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2009.10.18

電気自動車はカンタンにできる?

原油価格の上昇、CO2削減が課題となった今、ガソリン・電気ハイブリッドから電気自動車へと動きが進んでいます。そして、電気自動車になることで動力関係の開発が簡単になり、PCのような水平分業が進む、などという意見が見られます。しかし、これは本当でしょうか。私はPCとは違い、動力が電気になったといってもそう簡単にはベンチャーが出てくるのは難しいと考えています。それは、安全性の問題があるからです。


自動車の重要機能を表わすには「走る」、「曲がる」、「止まる」の3つの要素がよく言われます。今言われているEVでモーター駆動になるとエンジン関係の部品が置き換わった場合、確かにその部分は減るでしょう。しかし、曲がる、止まるの部分は何も変わらないのです(そりゃ、部品の置き方が変わることによる重心位置やレイアウトの自由度の変化はあるでしょうが)。そして、衝突安全性にかかわる部分もそう大きくは変わらないこと予想されます。

車の開発では、駆動系もそうですが、サスペンションのセッティング、ブレーキなどの詰め、安全性試験などに大きなコストをかけています。その中で、量産車として保険を受けられる車種をきちんと開発できるのはやはり大手メーカーになってしまうと思うのです。

ただ、ひとつ可能性があるのは2人乗り程度の安価なシティコミュータが出てくることです。現在軽自動車が地方などではその役割を果たしていますが、サブ軽というのは40万程度で買えるレベルで出せれば市場性があるように思えます。ここでは、航続距離は40km程度でいいし、最高速も80km/h程度で良いようなものです。ネットブックなようなイメージですね。

地方では、大人1人で車1台、という重要が結構あります。一家の車で1台ミニバン、あと3台軽がある、というのは良く見られます。ここでの2台はもし安価であるならばサブ軽でも良いような車ですね(バイクがあるのでは、というのは雨の日に使えないので却下なのです)。

そして、サブ軽は車がない新興国でも売れる可能性があります。安価であることが何よりの武器になるわけですね。


現在の完成車メーカーも、自社開発の「モノ」はエンジンとボディだけでその他の部品はサプライヤーからの調達がほとんどです。ただ、これを組み立てるだけでできるわけではなく、そこに「セッティング」という設計要素が大きいのが自動車の特徴です。視界をどう確保するか、ブレーキやアクセルのタッチはどうか。サスペンションの動きなど、部品を使いこなすことが求められます。そして、衝突安全性をまとめていかなければなりません。

ですので、先進国ではEVになったからと言ってそうそう風景は変わらないように思えます。ただ、新興国ではガソリン車とEVとの競争が起きるかもしれません。そこでは、今のメーカーと安価に作る新興メーカーとの激しいシェア争いが起きていくのでしょう。

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