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2007.04.08

バイオエタノールの先にあるもの

バイオエタノール、温暖化の原因ともされるCO2排出削減の方法として最近注目されています。以前からあるものではありますが、自動車燃料用として原油高の中、特に注目が集まっており、アメリカでも大増産が始まっております。ただ、現状では単に燃やすだけであり、CO2そのものを減らしていくわけではありません。カーボンニュートラルといいつつ、途中での生産・輸送にかかる分は減らないわけですしね。


しかも、このエタノール原料が食料品であるところからさらに問題が複雑化しています。燃料か、食料か、ということでトウモロコシ価格の高騰を受け、メキシコではトウモロコシが手に入らなくなる、という問題すら生じています。

対して日本では、最初から農産物を使ってエタノール生産をするということは不可能ですから、木屑を使ったセルロース原料プラントをつくり、実証実験が始まりました。コスト的にはまだ高いようですが、将来的な芽はこちらのほうがあると思うのですよね。木屑に限らず、たとえば農産物の副産物(日本では稲ワラ、または間伐財など)、アメリカなどではトウモロコシの茎などが使えるわけですし。

日本海で海草を原料とした海上プラントを作る、という話もありますがこれはまだ技術研究段階です。そもそも太陽エネルギーの転換を考えると太平洋の真ん中(日本の領海ならば南鳥島とか)の方がエネルギー効率は高そうですし。

さらに妄想を膨らませれば、天然ガスプラントを作るついでに隣に太陽電池を使った水素製造プラントを太平洋に作る、ということもありかな、とも思えるのですよね。企業的には手が膨らませすぎて共倒れになりそうな恐れがありますが、インフラの共通化、メガフロートの利用など色々とアイディアはあると思うのです。

定量的な考察が無い妄想ではありますが、食料とエネルギーの衝突だけは避けたほうが、資源小国である日本としては技術と金の使い方としては正しいのではないかと思っています。


2007 04 08 [経済・政治・国際] | 固定リンク

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