えば、1億の純金融資産を持っていると富裕層、と言われます。ただ、これがもし特別稼げるような職業にいないと、銀行金利などでは良くて100万程度の利子収入しかありません。1億を崩していけばよいのでは、ともいえますが、60歳で1億持っていても崩していけば500万で20年にしかならず、とても老後が安心とはいえないのです。このように、ストックだけあってフローがないと「お金持ち」ではあっても、「お金使い」にはなりえません。極端な話、70過ぎて1億あったらそろそろ使おうかな、という気にはなるでしょうがそれでも高齢化とともに医療費リスクが増してくるため(何かあったらすぐに1000万単位で金が飛ぶ)、やはり安心してお金を使う心理にはならないでしょう。こうして「死蔵」される資産が増えていくわけです。
企業の活動であれば、これらは「資産」ならぬ「死産」と言われ、活用を言われるわけですが個人としてはそうそうリスクは取れません。まさに虎の子であるが故にリスクマネーに投資して、とは行かないわけです。ある意味、これが日本の「富裕層」の実態であるのかもしれません。
人生設計にも経営と同様ストックとフローを考えておくとリスクマネーにも対処できるのかもしれませんが、今のいわゆる高齢者にこのような教育はほとんどされていません。彼らのストックが放出される時に初めて日本でもリスクマネーが市場に動き始めるのかもしれませんが、それまでは間接金融としての運用が重要というのは変わらないのでしょう。
また、これらの「死産」を使わせるためにはバックアップをきっちりとっておくことが重要なのですが、日本の国家システムがどうも個人からいかに吸い上げるか、ということを重視しているようにしか見えないため、この不信感が溜め込みにつながっているということもこれからの政府には理解して欲しいと思います(失敗するのは自由だが、成功したら税金で取り上げる、ではねぇ・・)。
政府部門があくまでも個人の生活を支えるものである、ということを前提にして、無駄を省き仕事は民間にできるだけやらせる、ということが金回りを良くすることにもつながっていくように思えます。
(貯めるだけ貯めて、使えない人生はつまんないしね)
2006 09 16 [経済・政治・国際] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2006.09.10
今週のニュース(9/3~9/9)
今週も気になったニュースを取り上げて行きます。
経産省は三菱重工が開発する中~小型ジェット機の開発に補助金を出す見込みです。2012年運行開始だそうですが、YS-11の二の舞にならないと良いのですが。今、日本の航空産業という点では富士重工がB-787の基幹部品を開発するなど部品メーカーとしてはそれなりに認知されています。ただ、完成機としてはYS-11以降ありません。ただ、気になるのはホンダジェットですね。5~6人乗りの小型ビジネスジェット機ですが、エンジンと機体を同時に自社開発するなどかなりの完成度です。
三菱重工がどの市場に向けて売るのか、税金を使うからにはそれなりのリターンを見込めるものであって欲しいと思っています。
2.経産省、企業のシステムで異なるOS同士を接続可能にする基盤ソフト開発へ
とニュースが出ているのですが、私にはこれの意味が良くわかりません。Windows以外のOSとも容易に接続できる、ということなのですが、企業の基盤システムって、Windowsベース以外の方が多いような気がします。サーバ、おという点では別にWindwos以外でもUnixでもMaxOS(これもUnixベース)でもあるし、データベースソフトも別にWindowsベース以外はいくらでもありますし、データ転送プロトコルという点になるとますますWindowsは関係ないし・・
15億が来年の予算要求だそうですが、出来て来たのが単なるデータコンバータだったら笑える話になってしまいますな。
3.秋篠宮家に親王様誕生
おめでとうございます。うちの娘と同い年ですな。